「高等学校数学A/場合の数と確率」の版間の差分
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316 行
==== 順列 ====
===== 順列 =====
n個の異なったものからr個を選んで、順番をつけて並べる仕方の数を、<math> {}_n\
また、このような計算の仕方を '''順列''' (じゅんれつ、英:permutation) という。
324 行
最初に並べるものはn通り、次に並べるものは (n−1)通り 、その次に並べるものは (n−2)通り ,... 最後には (n−(r−1))通り というように、だんだん選べるものの数が減って行くことに注目すると、順列の総数として
:<math> {}_n\
が得られる。
:※ なお <math> {}_n\
一般に <math> {}_n\
337 行
(I)
:<math>{} _5 \
(II)
:<math>{} _4 \
(III)
:<math>{} _7 \
(IV)
:<math>{} _{10} \
(V)
:<math>{} _{10} \
(VI)
:<math>{} _7 \
をそれぞれ計算せよ。
** 解答
それぞれ
:<math>{} _n\
を用いて計算すればよい。
結果は、
(I)
:<math>{} _5 \
(II)
:<math>{} _4 \
(III)
:<math>{} _7 \
(IV)
:<math>{} _{10} \
(V)
:<math>{} _{10} \
(VI)
:<math>{} _7 \
となる。
(V)と(VI)については一般的に整数nに対して
:<math>{} _n \
:<math>{} _n \
が得られる。このとき
:<math>{} _n \
は元々の順列の定義からすると"n個のものの中から1つも選ばない場合の数"に対応しており、少々不自然なように思えるが、このように値を置いておくと便利であるため通常このように置くのである。あまり、実際の場合の数の計算でこのような値を扱うことは多くはないといえる。
419 行
n個の異なったものからr個を選んで、順番をつけずに並べる仕方の数を、<math> {}_n\
例えば、いくつもあるボールに番号がふってあるなどの方法で、それぞれのボールが区別できるn個のボールが入った箱の中からr個のボールを取りだす時、取りだしたボールを取りだした順に並べるとすると、この場合の数は順列<math>{} _n\
一方、取りだしたボールの種類が重要であり取りだした順番が特に必要でないときには、この場合の数は組み合わせ<math>{} _n\
<math>{} _n\
なぜなら、r個のお互いに区別できる数を自由に並び換える場合の数はr!であり、それらが全て同一視されるとすれば全体の場合の数は
r!の分だけ減ることになるからである。よって、
:<math> {}_n\
が得られる。
436 行
(I)
:<math>{} _5\
(II)
:<math>{} _7\
(III)
:<math>{} _{10}\
(VI)
:<math>{} _8\
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それぞれについて
:<math>{}_n\
を用いて計算すればよい。
(I)
:<math>{} _5\
(II)
:<math>{} _7\
(III)
:<math>{} _{10}\
(VI)
:<math>{} _8\
となる。(IV)については一般に整数nに対して
:<math>{} _n\
を定義する。
470 行
実際にはこのような場合の数を計算しようと考えることはあまり無いと思われるが、計算の便宜上のため定義を上のようにする。
また、上の計算では
:<math>{} _n\
の式をそのまま用いると、
:<math>{} _n\
つまり、
:<math>0! = 1</math>
492 行
ボールの取りだし方は組み合わせの数を用いて計算できる。
5つのボールの中から2つを取りだすのであるからその場合の数は、
:<math>{} _5\
:<math>= 10</math>
となる。よって、ボールの取りだし方は10通りであることがわかる。
505 行
(I)
最初にボールを取りだすときには、6つのボールの中から3つのボールを取りだすことからその場合の数は
:<math>{} _6\
だけある。また、次にそれを取り除いた中から2つのボールを取り除くときには
その取りだし方は、
:<math>{} _3\
だけある。
よって、このときの場合の数は
:<math>{}
だけになる。実際この値を計算すると、
:<math>{}
となり、60通りであることが分かる。
520 行
(I)の場合と同様に6つのボールの中から2つのボールを
取りだすことからその場合の数は
:<math>{} _6\
だけある。また、次にそれを取り除いた中から2つのボールを取り除くときには
その取りだし方は、
:<math>{} _4\
だけある。
よって、このときの場合の数は
:<math>{}
だけになる。実際この値を計算すると、
