「中学校技術/エネルギー変換機器の仕組みと保守点検」の版間の差分

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→‎※ 範囲外: 宇宙船「はやぶさ」のイオンエンジンは真空管に似ている: 島津製作所のノーベル賞のアレも真空管グリッドに似た手法なので追記。
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=== 真空管グリッドに似た技術手法 ===
==== ※ 範囲外: 宇宙船「はやぶさ」のイオンエンジンは真空管に似ている ====
[[ファイル:IonThruster_principle_ja.png|right|thumb|320px|イオン推進の概念図]]
 
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イオンエンジンにもグリッドと呼ばれる電極が介在しているが、イオンエンジンでは、キセノンイオンの加速のために用いている。
 
 
==== 島津製作所のノーベル賞の技術 ====
このほか、分子生物学においてノーベル賞をとった、日本の島津製作所の田中耕一(たなか こういち)らの研究開発にもとづく MALDI/TOF 質量分析法の原理も、グリッドといわれる網状の極番に比較的に高い電圧をかける事により、試料固体であるタンパク質の試料分子(「マトリクス」といわれる)に電圧をかけてイオン化させた試料分子タンパク質を抽出する方法である<ref>David P.Clark 原著『クラーク分子生物学』、田沼靖一 監訳、平成19年12月10日 発行、丸善、P782</ref>。MALDI/TOF法では、真空管と違って熱を加えるのではなく、レーザー光を照射することで試料分子からイオンが飛び出しやすくしている<ref>David P.Clark 原著『クラーク分子生物学』、田沼靖一 監訳、平成19年12月10日 発行、丸善、P782</ref>。(熱を加えてしまうと、試料分子の有機物質などが崩壊してしまうので、高熱は不適切である。)
 
なお、飛行時間を計測する事でイオンの質量を分析しているが<ref>David P.Clark 原著『クラーク分子生物学』、田沼靖一 監訳、平成19年12月10日 発行、丸善、P782</ref>、なぜ飛行時間を計測すると質量を分析できるかは高校物理の知識が必要になるので、説明を省略。詳しくは高校物理の、ローレンツ力や比電荷などの項目を学習すれば分かる。専門書では、一般的な質量分析法の書籍(専門書だが)を読めば普通に書いてある事なので、当wikiページでの説明は省略する。
 
:(※ 高校理科での教育事情: )高校の理科の「生物」科目でも、MALDI/TOF 質量分析法 は、名前はともかく、日本では有名(ノーベル賞をとった研究だから)なので参考書などでは紹介されるが、しかし真空管との関連性までは紹介されてない。
 
上述のイオンエンジン や MALDI/TO F質量分析法 のように、真空管そのものは現代では使われなくなったが、しかし部分的に類似の技術が、現代でも先端的な科学のさまざまな場面で用いられている場合もある。
 
== 身の回りの電気製品の仕組み ==