「経済学基礎」の版間の差分

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:※ ネットで経済評論をする大人のなかには、ときどき、(高校レベルの)信用創造を無視して、「消費性向を高めれば景気が良くなる」とかの論絶を主張する、アタマの悪い大人が日本には多い。まあ、タンス預金なら、一国にとっては損かもしれないが。
 
 
なお、公式として
:(信用創造された金額も含む)預金総額 = もとの預金 × 預金準備率
となる。
 
なぜなら、たとえば預金準備率が20%の場合、つまり小数で表せば預金準備率は0.2の場合、
 
:信用創造も含む金額 = もとの預金× (1 + 0.8 + 0.8<sup>2</sup> + 0.8<sup>3</sup> + ・・・)
::= もとの預金×(1 / 0.2)
であるからだ。(等比級数の和の公式は、高校の数学で習う。)
 
なお、式中の0.8の根拠は、0.8=1-0.2 である(右の表をよく読もう)。
 
 
数学的に書けば、高校で習う等比級数の和の公式にすぎない。
 
まず、等比数列の公比をXをした場合の級数和の公式は、
( 1 + X + X<sup>2</sup> + X<sup>3</sup> + ・・・)
:(1 + X<sup>1</sup> + X<sup>2</sup> + X<sup>3</sup> + ・・・)
:=<math> \frac{1}{1-X}</math>
である。
 
で、信用創造では、信用創造も含む預金の総額は
等比数列の公比を1-rをした場合の級数和に、もとの預金を掛け算したもにすぎない。
 
つまり、
:信用創造も含む預金の総額 = もとの預金 × ( 1 + (1-r) + (1-r)<sup>2</sup> + (1-r)<sup>3</sup> + ・・・)
:もとの預金 ×((1-r)<sup>0</sup> + (1-r)<sup>1</sup> + (1-r)<sup>2</sup> + (1-r)<sup>3</sup> + ・・・)
:=もとの預金 ×<math> \frac{1}{1-(1-r)}</math>
:=もとの預金 ×<math> \frac{1}{r}</math>
の計算をしているだけである、
 
ここで、公比rは預金準備率であったので、よって
:信用創造も含む金額 = もとの預金額× 預金準備率
である。
 
なお、信用創造される前のもともとの預金のことを「本源的預金」ともいう。この用語を使うなら、公式を
:信用創造も含む金額 = 本源的預金 × 預金準備率
とも書ける。