:<math>{}
となり、90通りであることが分かる。
539 行
<math> {}_n\rm{C}_r </math>について以下の式が成り立つ。
:<math> {}_n\rm C_r = _n \
:<math> {}_n \rm C _r = _{n-1} \rm C_r + _{n-1} \
導出
:<math> {}_n\
を用いると、
:<math> {}_n\
:<math> = \frac{n!}{r!(n-r)!}</math>
:<math> = {}_n\
が得られ、示された。
同様に
:<math> {}_n\
を用いると、
:<math> {}_{n-1} \rm C_r + _{n-1} \
:<math>= \frac {(n-1)!}{(n-1-r)!r!} +\frac {(n-1)!}{(n-r)!(r-1)!} </math>
:<math>= \frac {(n-r)}n {}_n\
:<math>= {}_n\
となり示された。
570 行
* 問題例
:<math>{} _n\
を用いて
(I)
:<math>{} _5\
(II)
:<math>{} _7\
(III)
:<math>{} _{10}\
(VI)
:<math>{} _8\
をそれぞれ計算せよ。
589 行
答えを得ることが出来るが、通常は簡単化してから計算した方が楽である。
(I)
:<math>{} _5\
(II)
:<math>{} _7\
(III)
:<math>{} _{10}\
(VI)
:<math>{} _8\
となる。
627 行
左下にいる人は9回進むことで右上の点に辿り着ける。そのため、左下にいる人が選びうるルートの数は9回のうちのどの回で右ではなく上を
選ぶかの場合の数に等しい。このような場合の数は、9回のうちから自由に4つの場所を選ぶ方法に等しく、組み合わせを用いて書くことが出来る。実際に9回のうちから自由に4つの場所を選ぶ方法は、
:<math>{} _9\
で書かれる。この量を計算すると、
:<math>{} _9\
が得られる。
635 行
a点を通過して進むルートの数はa点の左の点までいってからa点を通過し、a点の右の点を通って右上の点までいく仕方の数に等しい。
それぞれのルートの数は(I)の方法を用いて計算することができる。この数を実際に計算すると、
:<math>{} _4 \
となり、36通りであることが分かる。
668 行
** 解答
赤白あわせて5個の玉から2個を取り出す方法は
:<math>{} _5\
このうち、2個とも白玉になる場合は
:<math>{} _3\
よって求める確率は <math> \frac {3}{10} </math>
681 行
|-
|style="padding:5px"|
(1)どんな事象Aについても、 <math>0 \leqq \
(2)決して起こらない事象の確率は 0<br>
(3)必ず起こる事象の確率は 1
694 行
|style="padding:5px"|
AとBが排反事象のとき、AまたはBが起こる確率は
:'''<math>P(A \cup B) = P(A)+\
|}
705 行
** 解答
12人の中から3人の委員を選ぶ場合の数は
:<math>{} _{12}\
ここで、「3人とも男子である」事象をA、「3人とも女子である」事象をBとすると、「3人とも同性である」事象は、和事象A ∪ Bであり、しかも、AとBは排反事象である。
:<math>\
:<math>\
よって求める確率は <math>P(A \cup B) = P(A)+\
==== 余事象の確率 ====
721 行
|style="padding:5px"|
Aの余事象を<math>\overline{A}</math>とすると<br>
:'''<math>P(A) = 1 - \
|}
731 行
** 解答
8個の玉から3個の玉を取り出す場合の数は
:<math>{} _8\
いま、「少なくとも1個は白玉である」事象をAとすると、<math>\overline{A}</math>は「3個とも赤玉である」という事象だから
:<math>\
よって求める確率は
:<math>P(A) = 1 - \
=== 独立な試行と確率 ===
746 行
|style="padding:5px"|
2つの独立な試行S,Tについて、Sでは事象Aが、Tでは事象Bが起こる確率は<br>
:'''<math>P(A) \times \
|}
<br>
770 行
|style="padding:5px"|
ある試行で、事象Eの起こる確率がpであるとする。この試行をn回繰り返すとき、事象Eがそのうちr回だけ起こる確率は<br>
:'''<math>{} _n\
|}
782 行
:<math>\frac {2}{6} = \frac {1}{3}</math>である。
よって、1個のさいころを5回投げるとき、3の倍数の目が4回出る確率は
:<math>{} _5\
==== 期待値 ====
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