「高等学校理科 生物基礎/免疫」の版間の差分

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いっぽう、KHCクラスIIは、マクロファージ や 樹状細胞 や B細胞 や 胸腺上皮細胞 などに存在している。どうやらMHCクラスIIは、主に抗原提示細胞に存在していると思われている(と、どこかの検定教科書が言っているらしい)。
 
:(※ 範囲外 :)なお、なぜ、このようにMHCによる免疫の機構がクラスIとクラスIIに分かれているかというと、一説だが、たとえばマクロファージなどの食細胞は病原体も食べて病原体を分解してペプチド化してT細胞にペプチド断片を提示するのだが、もし(背理法の論法だが)ナイーブT細胞がマクロファージの食べた病原体の残骸をみてマクロファージを「こいつは病原体に感染した細胞だな。なので殺そう。」と誤って認識してしまいナイーブT細胞がキラーT細胞に変化してしまうと、食作用(現実には起きないが、背理法的に)マクロファージがどんどん殺されてしまい、自然免疫を成さなくなって不合理だから・・・、なので不合理を避けるために、マクロファージなど食細胞はナイーブT細胞を活性化しずらい仕組みになっているのだろう、・・・というような感じの仮説もある<ref>河本宏『もっとよくわかる! 免疫学』、2018年5月30日 第8刷、45ページ</ref>。そのための仕組みとして、食細胞などはMHCのクラスが他の一般細胞のMHCとは別クラスになっているという学説である。ただし、(別の細胞からの刺激などにより、なんらかの理由でT細胞がいったんキラー化したあとの)キラーT細胞は、マクロファージも殺す事が分かっている。一見すると不合理のように見えるが、炎症を抑えるメカニズムだろうという学説がある。
 
:B細胞のMHCが(マクロファージと同様に)クラスIIなのも、おそらく上述のマクロファージの理屈と関係があるのだろう、・・・という学説がある。