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現在は、「[[小学校理科]]」から内容を一部改変して掲載しています。
 
== 物理分野 ==
=== 光 ===
==== 光の進み方 ====
==== 光の反射と鏡 ====
==== 光の屈折 ====
===== 光の屈折とレンズ =====
光は直線的に進むことが知られている。例えば、暗い箱を作り、その壁に小さい穴をあけると、穴から入った光がそのまま、まっすぐにすすむ様子がわかる。
 
光がまっすぐにすすむことを、光の '''直進''' と、いいます。
 
この光が直進する性質は、空気中ではいつでも成り立ち、太陽や電球などから発せられた光は、発せられた方向に直進する。
 
なお、暗い箱に2個の穴をあけたとき、そこから日光を差し込んだばあい、2本の光のみちすじは、平行である。
 
これは、太陽からは、四方八方に光が発せられるのだが、豆電球の光とおなじように、太陽からは四方八方に光が発せられるのだが、太陽は、とても遠くにあるので、地球にとどく光は、太陽から発せられた光の一部なので、おなじ向きの光ばかりが、地球にとどくからである。
 
だから、日光は、ほぼ平行なのである。
 
算数では、平行とは、「どこまで、のばしても、ぜったいに、まじわらない」ということであった。
日光は、こまかいことを言えば、地球と太陽とのキョリまで、のばせば、まじわってしまうので、正確には平行ではない。
 
だが、地球上では、ほぼ平行なので、実用上は、日光は平行として、あつかうことが多い。
 
ここでも、日光は平行であることとする。
 
 
=== 反射と屈折 ===
光が鏡などに当たった時には、光は '''反射''' します。
 
 
反射面に垂直な直線(垂線または法線と、いう。)と入射した光とがなす角を '''{{ruby|入射角|にゅうしゃかく}}'''と呼び、法線と反射した光とがなす角を '''{{ruby|反射角|はんしゃかく}}''' と呼びます。
<br>このとき、
:; 入射角 = 反射角
が成り立ちます。
:[[画像:Reflection angles.svg|200px|反射]]
 
上の図では <math>\theta _i</math> が入射角に対応し、 <math>\theta _r</math> が反射角に対応します。図でわかるとおり、入射角と反射角は等しいです。
<math>\theta </math>は「シータ」と読みます。「θ」はギリシャ文字です。
 
* 屈折
また、例えば空気中を直進して来た光が水面を通過したときには、光は水面でその方向を変えることが知られています。この現象を光の '''{{ruby|屈折|くっせつ}}'''と呼びます。屈折した光と物質境界の垂直方向(法線)とがなす角度を '''屈折角'''と呼びます。
 
 
* 屈折の図
 
<gallery widths=300px heights=300px>
ファイル:Pencil in a bowl of water.png|水中に差し込んだ棒が上方に曲がって見える理由を説明する図<br> 棒上のxに由来する光は水面で屈折を起こす。このため、Xの見かけ上の位置はYになる。
ファイル:Light dispersion of a mercury-vapor lamp with a flint glass prism IPNr°0125.jpg|プリズムにより光は屈折する。このとき光の色ごとに屈折率が違うので、{{ruby|虹|にじ}}のようないくつもの色の帯ができる。
</gallery>
 
 
 
例えば細長い棒を水の中に差し入れると、その棒は曲がって見える。これは、光の屈折によるものです。
また、透明であるガラス瓶やコップが目に見えるのも、この屈折の効果によります。
 
* 全反射
[[ファイル:Total internal reflection.jpg|thumb|250px|left|全反射]]
[[ファイル:Fibreoptic.jpg|thumb|光ファイバー]]
屈折率が大きい{{ruby|ばいしつ}}媒質から小さい媒質に光が入るときに、入射光が境界面を透過せず、すべて反射する現象が起きる。これを '''全反射''' という。全反射は、入射角が大きくなると起こる。
応用例として、光ファイバーでは光信号を全反射させることで信号を送っている。
 
