「高等学校倫理/近代思想の展開Ⅱ」の版間の差分
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しかし、ルネサンスや宗教改革は、人々を神を中心とする価値観から解放した。そして、人間の現実的な欲望は肯定され、壮大な理想のもとに行動し、個人の自由な考え方や生き方が求められるようになった。それにともない、自然への見方もまた、従来のアリストテレス自然学を元にしたものからの転換が求められたのである。
===地動説===▼
===学問の方法===
アリストテレスの自然学の特徴は「目的」を重視したことにある。アリストテレスによれば、あらゆる自然物は自分の中になんらかの本性を持っており、その本性を実現することを目的としている。例えば、石が地面に落ちるのは、土から生まれた石が本来の場所である土に帰ろうとする「目的」があるから、つぼみが花開くのは、花こそが本性でありそれを目指そうとするからである。そのため、アリストテレスの方法では現象や物事の目的を探ることが重視される。このような方法にもとづく自然観を目的論的自然観という。
しかし、ルネサンスによってソクラテス以前のギリシャ哲学も見直されるようになると、目的論と対立する方法や自然観が注目されるようになる。特にデモクリトスの原子論は自然現象から目的や神の意志といったものを排除し、それぞれの要素が機械的に運動することによって現象を説明する'''機械論的自然観'''に大きな影響を与えた。
▲===地動説===
===経験論と合理論===
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