「中学数学3年 平方根」の版間の差分

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Kyube (トーク | 投稿記録)
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166 行
 
平方根のほか、円周率 <math>\pi</math> も無理数である。
 
=== 近似値 ===
 
たとえば、エンピツの長さを{{ruby|定規|じょうぎ}}で測定してみて、測定値が 8.5cmという結果だとしても、
 
そのエンピツの長さは、8.51cmかもしれないし、8.49999cmかもしれないし、ピッタリと長さが8.500000000000000000000000000000000000000000…cm なのかは不明です。
 
つまり、人類の測定の方法では、長さや重さなどの量については、どんなに精密な測定をしても、本当の測定値を知ることはできません。
 
:※ ある市町村の人口など、必ず自然数にしかならないものなどなら、真の値を知ることができる場合もある。
 
測定値のように、真の値に近い数値のことを'''{{ruby|近似値|きんじち}}'''といいます。
 
:(※ 「測定値」とは、実際に量を測定して得られた値のことです)
 
 
小学校で<math>\pi</math>の代わりに円周率として用いていた 3.14 も近似値です。
 
 
(長さや重さなどの測定値だけでなく、)そのほか、計算の計算結果などでも、真の値に近い数値のことを近似値といいます。
 
たとえば <math>40 \div 7</math> を計算すると、5.174……と割り切れません。そこで、四捨五入して小数第3位を四捨五入すると5.17となります。
 
また、小学校でならった{{ruby|概数|がいすう}}も、近似値である。
:(概数とは、大きな数の概数なら、たとえば、ある市町村の人口が19763人だったときに、たとえば20000人などと近似した数のこと)
 
 
また、近似値から 真の値 を引いたものを '''{{ruby|誤差|ごさ}}''' といいます。
 
つまり、
:;(誤差) = (近似値)-(真の値)
です。
 
 
 
;例題
ある市町村の人口が正確には19763人だが、これを20000人と近似した。このときの誤差を求めなさい。
(答え) 「-237人 」
 
=== {{ruby|有効数字|ゆうこうすうじ}} ===
==== 数値のケタの{{ruby|信頼|しんらい}}性と計算 ====
:※ このような意義の説明は、おそらく中学の数学では{{ruby|範囲|はんい}}外です。数学の教科書では説明が見当たらない。ただし、中学2年の理科で、似たような事を習う(中2の理科の巻末などにあるコラムのような章に有効数字の性質や意義が書いてある)。中2の理科で、有効数字どうしを含む数の、かけ算と割り算を習うはずです。
 
たとえば、 はかりA で、ある物 Xの重さを調べた結果、重さは「30g」であったとする。
 
この物 X を121個あつめたときの重さは、どれだけ信用できるだろうか。
 
 
まず、{{ruby|市販|しはん}}の重さ計 には、あまり精度の高くない計器もあり、あまり細かい数字は、信用できない(たとえば、体重計で1円玉の重さを調べても、まったく反応しないだろう)。
 
仮に、われわれの、この問題の はかりA が、10gまでの精度でしか細かく調べられない 重さ計 だったとしよう。
 
10グラムの精度しかない はかりB で調べた結果「30g」という結果が得られたが、上から1ケタ目の「3」しか信用できない物を、そんな121個というふうに3ケタも掛け算して合計の重さを知ろうとすることに、日常生活で、意義があるだろうか?
 
 
このように、計器の精度が良くない場合は、あまり細かい数字を計算しても、無駄である場合が多い。
 
 
ですから、「物A を121個あつめたときの重さ」という問題について考えてきたが、実用的には、せいぜい「この物 A を'''120'''個あつめたときの重さ」くらいを考えればよいか、または、もっと{{ruby|大胆|だいたん)\}}に「この物 A を'''100個'''あつめたときの重さ」が分かれば日常生活では{{ruby|充分|じゅうぶん}}であることが多い。
 
 
 
==== 有効数字とは ====
さきほどの考え方を整理するために、まず用語を学ぼう。
 
近似値がある場合に、実際の数字がそのとおりにピッタリと{{ruby|一致|いっち}}しているだろうと信頼できるケタの数を '''{{ruby|有効数字|ゆうこうすうじ}}''' という。
 
 
たとえば、100g精度の はかりB で調べた結果の重さが「2400g」の物ならば、有効数字は2ケタである。(「2400」の上2ケタの「24」が信用できるため)
 