{{clear}}
* 乱反射(らんはんしゃ)
[[File:Diffuse reflection.PNG|thumb|でこぼこした表面からの乱反射]]
紙の表面や、板の表面など、ふつうのものの表面は、たいらに見えても、よくよく見ると、こまかいデコボコがいくつもあります。
このデコボコの向きが、それぞれバラバラの向きなので、反射する光のむきも、バラバラになります。
 
この、光が、バラバラな方向に反射する現象を '''乱反射'''と、いいます。
 
乱反射のおかげで、わたしたちは、物体を、どの方向からでも、見ることができるのです。
 
{{clear}}
* まがった鏡の反射
[[File:mirror.globe.arp.500pix.jpg|thumb|left|とつ面鏡での反射。]]
 
鏡(かがみ)が曲がっている場合、もとの大きさよりも、鏡にうつる像は、ちがった大きさで見えます。
 
 
鏡の面が球面のように、でっぱっている鏡を '''{{ruby|凸|とつ}}面{{ruby|鏡|きょう}}''' といいます。
 
とつ面鏡では、かがみのまわりの広い{{ruby|範囲|はんい}}をうつしますが、そのぶん、かがみに うつる像は、もとの大きさよりも小さく、うつります。
 
[[File:Concavemirror raydiagram F.svg|thumb|300px|おう面鏡での拡大のしくみ]]
ぎゃくに、鏡がへこんでいる鏡を '''{{ruby|凹|とつ}}面鏡'''といいます。
おう面鏡では、うつす範囲は小さいですが、うつされたものは、大きくうつります。
 
おう面鏡は、化粧用の鏡などで実用化されています。
また、スプーンのさきの、へこんでいる部分を、おう面鏡のかわりにすることも出来ます。
 
 
[[File:Concavemirror raydiagram 2F.svg|thumb|300px|おう面鏡で、うつった像が、上下がさかさまになる場合]]
凹面鏡では、上下がさかさまに映る場合があります。これは鏡の {{ruby|焦点|しょうてん}}きょり と、観察する人と鏡との きょり との関係によってきまります。
 
===== 光の屈折とレンズ =====
ここでは、レンズを用いたときに光が描く軌跡についてまとめる。ここでは、単純なレンズである凸レンズについて扱う。一般に、虫眼鏡や{{ruby|顕微|けんび}}鏡など物体を拡大して見るための器具は、光の方向を変えるために、凸レンズを用いている。また、遠視用の眼鏡にも用いられる。
:[[画像:Magnifying_glass.jpg|180px]]
 
凸レンズは、レンズの真ん中がレンズの縁よりも厚くなっている。代表的な凸レンズである球面凸レンズは次のような形をしている。
:[[画像:junior_high_sci_lens.png]]
 
レンズの2つの面は、ある半径の球の一部を切り取った形をしている。このとき、元の球の半径をレンズの曲率半径と呼ぶ(曲率半径はレンズの'''焦点距離'''と関連してているが、焦点距離と曲率半径の関係について詳しく扱うことはしない。)。
 
 
[[ファイル:Lens3-ja.svg|thumb|400px|図1-2 物体が焦点距離より遠いときは実像ができる]]
[[ファイル:Lens3b-ja.svg|thumb|400px|図1-3 物体が焦点距離より近いときは虚像ができる]]
ここでは球面凸レンズを扱う。球面凸レンズは、レンズの両側に'''焦点'''と呼ばれる点を持つことが知られている。焦点とレンズの中心との距離はレンズの両側で等しい。この、レンズと焦点との距離を、'''焦点距離'''と呼ぶ。焦点距離の記号は、 f(F) で表すことが{{ruby|一般|いっぱん}}である。
 
一般にレンズはプラスチックやガラスなどの材質で作られるが、これらは光を通す材質であると同時に、空気よりも[[w:屈折率]]が高いことが知られている。
 
既に水と空気の例で説明した通り、光は異なる材質の境界を通過するときに、進む方向を変える。同様に、空気中からレンズを通過するときも、光は方向を変える。実際にレンズを抜けた後に光が向かう方向は、光がレンズに入射する方向と位置が分かれば、計算によってあらかじめ知ることができる。
 
