「高等学校理科 生物基礎/ホルモンによる体内環境の調節」の版間の差分

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Kyube (トーク | 投稿記録)
→‎血糖値の調節: ざっと推敲
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健康なヒトの場合の血糖の含有量は一定の範囲に保たれ、空腹時で血液100mLあたり、ほぼ100mgという濃度である。
 
このような単位量あたりのの値を'''血糖値'''(けっとうち)という。
または血糖量、血糖濃度という。
 
グルコースは細胞の活動に必要な糖である。
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すい臓の'''ランゲルハンス島'''の'''α細胞'''からは'''グルカゴン'''(glucagon)が分泌され、
副腎髄質(ふくじんひしつ、adrenal medulla)からは'''アドレナリン'''(adrenaline)が分泌される。
 
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また、副腎皮質が分泌する'''糖質コルチコイド'''(glucocorticoid)が、タンパク質を分解させて、その分解された元タンパク質を材料としてグルコースを合成させる。糖質コルチコイドは、タンパク質をグルコースへ分解させる働きがある。
 
アドレナリンやグルカゴンが、肝臓や筋肉に働きかけ、貯蔵されているグリコーゲンの分解を促進する(肝臓や筋肉にはグリコーゲンが蓄えられている。)
 
これらの反応の結果、血糖値が上昇する。
 
* 高血糖の場合
食事などによって高血糖になると、すい臓の'''ランゲルハンス島'''の'''Bβ細胞'''が、血糖値の上昇を感知し、Bβ細胞が'''インスリン'''(insulin)(insulin) を分泌する。
 
インスリンは、グルコースをグリコーゲンへ合成させたり、
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このインスリンが、細胞でのグルコースを用いた呼吸を促進したり、肝臓でのグリコーゲンの合成を促進するので、結果的にグルコースの消費が促進されるので、グルコースの濃度が下がり、グルコース濃度が通常の濃度に近づくという仕組みである。
 
また、間脳の視床下部でも血糖値の上昇は感知され、副交感神経の刺激を通じて、すい臓にインスリンの分泌をうながし、すい臓のランゲルハンス島Bβ細胞がインスリンを分泌する。
 
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(※ 高校理科の範囲内<ref>浅島誠『生物基礎』東京書籍、平成26年2月発行、P.108</ref>)
 
糖尿病とは、すい臓からインスリン分泌が、うまくは分泌されなくなってしまった病気である。インスリンが細胞と結合すると、グルコースを消費させる。しかし、インスリン分泌がうまくいかないと、この消費がなくなってしまい、その結果、グルコースが余る。
 
その結果、原尿にグルコースが高濃度で含まれるので細尿管でのグルコース吸収が間に合わず、尿中に高濃度のグルコースが含まれて排出される。
 
(もし健康なヒトなら、原尿のグルコースは、ほぼ100%再吸収されのでため、尿中には高濃度のグルコースは排出されない。なのもかかわらず高濃度のグルコースを含む尿が排出されるという事は、つまり病気に掛かっている事になる。)
 
 
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II型の生活習慣が原因と考えられる場合、食事の見直しや、適度な運動なども、治療に必要になる。
 
糖尿病の症状として頻尿(ひんにょう)がある<ref>庄野邦彦ほか『生物基礎』実教出版、平成26年1月発行、P.51</ref>(※ 高校の範囲'''内''')
 
この原因は、原尿の浸透圧が血糖によって上昇したことにより、細尿管での水分の再吸収が減るためだと考えられてる<ref>有田和恵ほか『解剖生理学』照林社、2007年6月発行、P.206</ref>(※ 高校の範囲'''外''')
 
また、頻尿などにより水分が低下するのでため、のどの渇きが起きる。
 
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血糖値をあげるホルモンの種類は多く仕組みも複雑である。なのにしかし、血糖値を下げるホルモンはインスリンのみしか今のところ知られておらず、また仕組みも単純である。この事から、動物は、飢餓に適応して、血糖値の調節の機構を進化させてきたと考えられている。飽食の時代よりも、飢餓の時代のほうが、圧倒的に多かったのだろうと考えられている。
 
===== 体温の調節 =====