「生理学」の版間の差分

 
アメリカの生理学者ウォルター・B・キャノン Walter B. Cannon はさらにベルナールの考えを発展させ、神経と内分泌の多くの実験などをもとに、キャノンは生体内の環境は常に一定になるように生物的に制御されていると主張し「ホメオスタシス」 homeostasis (恒常性) という造語で定義した(1932)。「類似の」 homeo + 「停止状態」stasis という意味の造語である<ref>『標準生理学』</ref>。
:なお、ホメオスタシスという用語を作ったのはCannon であるが、しかしその概念に先に到達したのはクロード・ベルナールである<ref>『ギャノング生理学』P69</ref>。
 
ともかく、たとえば、血液の水素イオン濃度は、現代では約pH7.4前後に維持される事が知られている<ref>『標準生理学』</ref>。
 
さて「恒常といっても、けっして全くの不変ではなく、基準から僅かばかりに変動しているが、すぐに元に戻るように調整されている。工学的な用語で表すなら、制御工学で言う「ネガティブ・フィードバック」である<ref>『生理学テキスト』 </ref><ref>『標準生理学』</ref>。
:なお、日本だけでなく欧米でも国際的に、「ホメオスタシス」の概念を説明する際に工学用語のフィードバックを用いても伝わる<ref>『ギャノング生理学』P69</ref>。
 
ともかく、ホメオスタシスという現象のあるはつまり、体内に基準となるべき正常な状態があり、その基準状態からのズレを補正して元の基準に戻そうとするような仕組みが存在している事である。
 
なお、「フィードバック」とは制御工学の用語である。フィードバックには、基準からのズレを拡大していくポジティブ・フォードバック(正のフィードバック)と、基準に戻そうとするネガティブ・フィードバック(負のフィードバック)とがある。「ネガティブ」には、負(ふ)という意味がある。数学の正負の負も、英語で negative ネガティブ という。
23,377

回編集