「生理学」の版間の差分

m2とm4は、・・・ ※ 調査中
 
 
 
;GABAやグリシンなど
20世紀なかごろのアメリカで、乳幼児に てんかんが多く発生する事件が起きた。原因は、粉ミルクの変性により、ビタミンB6が変性したことだとされる<ref>『標準生理学』、P147</ref>。
 
さて、「てんかん」とは、脳細胞の異常な興奮である。
 
この様な事実から、つまり、なんらかの栄養素の栄養不足によって、神経が異常に興奮するという現象が起きると考えられる。
 
これをもっと突き詰めて考えれば、つまり、栄養素から合成される何か(おそらく何らかの物質)の不足によって、神経が異常に興奮するという事であろう。
 
 
さらに突き詰めれば、つまり、神経伝達物質には、神経を興奮させる物質のほかに、神経を抑制させる物質もある、という事が想像される。
 
 
 
さて、天下り的に結論を言うと、GABA(γ-アミノ酪酸<ref>『生理学テキスト』、P77</ref>)という物質が、神経抑制の物質である。上述のアメリカの粉ミルクの事件も、乳幼児の深刻なGABA不足が原因だと医学的には考えられている<ref>『標準生理学』、P147</ref>。
 
なお、GABAは生体内では、グルタミン酸をグルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)で脱炭酸することによって直接<ref>『標準生理学』、P147</ref>合成されている<ref>『生理学テキスト』、P77</ref><ref>『標準生理学』、P147</ref>。
 
 
GABAの受容体には、少なくともGABA<sub>A</sub>受容体とGABA<sub>B</sub>受容体の2種類がある。なお GABA<sub>C</sub>受容体とは、GABA<sub>A</sub>受容体のうちの特殊なものをそう呼んでいる。
 
抗不安薬として用いられているベンゾジアゼピンという薬物が、GABA<sub>A</sub>受容体を活性化する。GABA<sub>A</sub>受容体が活性化すると、Cl<sup>-</sup>イオンの透過性が高まる<ref>『ギャノング生理学』、P168 </ref>。
 
よって、ベンゾジアゼピンにより、Cl<sup>-</sup> イオンの透過性が高まる<ref>『生理学テキスト』、P77 </ref>。
 
 
* グリシン
GABAのほか、グリシンという物質も、神経の抑制伝達物質として働く。グリシンの受容体も、活性化のさいに、Cl<sup>-</sup>イオンの透過性が高まっている<ref>『ギャノング生理学』、P169 </ref>。
 
なお、グリシンの阻害薬はストリキニンである<ref>『生理学テキスト』、P77 </ref><ref>『ギャノング生理学』、P169 </ref>。
 
グリシンはグルタミン酸と同様に多くの細胞に存在している<ref>『標準生理学』、P147</ref>。
 
 
 
GABAやグリシンは、抑制性シナプスにも関わっている、と一般に考えられている<ref>『標準生理学』、P135</ref><ref>『やさしい生理学 改訂第7版』、南江堂、P212</ref>。
 
:※ 一般的な解釈では、GABAは脳で抑制性の伝達物質としてはたらっており、一方、グリシンは脊髄での抑制性シナプスの物質として機能している、と考えられているような傾向がある。(たとえば『生理学テキスト』や『標準薬理学』が、だいたい、そんな感じ)
 
なお、脊髄においては抑制性シナプス後電位(IPSP)の50%はグリシン由来である。
 
== カテコールアミン ==
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