「中学校理科 第2分野/植物の生活と種類」の版間の差分

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Ef3 (トーク | 投稿記録)
s/familialis/familiaris/1、s/小種名/種小名/2、学名は全て斜体とした。サクラ(ソメイヨシノ)の学名は交雑種であるので ''Prunus'' x ''yedoensis'' であり交雑種は学習範囲を逸脱するので、同属異種のアンズ(''Prunus armeniaca'')とした。
1 行
生物
 
== 植物の体のつくりと働き ==
=== 花のつくり ===
[[File:Mature flower diagram.svg|right|thumb|450px|花の構造; <br>めしべ, Stigma:柱頭、Style:花柱、Ovary:子房、Ovule:胚珠。<br>おしべ, Stamen]]
花などは、いろいろな場所に存在する。これらの花は、やがて果実に変化し、種子をのこす。花はどのように果実になるのだろうか。
 
花には、普通、外側から順に、'''がく'''、'''花弁'''(かべん、petal)、'''おしべ'''(stamen)、'''めしべ'''(pistil)がある。めしべのもとのふくらんだ部分を'''子房'''(しぼう,英: ovary)といい、子房の中にある小さな粒を'''胚珠'''(はいしゅ、ovule)という。 胚珠は、将来、種子(しゅし,seed)になる。
 
花粉がめしべにある、柱頭につくことを受粉と言う。受粉が行れると、子房が成長して'''果実'''(かじつ)となり、子房の中にある胚珠は'''種子'''(しゅし,seed)になる。
 
*おしべ
39 行
 
花粉が柱頭につくと、花粉から<big>花粉管</big>(かふんかん、pollen tube)という管が出て来て、花柱の仲を下る。花粉管が胚珠に達して、そこで<big>受精</big>(じゅせい)が行われる。受精をすると、胚珠は種子になり、子房は果実になる。
:(※  花粉管の説明画像を募集。だれか作ってください。)
 
 
54 行
 
=== 被子植物と裸子植物 ===
種子植物には、子房のある植物と無い植物とがあり、子房のあるほうを<big>被子植物</big>(ひし しょくぶつ、angiosperms)といい、子房の無いほうを<big>裸子植物</big> (らし  しょくぶつ、英語: Gymnosperm、学名:Gymnospermae)という。つまり、種子植物には被子植物と裸子植物の2種類がある。
 
*被子植物
65 行
 
子房が無く、胚珠がむきだしになっている。雄花(おばな)と雌花(めばな)を持つ。
:(※  マツの胚珠の位置の説明画像を募集。だれか作ってください。)
 
なお、イチョウの「実」(み)と言われている銀杏(ぎんなん)は、じつは実(み)ではなく、銀杏全体が種(たね)である。
83 行
双子葉類(そうしようるい、dicotyledon)は、主根と側根からなる根を持つ。タンポポやヒマワリが双子葉類であるので、主根と側根からなる根を持つ。
双子葉類とは、文字どおり子葉が ふたば の植物である。子葉を見なくとも、葉脈(vein)が網目状のものが双子葉類である。
:(※  双子葉類と単子葉類の、それぞれの子葉の写真を募集。だれか作ってください。)
 
{{-}}
92 行
===== 根のはたらき =====
根の先っぽ付近には、多くの<big>根毛</big>(こんもう)が生えている。
:(※  根毛の説明画像または写真を募集。だれか作ってください。)
 
根毛は細いので、土の細かいすきまにも入り込めるので、水(water)を効率的に吸収できる。このとき、水に溶けている養分も吸収している。
104 行
[[File:維管束 双子葉類 道管と師管.jpg|thumb|双子葉類での茎の維管束における、道管と師管の説明図。断面図である。]]
茎には、道管と師管(しかん)がまとまった<big>維管束</big>(いかんそく、英語: vascular bundle)が、いくつもある。この維管束の並びかたが、双子葉類と単子葉類とで違っている。
:(※  双子葉類と単子葉類の維管束を図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
 
双子葉類(ホウセンカなど)では、いくつもの維管束が、輪のように整列している。いっぽう、単子葉類(トウモロコシなど)では、いくつもの維管束が散らばっている。
111 行
 
