「薬理学/感染症の治療薬」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
82 行
 
===== セフェム系抗生物質 =====
セフェム系は、化学構造などから、7-アミノセファロスポラン酸を基本骨格とするセファロスポリン系と、セファマイシン系と、オキサフェム系とがある。
:※ 『標準薬理学』と、『パートナー薬理学』・『NEW薬理学』とで、セファマイシン系とアキサフェム系との説明が食い違っている。
 
どういう細菌に有効かは薬剤の種類が多いので一概には言えないが(※ 『標準薬理学』と『はじめの一歩の薬理学』しか言及しておらず、しかも微妙に説明の食い違いアリ)、第一世代セファム薬といわれるものに関しては、グラム陽性菌と一部のグラム陰性菌に有効であるとされている<ref>『標準薬理学』、P425 </ref>。
 
なお、セファム系抗生物質は第1世代~第4世代に分類されているが、明確な定義にもとづくものではなく、便宜的な分類に過ぎない<ref>『はじめの一歩の薬理学』、P277 </ref>。
 
副作用として過敏症などがあるが、ペニシリン系よりかは発生頻度が低い<ref>『標準薬理学』、P425 </ref><ref>『はじめの一歩の薬理学』、P277 </ref>。
 
 
;セファロスポリン系
:* 第一世代セフェム系
ペニシリン系抗生物質はペニシリナーゼという酵素によって無効化されてしまうので、ペニシリナーゼをもつ細菌にはペニシリンは無効である。なので歴史的には、ペニシリン系以外の他の系統の抗生物質が必要とされた。
 
セファロスポリンCという天然物は、ペニシリナーゼに抵抗性のある抗生物質である。
 
このセファロスポリンCを改良して、さらに抵抗力などを高めたものが、'''セファロチン'''や'''セファゾリン'''などである。
 
しかし、セファロスポリン系第一世代薬はセファロスポリナーゼ<ref>『標準薬理学』、P425 </ref>(セファロスポリナーゼ型β-ラクタマーゼ<ref>『パートナー薬理学』、P465 </ref>)という酵素によって分解されてしまう。緑膿菌はセファロスポリナーゼをもつので、第一世代セフェム系は緑膿菌には無効。
 
 
* 第二世代セフェム系
大腸菌や肺炎桿菌などのグラム陰性桿菌への抗菌活性が強化されているセフォチアムなどがある<ref>『パートナー薬理学』、P465 </ref><ref>『NEW薬理学』、P523 </ref>。
 
しかし、緑膿菌には第二世代は無効である<ref>『標準薬理学』、P425 </ref>。
 
 
* 第三世代セフェム系
定義に諸説ある<ref>『NEW薬理学』、P523 </ref>。
第三世代セフェム系には、淋菌<ref>『標準薬理学』、P425 </ref>に有効なものもあるし、緑膿菌に有効なもの(セフタジジムなど)もある。
 
グラム陽性菌に対する抗菌作用は低下しているのが普通<ref>『標準薬理学』、P425 </ref><ref>『パートナー薬理学』、P465 </ref>。
黄色ブドウ球菌に対する抗菌作用は低下している<ref>『NEW薬理学』、P523 </ref>。(黄色ブドウ球菌はグラム陽性である<ref>中込治・神谷茂『標準部生物学 第12版』、医学書院、2016年1月15日 第12版 第2刷、P168</ref>。)
 
 
* 第四世代セフェム系
 
 
 
 
;セファマイシン系
 
 
;オキサフェム系
 
===== カルバペネム系抗生物質 =====