「薬理学/生理活性物質と消化器作用薬」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
166 行
プロスタグランジンE<sub>2</sub>により、保護粘液が分泌されるので、プロスタグランジン製剤の投与で治療できる。(※ また、逆にアスピリンなどの抗プロスタグランジ薬は、胃潰瘍を悪化させる副作用があるのが普通。)
 
 
天然のプロスタグランジンは分解されやすく、半減期が短いので薬剤として不便なので(また、天然のは経口投与も不可能である<ref>『標準薬理学』、P538</ref>)、安定化誘導体の'''ミソプロストール'''などが使われている<ref>『パートナー薬理学』、P326</ref><ref>『標準薬理学』、P538</ref>。
 
なお、かつてプロスタグランジン自体に粘膜保護作用があると思われていたが、現在ではこれは否定され、プロスタグランジンによる胃壁などの血流の活性化による粘液分泌の促進によるものだとされている<ref>『パートナー薬理学』、P326</ref>。
 
:※ 『標準薬理学』は別の説を支持しており、ヒスタミンやガストリンなどの胃酸分泌をさせる物質とはプロスタグランジンが拮抗するという立場。
 
 
歴史的にはオルニプロスチルというプロスタグランジン製剤が使われていたが<ref>『パートナー薬理学』、P326</ref><ref>『シンプル薬理学』、P200</ref>、現在では臨床では使われていない<ref>『パートナー薬理学』、P326</ref>。
 
このほか、エンプロスチルというプロスタグランジン製剤もある<ref>『シンプル薬理学』、P200</ref><ref>『標準薬理学』、P538</ref>。
 
 
==== 抗ヒスタミン薬 ====
また、ヒスタミン阻害により、胃酸の分泌が減るので、抗ヒスタミン薬が治療になる。