「高等学校数学II/微分・積分の考え」の版間の差分

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一般に、関数 <math>f(x)</math> の原始関数の'''一つ'''を <math>F(x)</math> とするとき、原始関数に任意の定数を足した関数 <math>F(x) + C</math> <math>f(x)</math> の原始関数になる。
 
なぜなら、<math>F(x)</math>が<math>f(x)</math>の原始関数である、つまり、<math>F'(x)=f(x)</math>のとき、<math>{(F(x) + C)}' = F'(x) + {(C)}' = F'(x) = f(x)</math>となるからだ。
 
関数<math>f(x)</math>の原始関数の'''全体'''を、<math>\int f(x)dx </math> と表す。この表記法は最初は奇妙に思うだろうが、このように表記する理由は後に説明するので、今は、そのまま覚えて欲しい。
 
まとめると、関数 <math>f(x)</math> の原始関数の全体<math>\int f(x)dx </math>は、<math>f(x)</math>の原始関数の一つを <math>F(x)</math> として、その関数に任意の定数を足した関数<math>F(x) + C</math>で表される。つまり、
:<math>
\int f(x)dx = F(x)+ C
</math>
<math>C</math>は任意の定数としたが、この任意の定数 <math>C</math> を'''積分定数'''(constant of integration)と呼ぶ。
 
※注意 <math>\int f(x)dx </math>は定義にもあるように、<math>f(x)</math>の原始関数の'''全体'''を表している。つまり、<math>f(x)</math>の原始関数の一つを<math>F(x)</math>とするとき、<math>
288 ⟶ 289行目:
 
不定積分 <math>\int (x^8+2x^2-6x+9)dx</math> を求めよ
 
'''解答'''
 
<math>\int (x^8+2x^2-6x+9)dx = \int x^8 \,dx + 2\int x^2\,dx -6\int x \,dx +9\int dx = \frac{x^9}{9}+\frac{2x^3}{3}-3x^2 + 9x + C</math> (<math>C</math> は積分定数)
 
== 定積分 ==
298 ⟶ 303行目:
<math>[f(x)]_a^b = f(b)-f(a)</math><ref><math>f(x)|_a^b</math> で表される時もある</ref>とする。
 
このようにすると、<math>\int ^b_a f(x) dx =[F(x)]_a^b = F(b) - F(a)</math>と計算できる。<!-- 定積分の値は原始関数の選択によらない -->
 
定積分の値は原始関数の選択によらない。実際、原始関数として、 <math>F(x)+C</math> を選び、定積分を計算すると、<math>
\int ^b_a f(x) dx = (F(b)+C) - (F(a)+C) = F(b)-F(a)
</math>
 
とな李、原始関数としてどれを選んでも定積分の値は一定であることがわかる。<ref>なので、実際に定積分の計算をする場合、原始関数として定数項が0となる関数を選んだ方が計算がしやすくなる。</ref>
 
===== 例 =====