「高等学校数学II/図形と方程式」の版間の差分

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39 行
また、線分 <math>\mathrm{AB}</math> 上のでない点 <math>\mathrm{P}(x,y)</math> が存在して、<math>\mathrm{AP}:\mathrm{PB} = m:n</math> となるとき、点 <math>\mathrm{P}</math> を <math>\mathrm{A},\mathrm{B}</math> を <math>m:n</math> に外分する点という。
 
*問題例
 
**問題
 
<math>
A(0,0),B(1,0)
</math>
としたとき、ABを3:1に内分する点、4:1に内分する点、3:2に外分する点、2:3に外分する点、1:4に外分する点をそれぞれ求めよ。
 
**解答
 
内分点についてはそれぞれの点からの距離の比を用いて、それぞれの点からの距離を定めればよい。線分ABの長さは1であり、それらを3:1に分けるのであるから、内分点をMとしたとき、
:<math>
AM = \frac 3 4,MB = \frac 1 4
</math>
が得られる。よって、内分点は、
:<math>
(\frac 3 4, 0)
</math>
である。同様にして、4:1に分割する点は、
:<math>
(\frac 4 5, 0)
</math>
である。
 
外分点 M は線分AB上にある点ではなく、しかし、AMは、MBより長いことが知られているので、<math>
148 ⟶ 124行目:
</math>
で与えられる。
 
*問題例
 
**問題
 
<math>
A(0,0),B(1,0)
</math>
としたとき、ABを3:1に内分する点、4:1に内分する点、3:2に外分する点、2:3に外分する点、1:4に外分する点をそれぞれ求めよ。
 
**解答
 
内分点についてはそれぞれの点からの距離の比を用いて、それぞれの点からの距離を定めればよい。線分ABの長さは1であり、それらを3:1に分けるのであるから、内分点をMとしたとき、
:<math>
AM = \frac 3 4,MB = \frac 1 4
</math>
が得られる。よって、内分点は、
:<math>
(\frac 3 4, 0)
</math>
である。同様にして、4:1に分割する点は、
:<math>
(\frac 4 5, 0)
</math>
である。
 
*問題例
377 ⟶ 378行目:
\sqrt 5
</math>
 
 
 
417 ⟶ 419行目:
 
他にも、円の方程式と直線の方程式を連立してその実数解の個数で分類する方法もあるが、位置関係を求めるだけなら上の方法のほうが計算量が少ない。
*問題例
 
**'''演習問題'''
 
直線 <math>
(i)
直線
:<math>
x + y =1
</math>
と円
:<math>
x^2 + (y+1)^2 = 16
</math>
(ii)
直線
:<math>
3x + 4y =1
</math> と円 <math>
と円
:<math>
(x-3)^2 + (y+2)^2 = 14
</math> の交点の座標を求めよ
</math>
(iii)
直線
:<math>
3x + 6y =0
</math>
と円
:<math>
(x+1)^2 + (y+1)^2 = 9
</math>
(IV)
直線
:<math>
7x - y =15
</math>
と円
:<math>
(x+3)^2 + (y-2)^2 = 1
</math>
(V)
直線
:<math>
-2x - 7y =5
</math>
と円
:<math>
(x+1)^2 + (y+8)^2 = 17
</math>
が交点を持つか調べよ。
また、もしも交点を持つのなら、
その交点の座標を求めよ。
 
**'''解答'''
直線
:<math>
x + y =1
</math>
と円
:<math>
x^2 + (y+1)^2 = 16
</math>
 
直線の方程式を <math>x</math> について解き、それを円の方程式に代入すればよい。
直線と円が交点を持つかを調べるには、
直線の式を用いてxかyの片方を消去し、
それによって得られた2次方程式を解く必要がある。
 
特に(i)の場合について詳しく計算を行なってみる。
直線の式は
:<math>
y = -x +1
</math>
に置き換えられるので、
この式を円の式
:<math>
x^2 + (y+1)^2 = 16
</math>
に代入する。
すると、
:<math>
x^2 + (-x+2)^2 = 16
</math>
:<math>
2x^2 -4x = 16
</math>
:<math>
2x^2 -4x -12= 0
</math>
:<math>
x^2 -2x -6= 0
</math>
が得られるがこの式の判別式
:<math>
D
</math>
は、
:<math>
D/4 = 1^2 -(-6)
</math>
:<math>
= 7 >0
</math>
を持つので、この式は2つの実数解を持つ。つまり、この
直線と円は、2つの交点を持つのである。
:<math>
x^2 -2x -6= 0
</math>
を解くと、2つの交点のx座標が得られる。
 
解の公式を用いてこの式を解くと、
:<math>
x = 1 \pm \sqrt 7
</math>
が得られる。
この式を元の式に代入することで、
それぞれに対応するy座標も求められる。
代入する式は、
直線
:<math>
x + y =1
</math>
でも円
:<math>
x^2 + (y+1)^2 = 16
</math>
でもよいが、直線の方に代入した方が簡単なことが多い。
 
実際代入すると、
:<math>
y = \mp \sqrt 7
</math>
(複合同順)
が得られる。
よって、答は、
:<math>
(1\pm \sqrt 7, \mp 7)
</math>
となる。
 
 
それら以外についても同じように計算を行なうことができる。
(i)
:<math>
\left[ \left[ x=1-\sqrt{7},y=\sqrt{7} \right] ,\left[ x=\sqrt{7}+1,
y=-\sqrt{7} \right] \right]
</math>
(ii)
:<math>
\left[ \left[ x=-{{4\,\sqrt{14}-15}\over{5}},y={{3\,\sqrt{14}-10
}\over{5}} \right] ,\left[ x={{4\,\sqrt{14}+15}\over{5}},y=-{{3\,
\sqrt{14}+10}\over{5}} \right] \right]
</math>
(iii)
:<math>
\left[ \left[ x=2,y=-1 \right] ,\left[ x=-{{14}\over{5}},y={{7
}\over{5}} \right] \right]
</math>
(IV)
:<math>
\left[ \left[ x=-{{\sqrt{-1394}-116}\over{50}},y=-{{7\,\sqrt{-1394}
-62}\over{50}} \right] ,\left[ x={{\sqrt{-1394}+116}\over{50}},y={{7
\,\sqrt{-1394}+62}\over{50}} \right] \right]
</math>
(V)
:<math>
\left[ \left[ x=-{{42\,\sqrt{-53}-53}\over{53}},y={{12\,\sqrt{-53}-
53}\over{53}} \right] ,\left[ x={{42\,\sqrt{-53}+53}\over{53}},y=-{{
12\,\sqrt{-53}+53}\over{53}} \right] \right]
</math>
となる。
ここで、(IV),(V)については虚数が答の中に現われていることから、
直線と円は交点を持たないことが分かる。
 
答えは <math>(2,-1),\left(-\frac{14}{5},\frac{7}{5}\right)</math>
===軌跡と領域===
====軌跡と方程式====