ここでは特に、光が向かう方向が簡単に定まる場合についてまとめる。球面凸レンズでは一般的に、以下の三つの性質が成り立つ。
 
# レンズの軸に平行な光線は、レンズを抜けた後レンズの焦点を通る。
# レンズの中央を通る光線はレンズを抜けた後そのまま直進する。
# レンズの焦点を通過した光線は、レンズを抜けた後レンズの軸に平行な方向に直進する。
 
* 注意
最初の例と最後の例は時間を反対に見ると、同じ事柄を指していることに注意が必要である。時間を反対にするとは、ここでは光の進行方向を逆向きにすることに他ならず、このとき両者は互いに移り変わる。
 
上で述べたレンズの性質を利用して、レンズを通り抜けた光が結ぶ像の位置と大きさについて調べることができる。レンズが結ぶ像の性質は、対応する物体がレンズの焦点距離より遠くにあるかどうかで変化する。ここではまず物体がレンズの焦点距離より遠くにある場合について述べる。
 
このとき、物体から放たれる光線は次のような{{ruby|軌跡|きせき}}をたどる。
* 図
図の中で物体の先端からレンズを通過する光線を3本描いたが、この3本はそれぞれ上で挙げた3つの光線に対応している。これらは1点で交わる。
 
ここで、物体から放たれた光は3本の光線が交わった点に像を作る。この像を'''実像'''という。実像は常に物体に対して上下、左右がともに逆({{ruby|倒立|とうりつ}})の向きで現れ、その大きさとレンズからの距離は、物体とレンズとの距離によって決まる。
 
実像の大きさと現れる位置の性質は、物体とレンズの距離がレンズの焦点距離の2倍に達したときに変化する。ちょうど2倍のときには、実像の大きさはちょうど物体と同じになり、実像とレンズの距離は物体とレンズの距離と等しくなる。一方、物体とレンズの距離が焦点距離の2倍より大きいときには実像の大きさは実際の物体の大きさよりも小さくなり、実像の位置は、物体とレンズの距離よりもレンズに近くなる。一方、物体とレンズの距離が焦点距離の2倍より小さいときには実像の大きさは実際の物体の大きさよりも大きくなり、実像の位置は、物体とレンズの距離よりもレンズから遠くなる。
 
<!--実際に実像を観察するときには物体がある面から観察する必要があることに注意が必要である。 -->
 
一方、物体の位置がレンズの焦点距離よりもレンズに近い場合には、光線が像を結ぶ位置は変化する。このとき生じる像を'''{{ruby|虚像|きょぞう}}'''と呼ぶ。虚像は常に物体よりも大きくなる像であり、虫眼鏡で物体が拡大して見えるのは物体の虚像を観察していることに注意が必要である。虚像は実像の場合と違い正立で現れ、常にレンズに対して物体が存在する側に現れる。
 
{|class="wikitable"
|+物体とレンズとの距離と、結ばれる像の位置と大きさの関係
!物体とレンズとの距離!!結ばれる像の位置!!大きさと種類!!像の向き
|-
|焦点距離の内側(0-1倍)||物体と同じ側||物体より大きい虚像||正立
|-
|焦点距離の1-2倍||物体と逆側||物体より大きい実像||倒立
|-
|焦点距離の2倍以上||物体と逆側||物体より小さい実像||倒立
 
|}
 
*ピンホールカメラの原理
[[ファイル:Pinhole-camera.png|thumb|ピンホールカメラの原理。物体から発した光は小さな穴をとおり像を結ぶ]]
ピンホールカメラは、レンズを使わずに針穴(ピンホール)を利用したカメラである。針穴写真機ともいう。
 
