「薬理学/生理活性物質と消化器作用薬」の版間の差分

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上記の方針をさらに大まかに大別すると、
=== プロスタグランジン製剤 ===
:攻撃因子を抑制するか、
:防御因子を強化するか、
のどちらかである。
 
=== 防御因子の強化 ===
==== プロスタグランジン製剤 ====
プロスタグランジンE<sub>2</sub>により、保護粘液が分泌されるので、プロスタグランジン製剤の投与で治療できる。(※ また、逆にアスピリンなどの抗プロスタグランジ薬は、胃潰瘍を悪化させる副作用があるのが普通。)
 
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==== スクラルファートなど ====
=== 制酸薬 ===
スクラルファートは、ショ糖硫酸エステルの不溶性かつ非吸収性<ref>『はじめの一歩の薬理学』、P161</ref>のアルミニウム塩であり<ref>『パートナー薬理学』、P328</ref>、胃内の粘液欠損部分に結合するので、粘膜保護剤になる。
 
スクラルファートには、弱い<ref>『標準薬理学』、P538</ref>抗ペプシン作用もある。
:※ スクラルファートは抗ペプシン薬として分類される場合もあるが、しかし胃粘膜の保護は酸にも有効なので、
:標準薬理学では、抗ペプシン薬としては分類していない。
 
=== 攻撃因子の抑制 ===
==== 制酸薬 ====
胃酸のPHそのものを直接に中和する薬剤のことを制酸薬という。たとえば、炭酸水素ナトリウムが制酸薬である。
 
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ただし連用すると、胃内のpHが低下している状態で酸分泌の持続する現象('''酸反跳''')が起き<ref>『NEW薬理学』、P489</ref><ref>『標準薬理学』、P538</ref>、休薬後に起きやすい<ref>『NEW薬理学』、P489</ref>。
 
==== H.ピロリ除菌 ====
 
=== H.ピロリ除菌約 ===
胃潰瘍の多くは、細菌のヘリコバクターピロリ菌による感染の結果であるという学説もある。
例外もあるが、ある実験では、胃洗浄によるH.ピロリ菌の除菌を行ったところ、