「中学受験社会/公民/政治とくらし」の版間の差分

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市議会などの議員を、住民などからの投票によってえらぶことを'''選挙'''といいます。
 
市議会議員の選挙や市長の選挙は、ふつうは、4年ごとに1回、おこなわれます。
県会議員や県知事の選挙も、ふつうは、4年ごとに1回、おこなわれます。
 
市長を選ぶ選挙では、立候補者の中から、もっとも多い投票をもらった人だけが市長になります。
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選挙で議員として立候補できるのは、すくなくとも、25才以上からです。
 
市議会や県議会の議員は、2525歳から立候補(これを「被選挙権」といいます)できます。市長も2525才から立候補できます。
 
県知事など、都道府県知事への立候補は、30才以上でないと、立候補できません。
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さらに国会では、衆議院と参議院という2つの議院にわかれて、それぞれ別にその法律について話しあうことで、慎重に法律を決めるようにしています。
 
このような2つの議院からなる仕組みを'''二院制''' と言います。
 
衆議院は、任期が参議院よりも短くなっています。衆議院の任期は4年で、参議院の任期は6年です。そのため、衆議院は、参議院よりも、より最近の国民の意見を反映していると考えられるので、衆議院は参議院よりも権限が強くなっています。参議院で否決された法律も、もう一度衆議院で話し合って3分の2以上が賛成したら法律になります。このような仕組みを 「衆議院の優越」といいます。
 
参議院は、衆議院の行き過ぎをおさえているので「良識の府」とも呼ばれています。
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* 憲法改正の発議
:衆議院と参議院の両院の3分の2以上の賛成で、国民投票に憲法の改正を発議できる。さらに国民投票で過半数の賛成があると、憲法を改正できる。「過半数」というのが国民の何の数の過半数なのかは、憲法では、はっきりしていない。投票の数の半分以上なのか、それとも有権者の半分以上なのか、あるいは投票数から白票などの無効票(むこうひょう)を差し引いた有効投票(ゆうこうとうひょう)の半分以上なのか、どれなのかについては議論がある。
 
=== 内閣 ===
国会議員の中から内閣総理大臣は指名されます。では、そもそも「内閣」や「内閣総理大臣」とは、なんでしょうか?
 
まず、内閣は、1名の内閣総理大臣と、14名〜17名の国務大臣からなる組織です。内閣総理大臣は首相とも呼ばれます。内閣総理大臣は、そのときの国会議員でなければならず、国会により指名されます。
 
国務大臣とは、厚生労働省の大臣や、文部科学省の大臣や、農林水産省の大臣など、つまり省の大臣のことです。'''国務大臣の過半数は、国会議員でなければなりません'''。
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:・ * 法務省
:: 民法や刑法などの一般の法律を運用するための制度を作っている。なお、教育に関する法律や制度は文部科学省が担当(たんとう)している。医療に関する法律は厚生労働省が担当している。税金に関する法律や制度などは財務省が担当している。このように、法律によっては、他の省庁が担当するので、法務省では、それら他省の管理する法律・制度以外の一般の法律を担当している。
 
:・ * 外務省
::外国との外交のしごとをしています。
 
:・ * 厚生労働省
::おもに、医療や、国民の健康にかんする仕事をしています。失業問題などの労働問題も、この省であつかっています。
 
:・ * 文部科学省
::おもに学校教育に関する制度を作ったり仕事をしています。
::文部科学省は教育委員会などを通して学校を監督する立場にある。
 
:・ * 財務省
::国の予算や決算をつくる省です。税金をあつめる税務署は、財務省が管理しています。
 
:・ * 農林水産省
::農業や漁業に関する制度をつくったり、振興したりするなどの仕事をしています。
 
:・ * 経済産業省
::商業や工業の振興や、貿易に必要な制度をつくったりしています。
 
:・ * 国土交通省
::交通機関を管理しています。
 
:・ * 防衛省
::自衛隊を管理しています。
 
:・ * 総務省
::地方自治に関する仕事や、消防・防災などの仕事をしています。放送や通信に関する制度をつくる仕事もしています。選挙の事務もしている。
 
:・ * 環境省
::環境保護などの仕事をしています。
 
:・ * 内閣府
::内閣の重要政策に関する内閣の事務を助ける。
 
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Image:Government_Office_Complex_2_of_Japan_2009.jpg|総務省
Image:Homusho.jpg|法務省
Image:Ministry-of-Foreign-Affairs-Japan-03.jpg|外務省
Image:Ministry-of-Finance-Japan-03.jpg|財務省
Image:GovernmentOfficeComplexNo5.jpg|厚生労働省
Image:Kasumigaseki-Common-Gate-01.jpg|文部科学省
Image:Central Gov't Bldg 1.jpg|農林水産省
Image:経済産業省総合庁舎.jpg|経済産業省
Image:Central-Government-Building-3-01.jpg|国土交通省
Image:Central Gov't Bldg. No.5.jpg|環境省
Image:Ministry of Defense2.JPG|防衛省
Image:Cabinet_Office_Government_Buildings.jpg|内閣府
</gallery>
 
* 備考
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|}
 
裁判では、国民どうしのあらそいごとを法律にもとづいて解決させたり、犯罪をうたがわれている人の罪のあるなし有無と適切な刑罰を法律によって決めます。
 
裁判を行うことができるのは裁判所だけです。
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裁判の結果を判決といいます。判決に不服のときは、さらに上級の裁判所に、同じ事件について、うったえることが、合計で3回までできる。
 
この合計3回まで、裁判所に同じ事件を訴えることができることを、裁判の'''三審制'''(さんしんせい)という。
:※ 再審が開かれる場合もあります。
 
===== 裁判所の種類 =====
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下級裁判所の裁判官は、最高裁判所が選び、内閣が任命する。
 