{{clear}}
 
===== 光の屈折と水・ガラス =====
 
=== 音 ===
==== 音の性質と伝わり方 ====
==== 音の3要素 ====
 
==== 音の速さ ====
=== 電流・磁石 ===
==== 回路記号 ====
電気回路の配線を、図で説明するときに、毎回、写真のようなそっくりな絵で説明すると、せつめいする作業が、たいへんな手間になるので、記号が回路図をかくときに、もちいられます。
 
:[[画像:直流電源.png|thumb|乾電池。<br>長い側が、+極です。<br>短い側が、ー極です。]]
電池には+極とー極があるが、回路記号では線が長い方が+極です。実際の電池では、でっぱりのある側が+極です。回路図で、短いがわは、ー極です。
この記号は、おぼえてください。どちらがプラス極の側なのかも、おぼえてください。
 
まちがえて、ぎゃくにおぼえやすいので、注意してください。
 
かん電池に豆電球とスイッチをつなぐと、あかりをつけたり消したりできます。また、モーターをつなぐと回転させることもできます。豆電球やモーターを使って、かん電池のはたらきを調べよう。
さて、豆電球はかん電池とつなぐとあかりがつきます。モーターはかん電池とつなぐと回転します。
このあかりや回転をもっと明るくしたり、速くしたりできないのでしょうか。
 
「かん電池をふやせばいい。」、多くの人がそう答えると思います。でも、かん電池を増やしたからといって、かならず豆電球が明るくなったり速くモーターが回ったりするわけではありません。まず、+極から-極へともどってくるように、輪になるようにつながなければ電気は流れません。電池をいくつかつなぐ方法のしゅるいを2つしょうかいします。
 
==== 電池のつなぎかた ====
* 直列つなぎ
:かん電池の曲を +- +- ・・・・・・とじゅん番にならべてつなぎます。かん電池をふやすとたくさんの電気が流れますので、豆電球は明るくなります。
:-+ +-や、+- -+ と、かん電池をつないでも、電気は流れません。
 
:[[画像:直列接続.png|thumb|left|直列つなぎ。<br>右側がプラス極に、つながっている。]]
 
{{clear}}
* 並列(へいれつ)つなぎ
:かん電池を横にならべて+極どうし、-極どうしをつなぎます。そして、+極をつないだどう線と-極をつないだどう線をモーターや豆電球につなぎます。豆電球の明るさやモーターの速さは変わりませんが、かん電池は長持ちします。
 
:[[画像:並列接続.png|thumb|left|並列つなぎ<br>右側がプラス極に、つながっている。]]
 
::※ 本書で、つぎにおしえる「ていこう」は、小学校では習わないかもしれませんが、[[w:ウィキメディア・コモンズ|ウィキメディア・コモンズ]] (Wikimedia・Commons) およびウィキブックス (Wikibooks) 日本語版での、画像の用意のつごうで、豆電球の回路図が見当たらないので、かわりに「ていこう」をもちいた回路図を、しょうかいします。豆電球をもちいた回路図については、市販の参考書などを参照してください。なお、中学校では、「ていこう」を習うはずです。
 
電気を流れにくくする物体のことを、ていこう(抵抗)といいます。
<gallery>
File:3 Resistors.jpg|ていこう
画像:jun_high_sci_electrical_resistance.svg|ていこうの記号。
</gallery>
 
電池と抵抗だけをつないだ簡単な回路図を、れいに、しめします。
:[[画像:jun_high_sci_simple_circuit.svg|thumb|left|かいろず]]
 
{{clear}}
ていこうの記号は、昔と今とでは、じつは、記号がちがいます。中学受験では両方使われる可能性があります。あたらしいほうは、はこ型の四角い記号が、あたらしい「ていこう」の記号です。ギザギザしたほうは、昔の「ていこう」の記号です。
 
<gallery>
ファイル:Resistor_symbol_IEC.svg|・ いまの、ていこうの図記号
ファイル:Resistor_symbol_America.svg|・ むかしの、ていこうの図記号
</gallery>
 
