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特に[[w:英春流|英春流]]カメレオン戦法での初手として知られる。
 
棋戦でも2018年1月30日 竜王戦、▲増田裕司 vs.△菅井竜也 第31期竜王戦4組ランキング戦、1981年8月 十段戦予選、▲安恵照剛 vs.△米長邦雄戦ほか数局ある。安恵-米長戦は初手9六歩に後手も1四歩と指し、戦型は先手は矢倉、後手は陽動振り飛車となった。安恵は1978年の加藤一二三戦、1992年の羽生善治戦でも初手9六歩を指している。自分も相手も居飛車党の場合において、本来後手番側が誘導する横歩取りも考えられる。初手9六歩としておき、相手が△8四歩であれば可能となる。相掛かりで9六歩が有効手となるのはこの他にひねり飛車がある。ひねり飛車では角の活用のためいずれ必ず9六歩が必要となるためで、それを先に突いておいても手損にはならない。1978年の安恵-加藤戦は青野流ひねり飛車に、1992年の安恵-羽生戦では相横歩取りに誘導された。
 
先手が振り飛車党で、相手も振り飛車の可能性があり、相振飛車を警戒する、つまり自身は相振り飛車にしたくないなどの意味で、相手が振る場合は自身は居飛車、もしくは相手が振るのを確認してから自分も振り飛車にして相振飛車の戦型に持ち込む作戦の場合などで以前より初手▲7六歩△3四歩▲9六歩は相振り飛車を指す際に活用される手順であるが、1990年代からは様子を見る手としていきなり初手9六歩という場合も活用され始める。石田流の3・4・3や4・3戦法やゴキゲン中飛車など、本来は後手の戦法である戦法を先手がやろうとする場合にいきなりの一手パス手渡しの意味で指す場合も考えられる。
 
先手が中飛車を志向し、端角中飛車にするのであれば、初手に▲5六歩や5八飛のほかに、▲9初手9六歩なども活用される。以下△8四歩に▲9七角△6二銀▲5六歩~5八飛で一局。なお、後手の2手目△3四歩であれば後手が相振り飛車に誘導することもありえる。
 
特に深浦康市が羽生善治王位に挑んだ1996年の王位戦第1局で、先手の深浦が初手9六歩を指し、角道不開端角中飛車を用いたのがよく知られている。早くは1991年の新人王戦トーナメント1回戦の林葉直子-佐藤秀司戦で、先手番となった林葉が初手9六歩と指し、深浦-羽生戦と同様に9七角型中飛車にして戦う作戦となった。端角型中飛車の特徴は先手なら▲7六歩と角道は開けないで指し、角を端に移動させることで活用する。プロの棋戦ではあまり見かけないが、アマチュア将棋、特にインターネット将棋などではわりあい用いられている戦法であり、アマチュア棋戦のように短時間の将棋ではわりあい優秀な戦法であるため、相手にする場合はそれなりの経験と慎重さが要求される。
 
[[w:アヒル囲い|アヒル囲い]]や[[w:金開き|金開き]]といった端角を主とし、角道を開ける▲7六歩を保留する戦法において、初手として利用されることがある。相手が振り飛車にした場合には、角道不開左美濃・飯島流引き角などに誘導することも可能。
 
先手が中飛車を志向し、端角中飛車にするのであれば、初手に▲5六歩や5八飛のほかに、▲9六歩なども活用される。以下△8四歩に▲9七角△6二銀▲5六歩~5八飛で一局。なお、後手の2手目△3四歩であれば後手が相振り飛車に誘導することもありえる。
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