「小学校算数/6学年」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
5 行
=== 分数のかけ算 ===
分数のかけ算は、それぞれ真分数または仮分数の場合は分数の分子と分母を個別にかけ算すればできます。
:つまり <math>\frac{b}{a} \times \frac {d}{c} = \frac{b \times d}{a \times c}</math> となります。
例えば、
 
11 ⟶ 12行目:
となります。
 
ただし計算に帯分数が入っふくまれている場合は仮分数に直してからでなければいけません。これは分数の割り算も同じです。
 
2<math>\frac 2 3</math> &times;1<math>\frac 2 5</math> = <math>\frac 8 3 </math> &times; <math>\frac 7 5</math> = <math>\frac {8 \times 7} {3 \times 5} </math> = <math>\frac {56} {15} </math> (= 3<math>\frac {11} {15}</math>)
 
=== 分数のり算 ===
==== 場合の====
:<math>
2つの数の積が1になるとき、一方の数を他方の数の'''逆数'''といいます。
1 \div \frac {1}{2}
:<math>\frac{b}{a}</math>の逆数は<math>\frac{a}{b}</math>です。
</math>
というのは、"1の中に1/2がどれだけあるか"と読めます。
答は'''2'''です。
このとき、
 
==== 分数のわり算 ====
分数のわり算では、わられる数にわる数の逆数をかけると答が得られます。
:<math>\frac{b}{a} \div \frac {d}{c} = \frac{b}{a} \times \frac {c}{d}</math> となります。
 
== 文字と式 ==
:<math>
同じ値段のえん筆を6本買います。
1 \div \frac {2}{3}
</math>
 
えん筆1本の値段を50円としたとき、式は<math>50 \times 6 = 300</math>となります。
 
えん筆1本の値段を<math>\Box</math>円、6本の代金を<math>\triangle</math>円として、<math>\Box</math>と<math>\triangle</math>の関係を式に表すと、<math>\Box \times 6 = \triangle</math>となります。
 
えん筆1本の値段をx({{ruby|<math>x</math>|エックス}}円、6本の代金をy({{ruby|<math>y</math>|ワイ}}円として、<math>x</math><math>y</math>の関係を式に表すと、<math>x \times 6 = y</math>となります。
 
<math>x=60</math>のときは、<math>x \times 6 = y</math>の<math>x</math>に60をあてはめて計算すると、<math>60 \times 6 = 360</math>となります。
 
は 、"1の中に<math>\begin{matrix} \frac{2}{3} \end{matrix}</math>がどれだけあるか"と読めます。
答は<math>\begin{matrix} \frac{3}{2} \end{matrix}</math>です。
割る方の数を逆数にすると答が得られます。
 
=== 概数を用いた積や商の見積もり ===
[[小学校算/4学年]]では{{ruby|概数|がいすう}}というものを習いました。ここでは、[[小学校算数/5学年]]に続いてどのように使うのかを学習しましょう。
 
次のかけ算の問題を考えてみましょう。
40 ⟶ 44行目:
* あるスーパーで、1本168円のジュースが、1週間で275本売れました。このジュースの売上高が、およそ何円になるかを見積もりましょう。
 
ジュースの値段と本数を上から1けたの{{ruby|概数|がいすう}}にすると
 
ジュースの値段 <math> 168 \longrightarrow 200 </math>
65 ⟶ 69行目:
 
== 量と測定 ==
=== 面積の単位 ===
[[小学校算数/5学年]]では単位にcmを使った面積を求めました。しかし実際に土地の面積などをcmを単位にするとけた数が多くなり面倒になります。ここでは単位にmを使った面積を求めてみましょう。
 
前と同じように考えてみると単位にmを使った面積は「m<sup>2</sup>」となります。m<sup>2</sup>は「平方メートル」と読みます。下の問題を見てください。
 
*縦3m×横5mの長方形の花だんの面積はいくらになるでしょうか?
 