{{clear}}
ていこうの、直列つなぎと並列つなぎを、図にすると、つぎのようになります。
:(※ [[w:ウィキメディア・コモンズ|ウィキメディア・コモンズ]] (Wikimedia・Commons) およびウィキブックス (Wikibooks) 日本語版の画像の用意の都合で、古いほうのギザギザ記号での紹介になっています。)
 
<gallery widths="300px" heights="100px">
ファイル:Resistors in series.svg|「ていこう」の直列つなぎ
ファイル:Resistors in parallel.svg|「ていこう」の並列つなぎ
</gallery>
 
{{clear}}
*豆電球
豆電球の回路図は、以下のようになります。
[[画像:Symbol Visual indicator1.svg|100px|thumb|left|まめ電球の、記号。]]
×の線は、丸から、はみださずに、書いてください。
 
 
{{clear}}
* 回路図の図記号
<gallery>
ファイル:電池.svg|電池、長いがわがプラス極)
 
ファイル:SPST-Switch.svg|スイッチ
File:3wayswitch.svg|3極スイッチ
 
File:Symbole moteur.png|モータ
 
File:Wire Junction.svg|接続している交点。
File:Wire Cross.svg|配線が接続せず、十字に、かさなっているだけの場合。
 
File:Symbol Visual indicator1.svg|電球
 
File:Symbole amperemetre.png|電流計
File:Symbole voltmetre.png|電圧計
 
</gallery>
電流計や、電流計、検流計は、回路にながれている電気のせいしつをはかる道具です。電流計や電圧計は、使い方をまちがえると、こわれます。
 
'''電流'''とは、回路がつながっているときの、かん電池とどう線の中での、電気のながれのことです。電気は、プラスきょくから出てきて、どう線を通って、マイナスきょくにもどるのでしたね。電流の単位は '''アンペア''' です。アンペアは記号で、「A」とかきます。
 
'''電圧'''とは、電流をながそうとする、強さのことです。電圧の単位は '''ボルト''' です。ボルトは記号で '''V''' と書きます。ふつうの乾電池の電圧は、だいたい1.5Vくらいです。
 
==== 光電池====
[[ファイル:Solar panels in Ogiinuur.jpg|thumb|right|300px|おおきな光電池。ソーラーパネルともいう。]]
'''光電池'''は光を電気に変えるきかいです。太陽電池とも、いいます。
光電池にも、プラス極とマイナス極があります。
乾電池で、豆電球を明るくさせたり、モーターをまわせたのと同じように、光電池でも、豆電球をつけたり、モーターをまわせたりします。
光電池での、電気をながすつよさは、電池にあてた光がつよいほど、光電池の電気もつよくなります。
なので、たとえば、かがみなどをつかって、光電池に光をあつめると、あつめたぶんだけ、光電池の電気も、つよくなります。
 
光電池を、紙などで、かげにして、光をさえぎると、電気は、ながれなくなります。
紙をはずして、光電池に、また光にあてると、光電池は、電気を流せるようになります。
 
乾電池は、つかいつづけると、電気がながせなくなってしまいます。いっぽう、光電池は、おとしたりしてこわさなければ、ずっと、つかえます。このため、光電池のほうが、資源を節約できると考えられています。
光電池のことを、英語で、「ソウラ・セル」というのですが、そのため、光電池をつかった品物の名前が「ソーラー〇〇」というふうな名前がつくことが多いです。
光電池の形は、ひらたい板のような形をしていることがあります。板のような形をしたものをパネルということがあるので、板のような光電池をソーラーパネル(SOLAR PANEL)ということもあります。
 
[[Image:Solar Vehicles - Winnipeg.jpg|thumb|left|ソーラー・カー。]]
光電池で走る車は、「ソーラー・カー」 といいます。
 
==== 電磁石 ====
結論から言おう。じつは、電流のまわりには、磁石のような「磁力」が、発生しているのである。ただし、電流が小さいと、磁力が小さいので、磁力が、はっきりしないことがある。
 
 
[[画像:Solenoid-1.png|thumb|ぐるぐると、まくと、どうなる?
:※ 画像の物は、導線では、ありません。なので、「まき方」だけを、参考にしてください。]]
 