(※ 範囲外: )世間では、略称として最高裁判所のことを「最高裁」(さいこうさい)と略する場合もある。
 
* 簡易裁判所
簡易裁判所は、罰金などの軽い事件や少額の金銭トラブルなどをあつかう。全国に438所ある。
 
 
* 家庭裁判所
家庭裁判所は、少年のおこした犯罪や、家庭内での犯罪・トラブルをあつかう。全国に50所ある。
 
 
* 簡易裁判所
簡易裁判所は、罰金などの軽い事件や少額の金銭トラブルなどをあつかう。全国に438ヶ所ある。
 
 
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強盗や殺人などの、比較的重い事件やをあつかう。
 
各都府県の都府県庁所在地に1あり、北海道に4か所の50か所ある。
 
(※ 範囲外: )世間では、略称として地方裁判所のことを「地裁」(ちさい)と略す場合もある。
 
 
* 高等裁判所
地方裁判所・簡易裁判所・家庭裁判所の判決に不服のさいに、うったえにいく裁判所。
全国に8ヶ所ある。札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡の8か所にある。
 
(※ 範囲外: )世間では、略称として高等裁判所のことを「高裁」(こうさい)と略する場合もある。
 
 
{{コラム|家庭裁判所と簡易裁判所の略称|
家庭裁判所を「家裁」(かさい)と言ったり、簡易裁判所のことを「簡裁」(かんさい)と言ったりする場合もあるが、発音が似ていてまぎらわしいためか、家庭裁判所と簡易裁判所は、世間ではあまり略称で言われない場合も多い。
 
ただし、書籍では漢字を見れば区別できるので、「家裁」や「簡裁」のような略記をする書籍もよくある。
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==== 裁判員制度 ====
'''裁判員制度'''が、2009年((平成21)から始まりました。
 
裁判員制度は、殺人事件などの刑事事件についての裁判で、国民の中からくじで選ばれた人が裁判員になって、罪のあるなし有無を裁判官とともに決める制度です。
 
この制度の考えは、国民のさまざまな考えを裁判にも活用しようという制度です。
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このような仕組みを'''三権分立'''という。
 
* 国会(立法)と裁判所(司法)のおさえあい
**国会には弾劾裁判所を設置できる権限があり、裁判官をやめさせることが出来ます。
**いっぽう一方、裁判所は、違憲立法審査権により、国会で作られた法律が憲法に違反してないか判断することが出来ます。
 
* 国会(立法)と内閣(行政)のおさえあい
**国会の衆議院は、内閣不信任の議決ができます。
**内閣は衆議院の解散を決められます。
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* 内閣と裁判所のおさえあい
**最高裁判所を指名できる権限があるのは内閣です。
**いっぽう一方、裁判所は違憲立法審査権で、内閣の出した政令が憲法に違反してないか判断できます。
 
==== 国民と三権との関わり ====
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* 内閣への国民の関わり
内閣には、直接的には、国民が何かを投票する権利は無い。ただし内閣のメンバーも国会議員であるので内閣は世論(せろん)(「よろん」とも読みます。)の影響を受けて行動せざるをえない。
 
三権分立と言いますが、じつは国会の影響力が、ほかの2つの権力より強い仕組みになっています。国会の影響力を強くしている理由は、国会議員は国民からの直接の選挙でえらばれるので、内閣裁判所と言った他の2権よりも、国会のほうが民意を反映していると考えているので、国会の権限が、やや強いのです。内閣は、日本では議院内閣制が取られているので、国会は内閣に対して影響力を持ちます。このような国会がやや強いしくみを、国会中心主義と言います。
 
== 地方自治 ==
* 市役所
市役所・町役場・村役場は、税金をつかって、市町村全体のための仕事をします。
 
村のお金の使い方は 議会 で決めます。お金の使い方の案を予算案といいます。市村の予算は、議会の議員が、はなしあって、決めます。
 
市町村長は、市村の最高責任者です。市村長も住民からの選挙によって、選ばれます。
 
市役所・町役場・村役場の職員は、市長や市議会が決めた仕事に必要な書類の作成や手続きを、じっさいにおこないます。
 
市役所・町役場・村役場では、引っ越しのときの住民登録の手続きや、子供がうまれたり人が出産やんだりしたときなどの届け出の受付や書類の作成なども行っています。
 
村立の小学校や市・町・村立の中学校など、公立の学校の運営は、市村の教育委員会が管理や監督をしています。
 
村の教育委員会も、市村や県や国に、管理をされています。
 
学校だけでなく、市町内にある警察署や消防署や公立図書館や市立病院など(村にはこの4つはないことがほとんどです)の、役所や市町の施設の運営に必要な予算や手続きなども、国や県と協力しながら、市も協力しています。
 
議会では、お金のつかいかたを決めるだけでなく、市村内のきまりを作るばあいもあります。国の決まりは 法律 といいますが、市村や都県のきまりを条例 といいます。議会は、条例を決めます。市・町・村の条例は、その市内町内村内でだけ通用します。たとえば、「リサクル推進捨て禁止」などです。((県の条例は、その都県内だけで通用します。法律に反する条例は、つくれません)
法律に反する条例は、つくれません。
 
 
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知事は、県庁の最高責任者です。
 
東京都の場合は、知事は都知事(とちじ)になります。大阪府や京都府では、それぞれ知事は府知事です。
 
県内の県立高校などは、県の予算からも、学校の運営するための、お金が出ています。
 
=== 地方議会 ===
市議会や県議会は、一院制です。
 
=== 住民の権利 ===
有権者の3分の1以上の賛成があれば、市町村長や議員を辞職させることもできます(リコール)。また、行政の不正などを監視する オンブズマン(オンブズパーソン)制度も導入されています。
 
 
 
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