面積は縦×横なので3×5=15(m<sup>2</sup>)となります。では次にこれをcmに直して計算してみましょう。
 
1mは100cmなので縦300cm×横500cmとなります。面積を計算すると150000cm<sup>2</sup>となります。すると、1m<sup>2</sup>=10000cm<sup>2</sup>であることが分かります。
 
また、統計にはa(アール)やha(ヘクタール)やkm<sup>2</sup>(平方キロメートル)と言う単位も使われます。1aは10m×10m、1haは100m×100m、1km<sup>2</sup>は1000m×1000mの面積に等しくなります。
 
=== 身近にある図形の面積 ===
[[小学校算数/5学年]]までに[[w:平行四辺形]]や[[w:三角形]]等の図形の面積の求め方を学びました。しかし、実際に見られる図形は必ずしも完全な三角形ではなくでこぼこな図形などもあります。このような時にでもだいたいの面積を調べることができます。
 
例えば方眼紙(グラフなどを書いたりする正方形のメモリがたくさんついた紙のことです)に適当に書いた図形の面積を求めてみましょう。今までのやり方だとその図形の面積を求めることはできません。しかしだいたいの大きさなら調べることはできます。
 
方眼紙に書いた図形はたくさんのマスで区切られています。マスが完全にその図形で占めらにふまれていたりる場合、マスの上を図形の線が通っています。そのマスの数を調べることによっておおよその面積を調べることができます。
 
*1辺の長さが1cm四方(1cm×1cmことです)のマス方眼で、図形が完全にふくまれているマスが100個、図形の線が通っているマスが20個ありました。その面積はいくらになりますか?
 
この図形の面積は、マス100個の面積よりも大きいことはすぐにわかります。そして、20個のマスは図形の線が通っていて、図形に完全にふくまれてはいないのですから、マス120個の面積よりは小さいことがわかります。だから、この場合はその図形の面積は<math> 100cm^2</math>と<math>120cm^2</math> の間であることがわかります。これではまだ少しおおざっぱですが、方眼紙のマスをより細かくする(例えば5mmや1mm四方のマスにとりかえることによってよりくわ面積を知ることができます。
:ここで、「図形の線が通っているマス」の、図形がふくまれている部分の面積はわかりませんでしたが、すべてふくまれている面積が<math>0.5cm^2</math>とすると、この図形の面積は<math>110cm^2</math>となります。
 
:あるいは、三角形や長方形など、面積を求められる図形に形を変えておよその面積を求めることもできます。
 
=== 速さ ===
==== 速さ ====
ここでは、特に[[w:速度|速さ]](そくど)についてくわ学んでいきまく考えるょう
例えば、ライオンが9秒間に、200mだけ走ったとしま。また、キリンは、6秒間に100mだけ走ったとすします。このとき、ライオンは1秒間におよそ22.2m,キリンは、1秒間におよそ16.7m走ったことになります。このように、ある時間あたりに動く割合をさすものを'''速さ'''といます[[w:速さ]]
速さはある時間あたりの速さを表すものですから、速さは<br>
:速さ=道のり(長さ)÷時間 <br>
:という式で、求められます。
 
{{ruby|時速|じそく}}とは、1時間あたりに進む{{ruby|距離|きょり}}で速さをあらわした、速さの単位です。
たとえば、1時間に10kmを進む自転車の速さは、時速10kmです。2時間で14kmを進んだら、時速7kmです。
二時間で14kmを進んだとしたら、時速7kmです。
 
{{ruby|分速|ふんそく}} とは、1分あたりに進む{{ruby|距離|きょり}}で速さをあらわした、速さの単位です。
たとえば、時速10kmという速さを分速になおすと
:10÷60=0.16666・・・16666…
より、およそ分速0.166km167kmに、つまり、およそ分速166m167mになります。
 
{{ruby|秒速|びょうそく}} とは、1秒あたりに進む距離(きょり)で速さをあらわした、速さの単位です。
たとえば秒速15cmを分速になおすと、
:15×60=900
より、秒速15cmは、分速900cm、つまり分速9mとなります。
 
なお、「時速5km」を、「毎時5km」「5km/h」などと表すこともあります。
ふつうは、する必要はありませんが、いくつかのものの速さを比べると君は、
**問題1
*計算例
あるマラソン選手が42.195 [km]195kmを、2.2[時間]で走り終えました。この選手の速およそ、時速[km/時]ですか。
**問題
**答
あるマラソン選手が42.195 [km]を、2.2[時間]で走り終えた。選手の速度はおよそ何[km/時]ですか。
**答
速度は42.195<math>\div</math>2.2[km/時]で求められる。答は、およそ19.2 [km/時]となります。
 