電気の作る磁力を強くするには、鉄の棒(ぼう)に、導線をクルクルと何重にも、まきつけます。巻きつけられる金属の棒は、鉄のような磁気をおびる金属でないと、ダメです。ガラスは金属ではありませんし、アルミニウムは磁気を帯びていません。
 
このように、磁化をすることのできる金属のぼうに、導線をまきつけたものを、'''コイル'''と言います。
:このコイルは、電気を流すと、磁石のように磁力を発生するので、'''電磁石'''(でんじしゃく)といいます。
 
;電磁石の性質
電磁石が磁力を発生するのは、電気を流しているあいだだけです。回路のスイッチを切ったり、電池をはずしたりして、電気を止めると、電磁石は、磁力をもたなくなります。
 
電磁石にも、N極と、S極があります。電磁石でも、同じ極どうしは、反発し合います。電磁石でも、違う極どうしは、引きつけ合います。
 
 
;電磁石を強くする
電磁石のコイルは、鉄の棒が無くても、電気を流せば、コイルは電磁石になります。ですが、鉄の棒が入ってないと、磁力は弱くなります。なので、ふつうの電磁石は、鉄の棒を入れていることが多いです。
 
電磁石のコイルにいれる鉄の棒のことを、'''{{ruby|芯|しん}}'''といいます。芯を入れると、電磁石が強くなります。
 
コイルの、導線をまく回数をふやしたら、どうなるでしょうか。
50回だけ導線をまいた電磁石と、100回だけ導線をまいた電磁石では、どちらが、磁力が強いでしょうか。
 
じつは,導線をまいた回数が多くなるほど、電磁石の磁力は、強くなります。
電磁石のコイルは、導線の巻き数が多くなるほど、電磁石の磁力も、つよくなります。
 
 
また、電流が大きくなるほど、電磁石の磁力も大きくなります。たとえば、ふたつの乾電池を直列つなぎにして、1個の電磁石につなげると、1個の乾電池しか使っていない時よりも、電磁石の磁力は強くなります。
 
 
;電磁石の磁力の向き
電磁石の、磁力の向きは、じつは、電流の方向にたいして、決まっています。
 
 
;磁力線
磁場の向きが分かるように図示しよう。磁石の作る磁場の方向は、砂鉄の粉末を磁石に、ちりばめて、ふりかけることで観察できる。
 
{{clear}}
これを図示すると、下図のようになる。
 
[[File:VFPt cylindrical magnet.svg|thumb|left|400px|磁力線の図示]]
 
このような、磁力の向きを含めた、磁力の図を '''磁力線''' といいます。磁力線の向きの決め方は、磁石のN極から磁力線が出て、S極に磁力線が吸収されると、決められています。棒磁石では、磁力の発生源(はっせいげん)となる場所が、棒磁石の{{ruby|端|はし}}に集中しています。そこで、棒磁石のはじっこの、{{ruby|先端|せんたん}}のあたりを'''磁極'''といいます。
 
磁力線の向きを、どうやって確認するかというと、方位磁針を用いればいいのです。その場所での、方位磁針のN極の向きが、その場所での磁力線の向きになります。
 
電磁石の磁力線の書き方を説明する前に、まず棒磁石の磁力線の書き方を説明しましょう。
永久磁石が作る磁力線を図に描く場合は、N極から磁力線が出て、S極で磁力線が吸収されるように書きます。磁力線は、磁力の向きを図示したものなので、磁極以外の場所では、磁力線が分岐することはありません。N極以外の場所では磁力線の本数が増えません。S極以外の場所で磁力線が消えません。
 
また、磁力線が交わったりしてはいけないし、枝分かれもしてはいけません。もし、交わらして磁力線を書くと、その場所での方位磁針の向きが2通りあることになり、おかしな図になってしまいます。
 
