「ゲームプログラミング/3Dグラフィック」の版間の差分

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トゥーン・レンダリング
エッジなんとか法
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これは、3D計算が不要なので、簡便だが便利な方法である。
 
欠点としては、たとえば「腕をくんでるポーズの人」をカメラが見た場合のように、人物の胴体の手前に人物の手が重なっている等の、人体のパーツどうしが重なっている場合には、手間が増える(人物1体ごとの黒コピーでなくに加えてさらに身体各部の黒コピーをする必要がある)。
 
また、身体各部の黒コピーをした場合、間接のあたりに、妙な線が発生しやすい。普通の漫画家は、腕を曲げてない場合には肘の内側を見てるシーンでは間接のシワ線を書かないが、しかし黒コピー線が曲げてない間接のあたりで発生しやすい。
 
こうした想定外の間接線を除外する方法としては、間接の近くでは黒コピーを除外する、つまり、最初からコピーする時点ですでに間接ちかくの部分はコピーしないでおく、・・・といった方法もある。
 
このような、間接ちかくをコピー除外する方式の場合、もし間接を曲げても線が描写されない事になるので、そういう事態を受け入れるしかない。
 
こうしないと、手のひらのアップで指の拡大画像を描写するときとかに、指には多数の間接があるので、ナゾの間接ラインが多数に発生しかねない。
 
 
また、流体などのような自然物の描画では、利用が難しい。
 
 
なお、シルエットの2次元黒画像を転写するかわりに、黒色の3Dポリゴンを拡大コピーして表画像に裏打ちをする方法もあるが、これだとポリゴン描画量が増えてしまうので(単純計算で2倍のポリゴン数になる)、ゲームとしては(ゲームでは描画の軽量化・高速化が必要なので)、ややデメリットがある。
 
 
;「深度」なんとか法
[[File:立方体の等角図.svg|thumb|等角図での立方体]]
 
他の手法もある。
 
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この方法は、カメラから見た深度をもとに計算しているので、「深度」なんとか法などとも言われる。
 
 
欠点として計算の手間や、メモリなどへの計算量の負担が増えるが、長所としては人物以外の流体などの自然物などにも応用が利く。
欠点として、たとえば等角図のような図の、外側輪郭いがいの部分を描けない。
 
また、ほかの欠点として、計算の手間や、メモリなどへの計算量の負担が増える。
 
欠点として計算の手間や、メモリなどへの計算量の負担が増えるが、長所としては人物以外の流体などの自然物などにも応用が利く。
 
 
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もっとも、通常の市販の3D-CGモデリングソフトでは、フラクタルの描画ができないので、めったにその事態に遭遇することは無いだろう。
 
 
 
 
なお、等角図の描写について、もし単に、カメラ向きと法線とを比較した場合には、「法線」なんとか法では描けない。
 
;エッジなんとか法
「法線」なんとか法を改良した方式のエッジ検出方式では、等角図も描ける。
 
「エッジ検出方式」とは、各画素とその周囲の画素との法線を比較する方式である。「エッジ抽出方式」ともいう。
 
 
エッジ検出方式の欠点として、ややメモリなどへの計算の負担が重いことである。ゲームとして使う場合、携帯モバイル機器ではエッジ法は利用が難しいだろう。
 
GPUをつめる筐体(プレステやデスクトップパソコン)などでは、エッジ法も便利だろう。
 
また、(非ゲームの)テレビ番組や映画などのアニメ作品などでは、メモリ負担は製作側が負担するので、エッジ法も有効だろう。
 
 
エッジ法の弱点としては、フラクタル的な図形が「法線」なんとか方式と同様に苦手だが、しかしそもそも手書き風3Dアニメでフラクタル図形を描画することは普通は無いので(SFとかの例外は考えないでおく)、あまり気にしなくていいだろう。
 
 
なお、関連技術として、市販の3Dモデリングソフトでは、各部分の「材質」(『マテリアル』ともいう)をパーツごとに登録できるので、画素どうしの法線の比較のついでに、材質の比較をすることで、材質の変化をした部分に輪郭線を引くこともできる。このため、たとえば材質「服」と材質「肌」との境目の画素のぶぶんに輪郭線を引くこともできる。
 
 
エッジ法やその関連技術はこのように便利であるが、メモリ負担が大きいのがゲーム的には残念である。
 
 
== 参考文献 ==