「病理学/代謝障害」の版間の差分

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単に「ケトーシス」とだけ言った場合、血中または尿中のケトン体濃度が正常よりも高い状態の事をいい<ref>R.K.Murray ほか著『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書28版』、上代淑人・清水孝雄 監訳、平成23年1月31日 発行、P226</ref>
→‎脂質異常: 「リポタンパク質」とは何か。>R.K.Murray ほか著『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書28版』、上代淑人・清水孝雄 監訳、平成23年1月31日 発行、P264
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== 脂質異常 ==
高脂血症とは、血液中で、コレステロール、トリグリセリド、リン脂質、遊離脂肪酸のうちの少なくとも1つが高い症状を言う。
 
:(※ 生化学: )後述する「リポタンパク質」とは何か。通常の脂肪分子は、そのままでは非極性分子であるので水に溶けない。なので、そのままの脂肪では、血液で脂肪を運ぶには不便である。このため、脂肪を血液で運びやすくするためには、水溶性・両親媒性のタンパク質と結合する必要がある。このような、脂肪と結合する両親媒性のタンパク質がリポタンパク質である<ref>R.K.Murray ほか著『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書28版』、上代淑人・清水孝雄 監訳、平成23年1月31日 発行、P264</ref>。リポタンパク質は、その密度に応じて幾つかの種類があり、密度に応じて下記のようにLDL(低比重リポタンパク質)、HDL(高比重リポタンパク質)のように分類される。
 
:なお、(極性があるためか、)リポタンパク質は電気泳動で分離することが可能<ref>R.K.Murray ほか著『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書28版』、上代淑人・清水孝雄 監訳、平成23年1月31日 発行、P251</ref>。
 
;健常人の脂質
健常人において、リポタンパクには、いろいろな種類があり、その比重によって分類され、VLDLリボタンパク質(超低比重), LDLリボタンパク質(低比重), IDLリボタンパク質(中間比重) 、HDL(高比重リボタンパク質)と色々あるが、特にLDLがコレステロールと関係が深いとされている。
 
:※ この「比重」は、脂肪がリポタンパク質のタンパク質部分と結合したセットの状態での比重を表している。このため、脂肪は水よりも比重が軽いので、タンパク質部分に対する脂肪分子の割合の多い種類のリポタンパク質ほど、(脂質の割合が大きいので)その比重が低密度になっている<ref>R.K.Murray ほか著『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書28版』、上代淑人・清水孝雄 監訳、平成23年1月31日 発行、P250 および P251 </ref>。