道管のあつまりを<big>木部</big>(もくぶ、英語: xylem)という。師管のあつまりを<big>師部</big>(しぶ、英: phloem)という。
:(※  木部と師部を図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
 
茎の表面の一部を輪状に はぐと、師管が切られるので、上側の表皮がふくらむ、下側の表皮はふくらまない。
117 行
茎の内側の道管は切られていないので、根から吸い上げてる水は、そのまま流れつづける。
 
=== 葉緑体と気孔・蒸散 ===
[[ファイル:Leaf 1 web.jpg|thumb|left|200px|葉。]]
[[Image:Stomata_open_close.jpg|150px|thumb|シロイヌナズナの気孔。(上)開いた気孔、(下)閉じた気孔]]
125 行
 
 
葉の表皮や断面には、たくさんの部屋のようなものが見られる。このひとつひとつを'''細胞'''(さいぼう,cell)という。(細胞のことは、今は詳しく習わないので気にする事はない。)
 
細胞は、生物の体に共通して見られる。また、葉の細胞の中に見られる、小さな緑色の粒を'''葉緑体'''(ようりょくたい,chloroplast)という。
葉が緑色をしているのは、葉緑体があるためである。この葉緑体で、太陽の光のエネルギーを利用してデンプン(starch)を作る光合成(photosynthesis)が行われる。
 
134 行
葉の表皮には、三日月形の細胞が2つ向かいあった'''孔辺細胞'''(こうへんさいぼう)がある。葉の裏側には、孔辺細胞に囲まれたすきまの穴である'''気孔'''(きこう,stoma)が多くあり、気孔などを通して葉から水蒸気として水が出ていく現象を'''蒸散'''(じょうさん、transpiration)という。
 
:(※  孔辺細胞を図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
 
==== 実験例、葉からの蒸散 ====
*実験1
:(※  実験を図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
同じくらいの大きさの、葉つきの枝を用意する。そのうち1本は、葉をすべて取って茎だけにする。葉を取った後にワセリンを塗っておく。もう1本の枝は、葉を残す。
 
153 行
*実験2
[[ファイル:Test tubes.jpg|thumb|250px|試験管]]
:(※  実験を図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
葉の裏側からの蒸散のほうが、表側からの蒸散よりも多いことを調べる実験には、ワセリンなどを葉の表に塗った場合と、葉の裏側に塗った場合とで比べれば良い。
 
172 行
光合成は植物の葉の細胞にある'''葉緑体'''(ようりょくたい、chloroplast)という部分で行われ、動物の細胞には葉緑体は存在しない。
 
       二酸化炭素    栄養(デンプンなど) + )+ 酸素<br />
           ↑<br />
       光エネルギー
 
 
光合成には、水と二酸化炭素と光の3つが必要である。これらのうち、一つでも欠けると光合成は出来ない。水も必要だと言うことを忘れないように。(水の一部から得られる水素(化学式はH)は、デンプンや糖などの栄養素にも含まれる。ブドウ糖(glucose 発音: グルコウス)の化学式はC<sub>6</sub>H<sub>12</sub>O<subce>6C6H12O6</subce>であり、水素が含まれている。デンプンの構造は、ブドウ糖などの糖がいくつも、くっついた形をしている。)
 
 
 
*エタノールを用いた葉緑体の漂白実験の例
:(※  実験を図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
:1: # エタノールなどの漂白剤で葉の一部を白くして色素をぬくと、その部分にヨウ素液をつけても反応せず、光合成は行われないことが分かる。(葉の緑色の部分は、ヨウ素液で青紫に変色するが、葉の白い部分は変色しない。)    光合成には葉緑体が必要。
:2: # アルミニウム箔などで葉の一部をおおうと、おおわれた部分では光合成は行われない。    光合成には、光が必要。
 
:2: アルミニウム箔などで葉の一部をおおうと、おおわれた部分では光合成は行われない。 → 光合成には、光が必要。
 
 
191 ⟶ 190行目:
 
