「小学校算数/6学年」の版間の差分

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えん筆1本の値段を<math>\Box</math>円、6本の代金を<math>\triangle</math>円として、<math>\Box</math>と<math>\triangle</math>の関係を式に表すと、<math>\Box \times 6 = \triangle</math>となります。
 
これからは、<math>\Box</math>や<math>\triangle</math>などの記号の代わりに、{{ruby|<math>x</math>|エックス}}{{ruby|<math>y</math>|ワイ}}などの文字を使うことがあります。
 
えん筆1本の値段を{{ruby|<math>x</math>|エックス}}円、6本の代金を{{ruby|<math>y</math>|ワイ}}円として、<math>x</math>と<math>y</math>の関係を式に表すと、<math>x \times 6 = y</math>となります。
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=== 概数を用いた積や商の見積もり ===
[[小学校算数/4学年]]では{{ruby|概数|がいすう}}というものを習いました。ここでは、[[小学校算数/5学年]]に続いてどのように使うのかを学習しましょう。
 
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== 数量関係 ==
 
ここでは、いくつかのを考え、その間の関係を記述する方法をについてんでいきましょう
 
=== 比 ===
ウスターソースとケチャップを混ぜて、ハンバーグソースを作ろうと思います。
:そこで、ウスターソースとケチャップを混ぜてハンバーグソースを作ってみました。
:では、このウスターソースの量とケチャップの量の{{ruby|割合|わりあい}}はどのように表せばよいでしょうか。
:まず、ウスターソースの量はケチャップの何倍か考えてみましょう。
:<math>120 \div 80=1.5</math>(倍)となりますね。(もしくは <math>\frac{3}{2}</math>倍)
:このウスターソースとケチャップの割合を 120:80 と表すことがあります。
:このような割合の表し方を '''{{ruby|比|ひ}}''' といい、比の記号「:」は「{{ruby|対|たい}}」と読みます。
 
*比の値
ある2つの数を取ったとき、その間にある関係が存在することがある。
比 <math>a:b</math>において、<math>a</math>が<math>b</math>の何倍かを表す{{ruby|値|あたい}}を '''比の{{ruby|値|あたい}}''' といいます。
例えば、たくさんあるビー玉を左に3つずつ、右に2つずつ並べて行くことを
:<math>a:b</math> の比の値は<math>\frac{a}{b}</math>となります。
考える。
 
*等しい比
このとき、並べられたビー玉の数は常に左側の方が多い。
2つの比 3:4 と 9:12 について考えてみましょう。
また、このときビー玉が増えていく割合が変化しないことから、
両側にあるビー玉のもう片側に対する数の割合も変化しないことが
予想される。
 
比 3:4 の「3」と「4」に、3をかけると 「9」「12」になるので 9:12に等しくなります。
実際、左側のビー玉の数で右側のビー玉の数を割ると、
最初は、左3個、右2個であるので、
:<math>
\frac 2 3
</math>
が右に対する左の割合として得られる。
 
また、3:4 と 9:12の比の{{ruby|値|あたい}}を調べると ともに <math>\frac{3}{4}</math> で、等しくなっています。
次にビー玉を増やしてもう一度計算してみる。
このとき、左6個、右4個であるので、
:<math>
\frac 4 6 = \frac 2 3
</math>
となり、やはりこのときも右に対する左の割合は変化しない。
 
このように、2つの比の比の値が等しいとき、 '''2つの比は等しい''' といいます。
さらにもう一度だけビー玉を増やして計算してみる。
このとき、左9個、右6個であるので、
:<math>
\frac 6 9 = \frac 2 3
</math>
となり、やはりこのときも右に対する左の割合は変化しない。
 
2つの比 <math>a:b</math> と <math>c:d</math> が等しいとき、<math>a:b=c:d</math> とかきます。なお、このような式を '''比例式''' といいます。
このように右と左の数の割合が変化しないような状況では、
数の割合をもっとも簡単な仕方で表わしておくと便利である。
今の場合では
:<math>
\frac 2 3
</math>
が割合として使える。しかし、慣習的にこのような割合を指す記法として
:<math>
2 : 3
</math>
が用いられることが多い。
 
'''比 <math>a:b</math>に、同じ数をかけたり割ったりしてもその比は等しくなります。'''
ここで、
:<math>
2 : 3
</math>
は2対3と読まれ、このような関係を2数の比と呼ぶ。
 
