「薬理学/生理活性物質と消化器作用薬」の版間の差分

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止瀉薬
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:※ なお、アロエやセンナの成分には配糖体もある。これが下剤として効いているという説が、『シンプル薬理学』と『パートナー薬理学』の意見。
 
 
 
;粘滑性下剤
グリセリン、流動パラフィン、黄色ワセリン、オリーブ油、ジオクチルソジウムスルホサクシエートが、粘膜への潤滑により排便を促進する<ref>『標準薬理学』、P544</ref>。
 
 
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:※ 『シンプル薬理学』と『はじめの一歩の薬理学』、『超入門・新薬理学』にしか書いてない。
 
グリセリン、薬用石鹸など、(潤滑的、粘滑剤的な物質浣腸薬に分類され、下剤として使われる<ref>『シンプル薬理学』、P206</ref><ref>小山岩雄『超入門 新 薬理学』、照林社、2006年5月10日 第1版 第1刷発行、P143</ref>。
=== 止瀉薬 ===
:※ 「潤滑」という用語は上記の文献には無く、どうも医学者の専門用語としての語彙に無いようだ。医学部では、機械工学の潤滑の理論とか勉強しないからねえ。
止瀉薬(ししゃやく)とは、いわゆる下痢止めのことである。
 
下痢は、病原菌などを体外に排泄する防御活動でもあるので、むやみに下痢を抑制するのは好ましくない。
 
下記の薬物に、下痢止めの作用がある。
 
 
==== オピオイド ====
一般にオピオイドには便秘に作用があるので、つまり、下痢止めの作用もある事になる。
 
非麻薬性オピオイドの'''ロペラミド'''が下痢止め(止瀉薬)として使われる。
 
モルヒネにも便秘作用があるが<ref>『標準薬理学』、P545</ref><ref>『パートナー薬理学』、P337</ref>、しかし通常ではモルヒネを下痢止めとして使うことは無いのが普通<ref>『パートナー薬理学』、P337</ref>。
 
そのほか、トリメブチンなどが使われる<ref>『シンプル薬理学』、P205</ref><ref>『NEW薬理学』、P493</ref>。
 
 
==== 抗コリン薬 ====
抗コリン薬やM受容体遮断薬にも便秘の作用があるので、ロートエキス<ref>『パートナー薬理学』、P337</ref>やアトロピン<ref>『はじめの一歩の薬理学』、P166</ref>を下痢止め(止瀉薬)として使う場合もある。
 
 
==== 吸着薬 ====
'''ケイ酸アルミニウム'''が、下痢を誘発する毒素を吸着する。ただし、栄養素も吸着してしまい栄養失調をまねきかねないので、連用は避ける<ref>『パートナー薬理学』、P337</ref><ref>『はじめの一歩の薬理学』、P166</ref>。
 
'''薬用炭'''は、動物の骨などの有機物を炭化させたもので、毒素を吸着する<ref>『NEW薬理学』、P493、表X-7</ref>。つまり、いわゆる「活性炭」と原理はほぼ同じ<ref>『パートナー薬理学』、P337</ref>。
 
 
==== 収斂薬 ====
収斂薬は吸収されずにタンパク質と結合をするので、胃粘膜のタンパク質と結合することにより、胃の保護膜的な被覆になる。
 
タンニン酸アルブミン、次硝酸ビスマス、などの収斂薬がある。
 
== 脚注 ==