=== 速さの公式 ===
速さ=道のり÷時間 で あるから<br>
:道のりは 道のり=速さ×時間 という式求められます。<br>
:同じように考えてみると<br>
また、:時間は 時間=道のり÷速さです。割合の公 というのようなもの求められます。
* 問題2 
:(1)時速40kmで3時間走った車は、何km進みましたか。<br>
:(2)りょうたA君は、9kmはなれたところにあるおばさんの家に、時速15kmの自転車で向かっています。何分でつきますか。<br>
(分速を求める方法と、何時間でつくか求める方法でやってみましょう。))
 
=== {{コラム|いろいろな速さの単位 ===|
速さの単位では、よく使うのは、時速や分速や秒速などですが、船や飛行機の速さでは、べつの単位を使うこともあります。
 
 
:* ノット
船では ノット という {{ruby|距離|きょり}}の単位 を使うこともあります。
1ノットは、およそ時速1.852km(1852m)です。
時速をメートルになおせば、1ノットは、およそ時速1852mです。
 
船の業界には、{{ruby|海里|かいり}}という {{ruby|距離|きょり}}の単位って、そのります。1海里、約1852mです。
 
40ノットは
149 ⟶ 140行目:
 
:* マッハ
飛行機では、その飛行機の速さが、音(おと)のが空気を伝わる速さである 音速(おんそく) をこえている場合などには マッハ という単位を使う場合もあります。または、音速を超えてなくても、音速にかなり近い場合には、マッハを使う場合があります。
 
の速さは、温度が15℃の時はときだいたいおよそ秒速340mです。この秒速340mが マッハ1 です。
 
マッハ1を秒速340mとした場合、マッハ2は秒速680mということになります。
 
=== 旅人算 ===
この問題は教科書末の発展問題として出ているもので場合がります
 
Aさん5kmで東に、Bさん8kmで同じ向きに歩いています。BはAの3km後を歩いています。では、BがAに追いつくのは、何時間後です
 
 
つまり、図に表すと
 
  B(→8km/h)→時速8km)     A(→5km/h→時速5km)
       
 
である。この間が3kmであると考えます。
 
旅人算の公式1(追いつく場合)
 
<追いつく問題では、'''追いつく時間==はじめの2人の間の距離÷(B一方の速度-Aーもう一方の速度)>'''
 
これを使うと、
 
3÷(8-5)= 1
 
つまり、追いつくのは1時間後であるとなります。
 
== 図形 ==
 
=== 線対称と点{{ruby|対称|たいしょう}}な図形 ===
* {{ruby|線対称|せんたいしょう}}
[[File:Esfericón corte triangular.png|thumb|100px|正三角形と、その対称軸のうちの一本]]
ある直線を{{ruby||じく}}として図形をうらがえし折り重ねたとき、元の図形とぴったり重なり合う場合、その図形は '''{{ruby|線対称'''(|せんたいしょう}}である'''というふうに言います。
 
「対称」の「称」の字を間違まちがえないでください。「対象」や「対照」ではなく、「対称」です。
 
また、そのうらがえしの中心折り重ねたとき軸となった直線を '''対称軸'''(たいしょう(の)じく) います。
 
対応する2つの点を結ぶ直線は、対称の軸と{{ruby|垂直|すいちょく}}に交わります。また、その交点と対応する点のきょりは、それぞれ等しくなります。
 
{{clear}}
* {{ruby|点対称|てんたいしょう}}
[[Image:Point symmetry.jpg|thumb|300px|点対称な図形の例を4つ。赤い点が、それぞれの図形の、対称の中心。]]
ある図形をある点を中心に180°回転させたとき、もとの図形と重なる場合、その図形は '''{{ruby|点対称|てんたいしょう}}である''' いうふうにいいます。また、その回転の中心の点を '''対称の中心'''(たいしょう の ちゅうしん) といいます。
 
対応する2つの点を結ぶ直線は、対称の中心を通ります。また、対称の中心と、対応する2つの点を結ぶと、そのきょりは、それぞれ等しくなります。
 
=== 円の面積 ===
<div style="float:right; margin:0 0 0 10px;text-align:center;">[[画像:Ennomennseki.jpg|250px]]</div>
 
についての面積は、ピザをおうぎの形に等分することを考えてください。((右の図といっしょに見てみましょう)。
 
等分する人数が少ない時には、よく分かりませんが、人数を多くしていくと、切ったピザをならびかえた時の形は平行四辺形(長方形)に限りなく近づきます。
 
その時の底辺は、 '''円周÷2''' で、高さは '''半径''' とほぼ同じになります。
205 ⟶ 200行目:
円周の値の求め方は[[#円周の長さと円周率|前に学習]]しましたね。 '''円周=直径×円周率''' です。ここでは、円周率を 3.14 として計算しましょう。
 
