「薬理学/感染症の治療薬」の版間の差分

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機序はオールドキノロンと同様。
 
 
== 抗結核薬など ==
結核菌は、膜にミコール酸という脂質が厚く含まれているなど、やや特殊な構造の細菌である。そのため、上述の既存の抗菌薬が効きづらい。
 
結核菌のほか、ハンセン病のらい菌が同様に、ミコール酸を豊富に含む細菌であり、結核菌と らい菌 とをまとめて「抗酸菌」という。
結核菌とらい菌は、「抗酸染色」と言われる染色法で陽性に染色されるので、そういった分類をされている。
 
 
抵結核薬には、'''イソニアジド'''や'''ストレプトマイシン'''、リファンピシン、エタンブトール、などがある。これらの薬剤の一種類の単独投与では耐性を獲得しやすいとされているので、多剤を併用するのが標準的である。
いも
イソニアジドはビタミンB<sub>6</sub>と結合するらしく<ref>『はじめの一歩の薬理学』、P282 </ref>、患者のビタミンB<sub>6</sub>欠乏に注意する必要があるので、ビタミンB6を補充する<ref>『標準薬理学』、P436 </ref>。
 
 
ストレプトマイシンは、アミノグリコシド系抗生物質であり、グラム陽性菌や一部のグラム陰性菌にも有効であるが、結核菌にも有効である。
 
 
'''リファンピシン'''は、DNA依存性DNAポリメラーゼを阻害する。
 
 
'''エタンブトール'''は作用機序が不明<ref>『標準薬理学』、P437</ref>。副作用として視神経障害。耐性菌が速やかに出現する<ref>『パ-トナー薬理学』、P482 </ref><ref>『NEW薬理学』、P537 </ref>。
 
 
プラジナミドは、イソニアジドと併用される<ref>『パ-トナー薬理学』、P482 </ref><ref>『NEW薬理学』、P537 </ref>。
 
 
その他、サイクロセリンなどがある。
 
== 脚注 ==