=== 比を簡単にする ===
'''「比を簡単にする」'''とは、比を、同じ比の値のまま、できるだけ小さい整数の比に直すことです。
:問題
たとえば、15:3
 
これを簡単にしてみましょう。
*計算例
 
15と3の最大公約数は、3です。なので、3で15と3を割ります。
**問題
 
15:3=5:1
15個のクッキーを
AさんとBさんの比が
:<math>
2:3
</math>
になるように分けたい。
AさんとBさんはそれぞれ何枚受け取ればよいか。
 
5と1には最大公約数がないので、これ以上簡単にはなりません。
**解答
 
では、<math>\frac{1}{3}:\frac{3}{4}</math>を簡単にしてみましょう。
AさんとBさんがそれぞれ2単位、3単位ずつ受け取るとしたら
:通分して、<math>\frac{1}{3}:\frac{3}{4}=\frac{4}{12}:\frac{9}{12}=4:9</math>
AさんとBさんを合わせたときには5単位受け取ることになる。
:とすることができます。
:また、<math>\frac{1}{3}:\frac{3}{4}</math>の比の値は <math>\frac{1}{3} \div \frac{4}{9}</math> です。
:これを使って 4:9 とすることもできます。
 
=== 比を求める ===
実際には、クッキーは15枚あるので、1単位は3枚のクッキーに対応することが
分かる。そのため、Aさんは6枚、Bさんは9枚のクッキーを受け取ることになる。
 
問題 次のxにあてはまる数を求めましょう。
 
3:x=6:4
*メモ
:「3」と「6」に注目しましょう。3は6に2をかけた数なので、xはxに2をかけると4になる数だとわかります。だからxは4÷2=2 となります。
 
*比を使った問題
このような問題は、中学校で習う「方程式」を用いて計算されることがあります。
(1)ウスターソースとケチャップを3:2の比で混ぜてハンバーグソースを作ります。ウスターソースを60mL使うとき、ケチャップは何mL必要ですか。
 
*解答
詳しくは[[中学校数学 1年生-数量]]を参照。
:[2]は、[1]の2倍、[3]は[1]の3倍を表す記号とします。
:ウスターソースを[3]、ケチャップを[2]ずつ使うとすれば、
:ウスターソースは60mL使うので、[3]は60mLだとわかります。
:そのため、[2]にあたるケチャップは、60÷2×3=40(mL)必要です。これが答えです。
 
比の値を使って考えてみましょう。
=== 比を簡単にする ===
:ケチャップとウスターソースの比は 2:3 となります。ですから、比の値は<math>\frac{2}{3}</math>となります。ですから、ケチャップは <math>60 \times \frac{2}{3} =40</math>(mL)とればよいことになります。
'''「比を簡単にする」'''とは、比を、同じ比の値のまま、できるだけ小さい整数の比に直すことです。<br>
:また、Bさんの枚数と全体の枚数の比は 3:5 となります。ですから、比の値は<math>\frac{3}{5}</math>となります。ですから、Bさんは<math>15 \times \frac{3}{5} =9</math>(枚)とればよいことになります。なお、15-6=9 と求めてもかまいません。
問題
 
(2)AさんとBさんで、15{{ruby|枚|まい}}のクッキーを、Aさんの枚数とBさんの枚数の比が<math>2:3</math>になるように分けようと思います。AさんとBさんはそれぞれ何枚とればよいですか。
*169:507を簡単にしなさい
 
*解答
:[2]は、[1]の2倍、[3]は[1]の3倍を表す記号とします。
:AさんとBさんがそれぞれ[2]、[3]ずつとるとすれば、
:AさんとBさんは合わせて[5]をとることになります。
:クッキーは15枚あるので、[1]はクッキー3枚分だとわかります。
:そのため、Aさんは6枚、Bさんは9枚のクッキーをとることになります。これが答えです。
 
比の値を使って考えてみましょう。
このように大きな比になると、よくわかりません。たとえば、この比は大体何対何くらいなのか、まったくわかりません。そこで、169:507を簡単にしてみましょう。
:Aさんの枚数と全体の枚数の比は 2:5 となります。ですから、比の値は<math>\frac{2}{5}</math>となります。ですから、Aさんは<math>15 \times \frac{2}{5} =6</math>(枚)とればよいことになります。
:また、Bさんの枚数と全体の枚数の比は 3:5 となります。ですから、比の値は<math>\frac{3}{5}</math>となります。ですから、Bさんは<math>15 \times \frac{3}{5} =9</math>(枚)とればよいことになります。なお、15-6=9 と求めてもかまいません。
 