「2400」の有効数字が 2ケタの場合であることを強調する場合、
 
たとえば
:2.4×10<sup>3</sup>
のように、小数と指数をつかって、小数部分を有効数字のケタの分だけ表す。たとえば「2.4」は、「2」「4」で合計3ケタである。
 
また、有効数字の記法では、小数の部分は、整数の位(例では「2」の部分)が1ケタである。有効数字の記法での指数部分は、10の{{ruby|累乗|るいじょう}}の形で表す。
 
有効数字の記法では
:2.4×10<sup>3</sup> g
のように、必要に応じて単位を後に、おぎなってもいい。
 
 
単に「2400」のみだと、重さの精度1gの べつのはかりCの結果なのか、それとも重さの精度10gのはかりDの結果なのか、ましてやそれ以外のはかりなのか、区別がつかない。
 
さて、もし、重さの精度1gの重さ計Cで調べた結果「2400」だった場合は、「2400」のうち信用できる数字は「2400」なので、有効数字が4ケタである。この重さ計Cの結果を指数であらわすと、
:2.400×10<sup>3</sup>
のように、小数の部分が有効数字のぶんケタ数(例の場合は4ケタ)になる。
 
 
 
;問題
精度10gの重さ計で、ある物の重さを調べた結果、1600gだった。
 
この「1600」を、有効数字に注意して、指数と小数の表記になおしなさい。
 
 
:(考え方と答え)
精度が10gなので、「1600」のうち、信用できるのは「160」であるので、有効数字は3ケタである。
 
なので、
:1.60×10<sup>3</sup>     (答え)
である。
 
 
 
'''注意''':<math> {10}^{-11} </math>とは<math> \frac{1}{{10}^{11}} </math>という意味です。詳しくは[[高等学校数学II いろいろな関数#指数法則|高等学校数学]]の範囲である。
 
 
 
 
;いろいろな数の近似値
 
:(例 1)
木星の半径は、71500 km です。ただし、有効数字3ケタで 7,1,5 は有効数字です。
 
木星の半径を、10の累乗の指数をつかった有効数字の表記になおしなさい。
 
 
(答え)
:7.15×10<sup>4</sup> km
 
 
:(例 2)
地球から太陽までの距離は「149600000 km」とあらわされる場合がある。もし有効数字が上4ケタの 1,4,9,6 だとした場合、この(地球から太陽までの)距離を、10の累乗の指数をつかった有効数字の表記になおしなさい。
 
 
(答え)
:1.496×10<sup>8</sup> km
 
 
==== ※ 記述の整理中 ====
一般に10の累乗にかけられる数字は''1以上10未満''の数である。これを用いると<math> 946 \times {10}^{13} </math>は<math> 9.46 \times {10}^{15} </math>となり、<math> 25 \times {10}^{-11} </math>は<math> 2.5 \times {10}^{-10} </math>と書きかえられる。
 
==== 有効数字の桁数 ====
有効数字の桁数は、0以外の数字が初めて出てきた位以下の数字の数により決まる。
 
例えば以下の通りに桁数は決まる。
* 20.5 は「2」「0」「5」の3つの数字があるので有効桁数は3
* 12345 は「1」「2」「3」「4」「5」の5つの数字があるので有効桁数は5
* 0.069 の「0」以外の先頭の数字は「6」である。「6」がある位以下には「6」「9」の2つの数字があるので有効桁数は2
* 3.000 は「3」「0」「0」「0」の4つの数字があるので有効桁数は4
 
有効数字の桁数は上から何桁目で四捨五入されているかを表す大事な記述である。20.5を例に取るならば、この数の有効桁数は3であるので小数第2位で四捨五入されている。そのため、20.45以上20.55未満の範囲であることを表す。逆も同じで、20.5を有効桁数2としたければ小数第1位を四捨五入し21と表せばよい。
 
上記により、有効数字の桁数により同じ数が書かれていても意味は異なる。例えば「100」と「100.00」の2つがあるとして前者の場合は「99.5以上100.5未満」である範囲を表すが、後者の場合は「99.995以上100.005未満」の範囲を表す。
 
また10mは1000cmであるが「1000cm」のように書くと有効数字の桁数がいくらなのかは判断しにくい。有効数字の桁数をはっきりさせたい場合は例えば左の例で有効数字2桁とするならば<math> 1.0 \times {10}^{3} </math>cmとすることが必要となる。
 
 
== 平方根を含む式の計算 ==