「学習方法/高校日本史」の版間の差分

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椎楽 (トーク | 投稿記録)
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高校日本史は良くも悪くもボリューム満点である。当然、教科書も中学までとは比べ物にならないくらいにキッチリとしているのだが、本当に教科書をやりこむ必要があるかないかを判断するのも重要である。
 
==== 教科書が必要かつ重要な人 ====
以下に該当する人が教科書が必要であり、キッチリとやりこむ必要がある人である。
*国公立大学二次試験で述式の地歴が出される大学志望
具体的には、国公立大学の文系学部を受ける場合である。特に、旧帝大や一橋大学などの難関校が典型であるが、これらの大学の歴史科目はただの用語の暗記では全く歯が立たない。これらの大学では述式が多く、知識を基に思考していくことが求められるのである。そのためには、教科書をやりこんで、ある出来事の大まかな説明はもちろん、物事の因果関係や後世への影響などをどれだけ説明できるかがカギとなる。
 
==== 教科書を活用した方がよい人 ====
以下に該当する人は、教科書をやりこむ必要はないが、参考書などを手掛かりにして教科書の概略をつかんでおいた方がよい。
*記号選択・穴埋めと論述が混在している大学入試対策
**中堅どころの国公立大学受験生
**難関私立大学入試の文学部・教育学部・その他学際的な学部
国立大学文系でもすべて論述問題というところは少ない。実際には私立大学のように記号選択や穴埋めが多く、論述は数問という場合が多い。とはいえ、後で述べるように、論述で最終的な差がつきやすいので、出来事の因果関係や影響などを大まかでよいので説明できるほどにはしなければならない。
 
私立の場合、大学ごとの違いもさることながら学部による違いもあるので注意したい。おおまかな一般論を言えば、「文学部・教育学部などの人文科学や学際分野(様々な学問を横断する分野)を扱う学部では論述式が出され、法学部・経済学部などの社会科学系学部では論述式がない」という傾向が見える。各自、志望校の内容を確認してほしい。
 
こうした大学の場合、ほとんどが記号選択や用語を穴埋めするような記述式だが、国立大学的な論述問題で最終的な差がつくことも多い。
 
==== 教科書があまり必要でない人 ====
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*センター試験(大学入学共通テスト)までしか歴史を使わない大学受験生
**すべての国公立大学の理系学部受験生
**一部地方国立大学など、中堅どころの国公立大学受験生
*私立大学受験生
結論から言うと、論述式の入試のない大学を志望する場合には教科書との付き合いはほどほどでかまわない。問題集や参考書を活用して概略の理解にとどめ、練習を通じて知識の定着をはかることメインとしたい。まず、理系であればすべての国公立大学入試では、地理歴史とはセンター試験(大学入学共通テスト)までの付き合いとなる。中堅の国立大学では文系であっても歴史はセンター試験(大学入学共通テスト)までというのは意外に少なくない。あるいは、出題されていても用語の穴埋めや記号選択問題がメインである
 
また、私立大学は多くの受験生をさばく必要があるせいか、採点に時間のかかる述式は少なく、マークシート、記号・用語穴埋めがほとんどである。とはいえ、先に述べたように学部による差が生じている。私立専願であれば、入試問題はちゃんとチェックして論述の程度を確認しておきたい
 
このように、知識の定着をチェックすることが主な目的の入試では、深く教科書に踏み込む必要はない。教科書は用語集同様に「事典」「辞書」的な使い方にとどめてよい。
 
とはいえ、文学部や教育学部の歴史科を志望する場合、可能な限り教科書にもあたってほしいが……。
 
=== 教科書を読む順序 ===
==== 案1 : 古代から順に読む ====