*電流の作る磁界
: [[File:junior_high_sci_magnetic_field.png|left]]
電流は、その周囲に磁界を作る。これは方位磁針を電気回路の近くに置くことで確認できる。
 
;右ねじの法則
まず、電流の向きの決め方を、復習します。プラス極から電流は流れでて、電流は回路を通って、さいごはマイナス極にもどるのでした。
:導線のまっすぐな部分の電流がつくる磁力の向きは、じつは、電流の向きに右ねじを進めるときに、右ねじを回す向きと同じです。この電流の向きと磁力の向きとの関係を '''右ねじの法則''' といいます。
 
コイルのような曲がった部分を持つ回路での、磁界の向きも、コイルの各部分の電流が右ねじの法則に従っています。
 
{{clear}}
コイルでの、磁力の向きは、方位磁針で確認できます。
: [[画像:Basic Inductor with B-field.svg|300px|left|thumb|コイルでの、磁力の向きの図。<br>電流が、右向きの場合の図です。赤い曲線が磁力の向き。コイルの線にそって、手で右ねじを回す動きをして確認すると、たしかに、磁力の向きは、赤い線の向きになります。]]
 
{{clear}}
 
=====電磁誘導と誘導電流=====
コイルを置き、その回りで磁石を動かす実験を行なってみる。ただし、コイルの両端には電圧計を接続し、コイルに流れる電流の電圧を測定するものとする。この実験では、コイルの回りで磁石を動かしたときに、コイルの導線に電流が流れるという結果が得られるはずである。流れる電流の大きさは、磁石を動かす速度に比例し、また、磁石の作りだす磁界の強さに比例する。例えコイルの中を磁石からの磁界が横切っていても、磁石が静止しているときには、コイルの中を電流が流れることはない。電流が生じるのは磁石を動かしたときだけである。
 
 
* 注意
磁石を動かして生じた電流の向きは、その電流によってコイルの回りに生じる磁界が磁石によって生じた磁界を打ち消すように電流が流れる。
 
導線のある場所の磁力が弱まると、その磁界の変化を妨げる方向に電流が流れる。たとえば、仮にコイルに永久磁石を近づけた時に右回りに電流が流れたとしよう。すると、このコイルから永久磁石を遠ざけると、今度は反対向きである左回りに電流が流れることになるのである。このような現象を '''{{ruby|電磁誘導|でんじゆうどう}}'''と呼び、磁石の動きによって生じた電流を '''誘導電流''' と呼ぶ。
 
電磁誘導で電流が流れるのは、磁力が変化している間のみである。永久磁石をコイルから遠いところからコイルに近づけたら、その磁石を動かしている間は電流が流れる。しかし、近づけおわった状態で磁石を固定していても誘導電流は流れない。
 
誘導電流の向きは、誘導電流の作る磁界が、磁石の場所の変化による磁界の変化を妨げる向きである。たとえば磁石を近づけた場合は、誘導電流の磁界の向きは、その磁石の磁力に反発する向きであり、実際に磁石は反発力を受け、回路から磁石の移動を妨害される力を受ける。
同様に、磁石を遠ざけている間の誘導電流の向きは、磁力を強める向きであり、実際に磁石は吸引力を受け、回路から磁石の移動を妨害される力を受ける。
 
このように、磁界が変化している間のみ、誘導電流が流れる。また、その誘導電流の向きは磁界の変化を妨げる向きである。
これを '''レンツの法則''' という。
 
現在の火力発電や水力発電の発電所でも同じ原理を用いて発電を行なっている。火力発電では磁界の中で蒸気を用いてタービンをまわし、それによって誘導電流を発生させるのである。
 
=== 力と運動 ===
==== ばね ====
==== てこ ====
[[Image:Lever Principle 3D.png|280px|thumb|left|「てこ」の{{ruby|概略|がいりゃく}}図。三角形のところが支点に相当する。
:じっさいに、この形だと、支点の上の板がすべってしまうので、実物のてこでは、すべらないように、固定してある。]]
 
