「数理論理学/述語論理」の版間の差分

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==量化記号==
量化記号を使うと、命題を簡潔に表すことができる。
量化記号の種類とそれぞれの意味は以下の通りである。
 
{| class="wikitable"
量化理論
|+ 論理記号
∀:全ての
|-
∃:存在する
! 記号 !! 意味 !! 使用例 !! 意味
|-
| <math>\forall</math> || 「任意の」または「すべての」<ref>「任意の」と「すべての」は本質的には全く同じことである。すべてのものについて成り立つなら、任意のものについても成り立つし、任意のものについて成り立つなら、すべてのものの中から選んだ全部のものについても成り立つ。よってすべてのものについて成り立つ。</ref> || <math>\forall x\in\mathbb{R}, x^2 -4x + 4 > 0</math> || すべての実数<math>x</math>に対して<math>x^2 -4x + 4 > 0</math>が成り立つ。ちなみにこの命題は偽である。
|-
| <math>\exists</math> || 存在する || <math>\exists x\in\mathbb{R}, x^2 -2x + 1 = 0</math> || <math>x^2 -2x + 1 = 0</math>を満たす実数<math>x</math>が存在する。ちなみにこの命題は真である。
|-
| <math>\exists_1</math> || ただ一つ存在する || <math>\exists_1 x\in\mathbb{R}, x^2 -6x + 9 = 0</math> || <math>x^2 -6x + 9 = 0</math>を満たす実数<math>x</math>がただ一つ存在する。ちなみにこの命題は真である。
|-
| <math>\nexists</math> || 存在しない || <math>\nexists x\in\mathbb{R}, x^2 + 2x + 2 = 0</math> || <math>x^2 + 2x + 2 = 0</math>を満たす実数<math>x</math>は存在しない。ちなみにこの命題は真である。
|}
 
'''演習問題'''
∀x 「あらゆるxについて~」 普遍量化子、または全称量化子(universal quantifier)
 
以下の命題の真偽を確かめよ。
∃x 「~ようなxが存在する」 存在量化子(existential universal)
 
(1) <math>\forall m,n\in\mathbb{N}, m^2 -mn + n^2 \ge m + n</math>
∀x∃y F(x, y) ≠ ∃y∀x F(x, y)
 
(2)<math>\nexists x\in\mathbb{Q}, x^3 -3x -1 = 0</math>
 
量化記号は組み合わせて使うことができる。
 
例 <math>\exists x\in\mathbb{R}, \forall y\in\mathbb{R}, xy = 0</math>
 
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