「中学受験社会/歴史/下巻」の版間の差分

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==== 日本の状況 ====
日本では世界恐慌の前から、第一次世界大戦の好景気で急成長した会社や銀行の倒産があいつぎ、銀行も多額の不良債権<ref>返ってこな可能性が高い貸付金のこと。</ref>を抱えて経営が厳しくなっていました。そんな中大蔵大臣(財務大臣)の失言がきっかけとなって新しい財閥の[[w:鈴木商店|鈴木商店]]が倒産し、いくつもの銀行が閉鎖または休業に追込まれました(金融恐慌)。その不景気から回復しようとしたところにアメリカで恐慌が発生し、深刻な大不況におちいります(昭和恐慌)。
 
立て続けに起きた二つの恐慌によって多くの会社が倒産しましたが、三菱・三井・住友などの財閥は倒産した会社の事業を吸収し、さらに巨大な企業になりました。一方で、失業者は増え、仕事に就いている労働者も生活はますます苦しくなりました。そのため、リストラや賃金カットに反対する労働運動が激しくなっていきます。
 
また、農村でも混乱が起きていました。1930年には、豊作で米の価格が暴落し、農家の生活がくるしくなりました。翌年の1931年には、逆に凶作となり、東北地方を中心に、農村の不況はより一層深刻となりました。食事を満足にとれない{{ruby|欠食児童|けっしょくじどう}}がでたり、娘を身売りさせる家も出てきて社会問題となりました。小作農による小作料の引き下げなどを要求する小作争議の数も大幅に増えました。