 
  葉の漂白の実験の手順
:(※  実験を図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
# まず、熱い湯に葉をひたして、やわらかくしておく。
# これとは別に、漂白剤を用意する。エタノールを用いる場合は、温める必要があるが決して直接火でエタノールを温めてはいけない。これはエタノールが引火しやすいためである。なのでまず、エタノールの入ったビーカーをべつのそこの広い湯の入ったビーカーに入れて、その湯で間接的にエタノールを温める。
224 ⟶ 223行目:
 
*石灰石を用いた二酸化炭素の検知の実験
:(※  実験を図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
# タンポポの葉を用意。試験管を2本、用意。ゴム栓(試験管用)を2個、用意。石灰水をフラスコ2個分、用意。
# 試験管Aには、タンポポの葉を入れる。試験管Bには、何も入れない。
260 ⟶ 259行目:
 
 
*発展:  植物は、まずは糖を光合成で作っている。
植物は光合成で最終的にデンプンを作りますが、決していきなりデンプンを合成しているのでは、ありません。
まず、光合成では最初は、二酸化炭素や水などを材料にして、ショ糖(ショとう)やブドウ糖などの糖(とう)を合成しています。その糖の一部を材料として、植物はデンプンを葉や根などで合成しているのです。
285 ⟶ 284行目:
 
*呼吸をたしかめる実験
:(※  実験を図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
用意するもの
:石灰水、ポリエチレン袋2個、袋2個分の植物の葉。ストロー2本、試験管2本、セロハンテープ2枚分。
298 ⟶ 297行目:
 
*結果
:明るい場所に置いたほう  ・・・  石灰水が、にごらない。  → 二酸化炭素が無い、少ない。    光合成が行われているため。
:暗い場所に置いたほう  ・・・  石灰水が、にごる。  → 二酸化炭素が多い。    二酸化炭素が発生した。    呼吸が行われて二酸化炭素を吐き出したため。また、暗いので光合成は行われていないので、二酸化炭素は植物に吸収されない。
 
 
306 ⟶ 305行目:
つまり呼吸では、
 
:<big>栄養分(ブドウ糖など)    酸素         二酸化炭素  </big>
 
という関係である。
 
デンプンが元になったブドウ糖を、呼吸で分解することで、植物はエネルギーを得ている。(ブドウ糖の化学式はC<subce>6C6H12O6</sub>H<sub>12</sub>O<sub>6</subce>であり、水素(化学式はH)が含まれている。デンプンの構造は、ブドウ糖などの糖がいくつも、くっついた形をしている。デンプンや糖などにふくまれる水素によって、呼吸後の水(化学式はH<subce>2H2O</subce>O)が得られている。
 
=== 発展: 補償点と光飽和点 ===
[[File:光合成速度と光の曲線.svg|thumb|600px|光合成速度と光の曲線]]
:(※  高校の範囲内なので、中学一年生は覚えなくてもよいですが、高校入試にも出ることがあるので、考えてみてください。)
植物は夜中にも呼吸を行っている、と習いました。
 
331 ⟶ 330行目:
真の'''光合成速度'''(photosynthetic rate)を求めるには、'''見かけの光合成速度'''(apparent photosunthetic rate)に、'''呼吸速度'''(respiration rate)を足し合わせなければならない。呼吸速度を測定するには、暗黒で測定すればよい。
 
実験による測定で、直接にO<subce>2O2</subce>量を測定して得られる測定値は、真の光合成速度から呼吸速度を差し引いた値である。
 
:<big>'''真の光合成速度 = 見かけの光合成速度 + 呼吸速度'''</big>
353 ⟶ 352行目:
日光のあたり具合によって、育ちやすいかどうかが変わってくるわけですから、これはどうやら光合成に関係性がありそうだと思うでしょう。じっさいに、光合成とは関係があります。
 
答えをいうと、右のグラフです。(※  高校の範囲内なので、中学一年生は覚えなくてもよいですが、高校入試にも出ることがあるので、考えてみてください。)
 
このグラフを参考にして、今までに習った知識を整理してください。
392 ⟶ 391行目:
</gallery>
[[File:前葉体.png|thumb|コケ植物での前葉体の形状。大きさは数mmていど。]]
:(※  前葉体を図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
発芽した胞子には<big>前葉体</big>(ぜんようたい)というハート型のものになる。この前葉体の役割は、受精のためである。前葉体で受精が行われる。シダ植物の受精には水が必要なので、水がある場所で発芽する仕組みになっている。
 