円周÷2=直径×3.14÷2=(直径÷2)×3.14=半径×3.14 となるので、'''円周÷2'''(「底辺」になります)は'''半径×3.14'''になります。
 
円の形を変えて、平行四辺形にしたものの面積は、
215 ⟶ 210行目:
 
==== いろいろな図形の面積 ====
[[File:2019_10_06_20_25_Office_Lens.jpg|300px]]この図形は、正方形の中に、円の一部を書いたものです。色のついた部分の面積の求め方を考えましょう。
 
=== 図形の拡大と縮小 ===
[[File:SimilitudeHomothétieL.svg|thumb|upright=0.8|拡大と縮小]]
 
ある図形を、形をかえないで大きくすることを、その図形を '''{{ruby|拡大'''(|かくだい}}する '''といいます。
たとえば右のでは、ある点を中心に上の青い図形を拡大して、下の黒い図形にしてい重ねした
 
拡大された図を '''拡大図'''(かくだいず)います。右の絵では、上の青いL」の形をを基準(きじゅん)に考えた場合は、下の黒い図のほうが拡大図です。
 
ある図形を、形をかえないで小さくすることを、その図形を '''{{ruby|縮小'''(|しゅくしょう}}する''' といいます。
たとえば右のでは、下の黒いLの図形を縮小して、上の青い図形にしています。
 
縮小された図を '''{{ruby|縮図'''(|しゅくず}}'''います。'''「縮小図」ではないので気をつけ注意してください。'''右のでは、下の黒いL」の形を基準に考えた場合は、上の青いのほうが縮図です。
 
 
[[Image:Japan_sea_map.png|250px|left]][[Image:Japan satellite.jpg|250px|right]]
 
地図の{{ruby|縮尺|しゅくしゃく}}も、縮図のような考え方です。例えば縮尺が25000分の1となっているなら、本物実際の25000分の1の大きさで、全く同じ形に書いてあります。
また、本などを縮小コピーしたり、拡大コピーしてみましょう(コピー機には「縮小コピー」「拡大コピー」の機能があることが多いです)。やはり、{{ruby|原稿|げんこう}}と同じように印刷されますが、大きさは変わっているはずです。
 
{{clear}}
では、もっと簡単な図形である三角形はどうでしょうか。全く同じ形でも大きさが違う三角形では、どのよいう共通性質を持っているでしょうか。
 
[[Image:SimilarTriangles.jpg]]
244 ⟶ 239行目:
* 角A = 角D であり、 角B = 角E であり、 角C = 角F である。
* AB:DE = BC:EF = CA:FD
<small>(このようなとき、(「AB」というと、「辺ABの長さ」をさします)</small><br>
このような三角形も拡大と縮小の関係にあります。
 
255 ⟶ 250行目:
 
=== 角柱と円柱の体積 ===
角柱や円柱で、底面の面積を '''底面積''' といいます。
=== 角錐と正多面体(発展) ===
:角柱は、多角形が底面に{{ruby|垂直|すいちょく}}に動いたものと考えれば、その体積は「底面積×高さ」という式で求められます。
{{clear}}
:円柱も、角柱と同じようにその体積は「底面積×高さ」で求められます。
 
== 数量関係 ==
371 ⟶ 367行目:
=== 比を求める ===
 
問題 次のxにあてはまる数は?を求めましょう。
 
3:x=6:4 <br>
478 ⟶ 474行目:
小学生は、右上部分以外は、気にしなくて構いません。中学校で、左上部分、左下部分、右下部分について習います。
 
== 文字と式場合の調べ方 ==
同じ値段のえん筆を6本買います。
 
えん筆1本の値段を50円としたとき、式は<math>50 \times 6 = 300</math>となります。
 
えん筆1本の値段を<math>\Box</math>円、6本の代金を<math>\triangle</math>円として、<math>\Box</math>と<math>\triangle</math>の関係を式に表すと、<math>\Box \times 6 = \triangle</math>となります。
 
えん筆1本の値段をx(エックス)円、6本の代金をy(ワイ)円として、xとyの関係を式に表すと、<math>x \times 6 = y</math>となります。
 
x=60のときは、<math>x \times 6 = y</math>のxに60をあてはめて計算すると、<math>60 \times 6 = 360</math>となります。
 
== 場合の数 ==
 
== 資料の調べ方 ==