*メモ
みなさんは、「約分」をしたと思います。約分のルールは、'''最大公約数で割る'''ことでした。比も最大公約数で割って簡単にできます。
 
このような問題は、中学校で習う「方程式」を用いて計算されることがあります。
たとえば、15:3
 
詳しくは[[中学校数学 1年生-数量]]を参照。
これを簡単にしてみましょう。
 
15と3の最大公約数は、3です。なので、3で15と3を割ります
 
15:3=5:1
 
5と1には最大公約数がありませんので、これ以上簡単にはなりません。
 
ちなみに、169:507は、
 
507=169×3
 
なので、
 
1:3になります
 
=== 比を求める ===
 
問題 次のxにあてはまる数を求めましょう。
 
3:x=6:4 <br>
{{節stub}}
 
(編集者の方へ:以前ここに掲載されていた方法は、「内項と外項の積が等しい」という比の性質を使うものでしたが、この方法は現在小学校で学習しないため、削除しました。「コラムで復活させる」ことも検討しています。そのため、1度完成していましたが「編集中」としています。この方法を使わずに編集をお願いします。)
 
{{コラム|黄金比と白銀比|
[[w:黄金比]]とは、人が最も調和的で美しいと感じる長方形の{{ruby||たて}}と横の長さの比のことです。およそ5:85:8で、新書判の本、トランプ、名刺(めいし)、パスポート、ICカード、建築物や絵画では、古代ギリシアの建造物「パルテノン{{ruby|神殿|しんでん}}、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画「モナ・リザ」、ミロのヴィーナスなどに使われています。
<gallery>
Image:Golden Ratio 3.jpg|黄金比の長方形
Image:Poker-sm-21D-2s.png|トランプ(少し黄金比からずれています。)
Image: Parthenon.jpg|パルテノン神殿
</gallery>
 
[[w:白銀比]]とは、古代の日本で「調和的で美しい」とされた長方形の縦と横の長さの比のことです。およそ5:75:7で、コピー用紙や、文庫本のサイズ、建築物では、{{ruby|法隆寺|ほうりゅうじ}}{{ruby|五重塔|ごじゅうのとう}}などに使われています。最近では、「女性が美しく見えるメイク」にも使われています。
}}
 
== 比例と反比例 ==
さまざまなものの変わり方を調べてみましょう。
 
このように互いに関連を持って変化する
量は様々なものが考えられる。
 
例えば、ひもの長さと振り子が戻って来るまでにかかる時間は互いに関連している。
また、一般に家電製品などある程度寿命が長い製品は、発売されてから時間がたつに
つれて、値段が下がっていく傾向がある。
 
ここではこのように、互いに関連しあって変化していく数量の関係を
見ていく。
 
 
==== 比例 ====
一方の数量が2倍、3倍、…になると、もう一方の数量が2倍、3倍、…になるとき、2つの数量は'''{{ruby|比例|ひれい}}する'''といいます。<br>
(意)参考書などでは、「正比例」と書かれている場合があります
 
比例関係を持つものは非常に多く、たとえば、買い物をするときにあるものを買った個数と
それらの合計の値段は比例関係にあります。ただし、多く買うとまけてもらえる
ときは、比例ではなくなります。何個か買うとおまけがつくような場合も同じです。
 
しかし、完全ではなくても、おおよそ比例とみられるものもあります。例えば、子どもの数と
かかる教育費はおおよそ比例しています。
 
 
比例の関係を見るために、比例関係にある2数を用いて、表とグラフを
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== 場合の調べ方 ==
 
== 資料データの調べ方 ==
 
下は、ウィキペ小学校の6年1組のみんな(40人)の身長を調べたものです。(単位はcm)
<div style="border:1px solid #000000;">
147.6 152.1 149.8 141.7  144.8 156.7 150.0 151.3 151.9 147.2 <br>
139.2   152.4  146.4 142.0 162.5 149.8 152.9 134.8 145.3 140.8 <br>
167.1 148.3 147.7 151.9 143.8 148.5 149.2 150.6 147.9 152.5 <br>
155.4 146.7 145.1 168.9 154.0 147.6 163.2 159.3 149.0 152.8 <br>
</div>
 
== 算数ドリル ==
下の「6年生のための算数ドリル」の文字を{{ruby|す(|}}と、見ているページが、算数ドリルのぺージに、変わります。
* [[算数演習 小学校6年生|6年生のための算数ドリル]]