「中学受験社会/歴史/下巻」の版間の差分

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→‎ファシズムの台頭: 雑すぎるファシズムの説明を一旦削除。中受生とはいえ、小学生にファシズムをどう説明するかは課題の一つか。
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こうして、世界恐慌により、全体主義の国が増えていく。
もとから全体主義であるソビエトや中華民国にくわえて、さらにドイツやイタリアや日本が、全体主義になっていった。
 
* ファシズム
ドイツおよび日本の全体主義的で軍国主義的な思想や傾向は、'''ファシズム'''と言われた。元々の意味は、イタリアの政党の「国家ファシスト党」(こっかファシストとう、イタリア語: Partito Nazionale Fascista、PNF))の政治思想が言葉の由来である。このイタリアのファシスト党の政治思想が全体主義的で軍国主義的な思想だったので、このような全体主義的で侵略的な思想を'''ファシズム'''(fascism)というようになった。そして、このような軍国主義的な傾向をかかげるドイツや日本の政治家を、アメリカやイギリスなどが「ファシスト」(fascist)と批判するようになった。「ファシズム」という用語は、アメリカなどがドイツを批判するためにもちいたのであり、ドイツのナチス党自身はナチス自身の政策のことを「国家社会主義」(こっか しゃかいしゅぎ,ドイツ語: Nationalsozialismus、英語: national socialism)と言っていた。
 
しかし、ソビエトと中国での軍国主義はファシズムとは呼ばれない。
ソビエトや中国の思想も、ドイツなどと似たような軍国主義的な思想だったが、のちにドイツとソビエトが対立し、また日本と中国とが対立したこともあり、またアメリカやイギリスがソビエトおよび中国と協力したので、ソビエトと中国での軍国主義はファシズムとは呼ばれないことになっていった。
 
このように、「ファシズム」や「ファシスト」という言葉は、アメリカやイギリスなどの都合でドイツや日本の政治を批判した言葉に過ぎず、あまり正確な意味をもたない。
 
スペインや東ヨーロッパの諸国の政治でも、軍国主義的な勢力が強くなっていった。
 
だが歴史学では、「ファシズム」という用語は国際的にも学術用語・歴史用語として定着している。
この国際的な意味での歴史用語・学術用語として「ファシズム」の意味は、単にドイツとイタリアと日本の、世界恐慌後から第二次大戦終了までの政治の、強権的な政策や、軍備拡張的な政策、対外侵略的な政策のことを言ってるだけです。
 
日本国の中学や高校の学校教育での教科書も、国際的な「ファシズム」の意味と同じように、単にドイツ・イタリア・日本に限定して「ファシズム」という用語が使われている。
 
=== 注 ===