「旧課程(2013年度-2021年度)高等学校数学I/数と式」の版間の差分

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==== 整式 ====
3や12などの数(定数や、<math>x</math> や <math>y</math> などの文字(変数)を掛けあわせての積で表すことのできる式を''''''(たんこうしきterm)monomial)という。
 
次のようなものがである。
 
* <math>3x</math>
713 行
* <math>256xy^2</math>
 
単項式ではないもの例は以下である。
このように一つの項だけからできている式を'''単項式'''(たんこうしき、monomial)という。
 
* <math>\sqrt x</math>
: (※ トリビア: 「多項式」とは?) ここでは「'''多項式'''」(たこうしき、polynomial)とは、項が2つ以上の式だと定義する。しかし実は、項が1つのものと複数のものを区別するより、まとめて扱った方が、様々な定理を記述する際に便利になる。そのため、高校数学以外では、項が1つのものも含めて「多項式」と定義する場合も多い。ところが、「多項式」とは文字をみれば、「項の多い式」という意味なので、項が1つでもよいと定義すると、定義と名前が一致しておらず、混乱の原因にもなる。そこで日本の高校教育では、「項が1つ以上の式」という概念については整式(せいしき)という用語を使っている。ここでいう「整」式とは、整理された式というような意味である。けっして、整数の式という意味ではない。なので、係数などは小数や分数でもよい。
* <math>\frac{1}{x}</math>
 
※ あらためて「整式」を定義すると、次のような定義になる。
 
1つ以上の単項式を足しあわせての和で表すことのできる式を'''整式'''(せいしき)という。
 
以下は整式の例である。
728 行
* <math>x - y</math>
* <math>2</math>
 
単項式でも、項が1つしかない整式の一つであると考えることができるので、「整式」という概念を使うことにより、多項式と単項式との区別の必要がなくなる。
 
<math>x - y</math> のように減法を含む式は、 <math>x - y = x + (-y) = -y + x</math> と減法を加法に直すことができるので、<math>x, -y</math> を項にもつ整式であると考えられる。すなわち、多項式の項とは、多項式を足し算の形に直したときの、一つ一つの足しあわさっている式のことである。たとえば <math>5 + a - 13x^2y = 5 + a + (-13x^2y)</math> の項は <math>5, a, -13x^2y</math> の3つである。
 
* 問題
 
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===== 整式の整理 =====
<math>3x^2</math> + <math>5x^2 + 8x</math> における <math>3x^2</math> と <math>5x^2</math> のように、多項式の文字と指数がまったく同じである項を総称して'''同類項'''(どうるいこう、like terms)という。
 
同類項は分配法則 <math>ab + ac = a(b + c)</math> を使ってまとめることができる。たとえば <math>3x^2 + 5x^2 + 8x = (3 + 5)x^2 + 8x = 8x^2 + 8x </math>である。<math>8x^2</math> と <math>8x</math> は文字は同じであるが指数が異なるので、同類項ではない。