398 ⟶ 397行目:
 
==== コケ植物 ====
:(※  スギゴケとゼニゴケを図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
:(※  雄株(おかぶ)と雌株(めかぶ)を図示した画像を募集中。だれか作ってください。)
[[File:MarchantiaPolymorpha.jpg|thumb|left|ゼニゴケ]]
雄株(おかぶ)と雌株(めかぶ)に分かれているものが多い。維管束は無い。水は、体の表面全体から吸収する。体全体に葉緑体があり、光合成を行う。
428 ⟶ 427行目:
 
=== 藻類 ===
:(※  理科用のワカメやコンブ、ヒジキやノリを図示した画像を募集中。だれか作ってください。食品画像のワカメ等ではなく。)
藻類(そうるい)には、海水中に生息するものと、川や湖などの淡水中に生息するものがある。
 
461 ⟶ 460行目:
::ミカヅキモやハネケイソウは、分裂(ぶんれつ)で増える。
 
== 発展:  リンネの二名法 ==
[[File:Carl von Linné.jpg|thumb|リンネ]]
生物の種類の名前には、世界共通の'''学名'''(がくめい)がある。学名のつけかたには世界共通の規則が定められており、'''二名法'''(にめいほう)という命名法にもとづく国際的な規則が定められている。
たとえばヒトの学名は ''Homo sapiens'' (ホモ・サピエンス)である。 二名法で用いられる言語はラテン語であり、2単語のラテン語で学名を表している。最初の ''Homo'' は属名(ぞくめい)というものであり、 ''sapiens'' が種小名(しょうしゅめい)である。このように二名法では、属名と名を併記する。このような命名法を、18世紀の中ごろに'''カール・フォン・リンネ'''が確立した。
 
たとえばサクラ(ソメイヨシノ)アンズの学名は ''Prunus yedoensis(プルヌス・エドエンシス)armeniaca'' である。イチョウの学名は、''Gingko biloba(ギンゴ・ビロバ)biloba'' である。
 
{| class="wikitable" style="float:left"
|+ 学名の例
!   !! 属名 !!
|-
! アンズ
! サクラ<br />(ソメイヨシノ)
|   ''Prunus'' ||  yedoensis ''armeniaca''
|-
! イネ
|   ''Oryza'' ||   ''sativa''
|-
! ヒト
|   ''Homo'' ||   ''sapiens''
|-
! トキ
|   ''Nipponia'' ||   ''nippon''
|-
! イヌ
|   ''Canis'' ||  familialis ''familiaris''
|-
! ネコ
|   ''Felis'' ||   ''domesticus''
|-
|}
 
 
いっぽう、「ヒト」 や 「イヌ」 や 「ネコ」 や「ソメイヨシノアンズ」や「イチョウ」などと言った、ある種について、日本で一般的に使われる呼び名は、'''和名'''(わめい)である。
 
{{-}}
507 ⟶ 506行目:
 
 
:※  くわしくは中学3年で習います。よく分からなければ、とりあえず、次の小学校の復習を読んでください。小学校で習うようなことも、高校入試には、ときどき出てきます。
 
=== 受粉について、小学校の復習 ===
546 ⟶ 545行目:
 
== さまざまな受粉方法 ==
:(※  以下、自花受粉や虫媒花など、小学でも習う場合もあるが、中学の範囲。高校入試にも出てくるだろう)
;受粉のしかた
* 自家受粉(じかじゅふん)
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::虫媒花の例:  アブラナ、ヒマワリ、カボチャ、など
 
 
579 ⟶ 578行目:
風媒花は、花が目立ちません。また、風ばい花は、みつが少ないです。
 
::風媒花(ふうばいか)の例:  スギ、 イネ、マツ 、トウモロコシ 、ムギ 、ススキ 、ヤナギ 、など
 
 
590 ⟶ 589行目:
この水媒花は、水中に生えている植物で、みられることがあります。
 
::水媒花(すいばいか)の例:  クロモ、 キンギョモ、など