「高等学校理科 生物基礎/免疫」の版間の差分

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あるトル様受容体(TLR9)は、ウイルスのDNAやRNAを認識する。また他のあるトル様受容体(TLR2)は、細胞膜や細胞壁の成分を認識する。
 
(※ 読者への注意: TLR9などの具体的な番号は覚えなくてよい。wikibooksウィキブックス編集者が査読しやすいように補記してあるだけである。)
 
べん毛タンパク質を認識するトル様受容体(TLR5)もある。
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:※ このように、トル様受容体の種類がいろいろとあることにより、どうやら、白血球は異物の種類を、ある程度は認識できているという仕組みのようであると考えられている。
 
 
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だ液(saliva)は弱酸性、胃液は強酸性などのように、外界と接する体液は、中性ではない体液によって、雑菌の繁殖を防いでいる。
 
また、ヒトの場合、皮膚は弱酸性である(※ 2016年センター『生物基礎』に出た)。これら酸性の環境によって、雑菌の繁殖を防いでいると思われる。
 
==== 獲得免疫 ====
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体液性免疫は、リンパ球の一部であるB細胞が、'''免疫グロブリン'''といわれる'''抗体'''(こうたい、antibody)を作り、(体液性免疫を)行う。抗体は'''免疫グロブリン'''(immunoglobulin、Igと略記)というタンパク質で構成されている。
 
(※ T細胞は抗体を作らない。教科書では、いちいち紹介されないが、センター試験で選択肢が出た。2017年の生物基礎の本試験。)
 
いっぽう、病原体などの異物に対して抗体が作られた時、その異物を'''抗原'''(こうげん、antigen)と呼ぶ。
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::この「ペプチドMHC分子複合体」によって、MHCからT細胞に情報を送る仕組みである(クラス1もクラス2も、ヘルパーTかキラーTかの違いはあるが、送る先はともにT細胞である)。そして、有機の異物が侵入してない場合にも、MHCの先端には自己のタンパク質を分解した断片がくっつけられており、提示されている。自己タンパク質断片の提示される場合では、T細胞は提示された細胞を自己と認識するので、その場合にはT細胞は活性化されないという仕組みである。
 
:(※<!-- ※ 調査中:) 侵入した異物がタンパク質やアミノ酸などを含まない場合の異物についてはどうか、専門書を見ても、書かれていない。文献では、異物として、最近やウイルスを構成するタンパク質を想定している文献ばかりだが、「では、栄養素などを構成するタンパク質やアミノ酸も、細胞は異物として認識するために細胞表面に抗原として提示するのかどうか?」については、残念ながら調査した文献の範囲内では書かれていなかった。-->
}}
 
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なお、まぎらわしい事に、ナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)というものも、発見されている。
 
面白いことに、NKT細胞とT細胞の違いとして、(一般の)T細胞やB細胞は糖タンパク質を抗原として認識するが、一方でナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)は糖脂質を抗原として認識する<ref>宮坂昌之ほか『標準免疫学』、医学書院、第3版、22ページ</ref>という、抗原の違いがある。