「有機化学/有機化学の化学結合」の版間の差分

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2010年以降の今でこそ、離散数学は大学1~2年で多くの理系の学科で教育するようになったが、1990年は違っており、あまり重視されなかったし、それどころか、「あんなの、大学で教える価値は無い。」「高校レベルの稚拙な数学だ。」「数学でなくて単なるパズルの類だ」みたいな批判すら、されている時代もあった(数学者の秋山仁の自伝などで、こういう過去の状況がよく紹介されている)。
 
さて、化学に戻ると、つまち細谷はこのような時代に、偏見にとらわれずに離散数学の化学での活用の開拓を目指した先駆的な人物であるという事である。しかし、たとえそのような立派人物の紹介する学説ですら、証明しきれてないと認識されている矢印の学説を野依らは切り捨てている、という事である。
 
ここまで(野依らのように)慎重に考えつつ、それでもあえて(細谷のように)新しいことに挑戦していくのが有機化学の理論構築のあり方である。
 
 
なお、野依らの教科書を見ても、細谷の提唱する(離散数学的な有機化学の)学説は書かれていない。
 
幸か不幸か2010年代~2020年代の現代では、まだ離散数学の化学での活用は時期尚早(じきしょうそう)である、とされているようだ。(おそらく「離散数学を導入しなくても従来の理論のほうが簡単にかつ正確に説明できる。」、「離散数学の公式を覚える手間がかえって増える。」、「導入に手間が増える割に、例外的な事例も見受けられる。」、などなどの相互批判が学会内で色々とあるのだろう。)
 
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