「量子力学」の版間の差分

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学生の勉強では、いきなり3次元の球座標に波動方程式を変換すると難しいので、まず2次元の円柱座標に、波動方程式を変換する方法を勉強するべきである。特殊関数の専門書を見れば、このような計算が載っているだろう。なぜなら2次元の波動方程式を円柱座標に変換した場合は、特殊関数のベッセル関数が導出される。 そもそもベッセル氏は天文学者であり、惑星の二次元的な運動の力学の解析を行いたくて、このようなベッセル関数を発見した。
 
:(※ 備考: )なお、2次元、3次元とくれば気になるのは4次元や5次元だが、数学的にはベッセル関数やルシャンドル関数は「超幾何関数」というものの一種で、その超幾何関数を使って4次元以上の場合の理論上の解についても既に調べられている(※ 参考文献: 細矢治夫『はじめての構造化学』、オーム社、平成25年 6月25日 第1版 第1刷、42ページ)。
 
さて、話を戻す。本書の以降の話題では、特にことわりのないかぎり、3次元以下の次元の話に戻る。(4次元以上については、当分のあいだ、考えなくていい。)
 
そして、ともかく、境界条件が微分方程式を解く際に必要になってくる。球座標に変換したシュレーディンガー式に、角度の周期的境界条件などを入れると(角度は一周すると元に戻るという条件)、水素原子のシュレーディンガー式が解けるようになり、なんと大学化学で習う「主量子数」、「方位量子数」などの「量子数」などが導出される。
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このように「量子数」は数学的にシュレーディンガー式から導ける。ただしスピンは、シュレーディンガー式からは導けない。スピンを導くには「ディラックの方程式」が必要になり、入門の範囲を超えるので説明を省略する。
 
== 1次元井戸型ポテンシャル ==
1次元井戸型ポテンシャル
: <math>\begin{cases}