てこがつりあっている時、「うでの長さ」と「物の重さ」をかけた量が、支点の左右で同じ大きさになっています。
このことを、 '''てこの原理''' と、いいます。
 
てこの原理を利用すると、小さい力で、重い物を、もちあげることが、できます。
 
{{clear}}
[[Image:Levier soulever commode.svg|thumb|300px|left|この図で、人間が持ってるところが力点。箱に接触している場所が作用点。]]
[[File:支点 力点 作用点.png|thumb|300px|てこの原理における、支点, 力点, 作用点の位置。]]
てこで、人間が力を加えるために持つところを、 '''力点''' と、いいます。
 
てこを支えている、回転軸 の、中心の部分を、 '''支点''' と、いいます。
 
そして、てこによって、持ちあげたい物に、力がくわえられる場所を '''作用点'''という。
 
左の図で見れば、力 F1 と支点と力点との長さ d1 の、かけあわせの F1×d1 と、力 F2 と支点から作用点の長さ d2 の、かけあわせの F2×d2 との大きさは同じです。
つまり、式で書くと、
: F1×d1 = F2×d2
 
です。
 
なので、少ない力で、てこで重いものを持ち上げるには、支点と力点の距離を長くすれば、そのぶん、力点に加える力は小さくなります。
また、支点と作用点の長さを短くすれば、そのぶん、作用点に大きな力がくわえられるので、てこで持ち上げやすくなります。
 
 
{{clear}}
[[Image:Tweezers-variety.jpg|thumb|350px|様々なピンセット]]
[[File:ピンセットの支点力点作用点.png|thumb|350px|ピンセットでの、支点・力点・作用点の位置。]]
なお、ピンセットに、てこの原理を当てはめて、考えてみると、ピンセットの支点は、はじっこにあります。ピンセットの作用点は、ピンセットの先の、物をつまむ部分です。
 
{{clear}}
なお、力と、支点からの距離を、掛けた量を、モーメントと言います。たとえば力 F1 と支点と力点との長さを d1 とした場合、 F1×d1 はモーメントです。 F2×d2 も、モーメントです。
 
*くぎぬき
[[File:Páčidlo.gif|thumb|200px|left|{{ruby|釘抜|くぎぬ}}き]]
[[File:釘抜きの支点力点作用点.png|thumb|釘抜きでの、支点・力点・作用点の位置。]]
支点・力点・作用点は、かならずしも、一直線上には、あるとは、かぎらない。
 
'''身の回りのてこ'''
==== 輪軸 ====
[[ファイル:Wheelaxle quackenbos.gif|thumb|left|輪じくの仕組みを活用した、巻き上げ機。]]
[[File:Wheel-and-axle diagram.svg|thumb|{{ruby|輪|りん}}じくの原理図。力の関係を見やすくするため、ひも をつけて、おもり をつけてある。内側の輪から下がっている ひも と、外側の輪から下がっている ひも は、つながっていない。図の場合、内側のおもりは、軸 を右回りに回そうとしている。外側のおもりは、輪を左回りに回そうとしている。図の場合、右回りの力と左回りの力は、つりあっている。]]
 
輪軸 とは、自動車のハンドルに似たしくみの物です。外側の輪をまわすと、くっついている内側の軸 も、いっしょに、まわります。
 
このような、ハンドルなどの力の仕組みを考えたものを、輪軸といいます。
 
輪軸 の、力のしくみ は、てこの原理を 使って、考えることができます。
 
輪軸 の、つりあいを考えるときは、
:  力 × 半径
で、かんがえる必要があります。
{{-}}
[[File:Yellow-flathead-screwdriver.jpg|thumb|300px|left|]]
ドライバーも 輪軸 になっています。
{{-}}
 
==== 浮力 ====
 
==== ふりこの運動 ====
==== 斜面を転がる物体の運動 ====
 
=== 熱 ===
==== 熱の伝わり方 ====
==== 物質の三態変化 ====
===== 水の三態変化 =====
==== 熱量 ====
 
=== 力・熱と体積 ===
 
== 化学分野 ==