「高校化学 天然高分子化合物」の版間の差分

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フルクトースは水溶液中では、六員環フルクトースと鎖式フルクトースと五員環フルクトースがある。
 
六員環のβフルクトースを水に溶かすと、一部が鎖式フルクトースを経て、さらに一部が五員環βフルクトース、六員環フルクトースになる。五員環フルクトースと六員環フルクトースにはα型とβ型が存在するため三種類のフルクトースは水溶液中では5種類の構造平衡状態にな存在する。
鎖状構造のフルクトースにはホルミル基は無いが、鎖状構造のフルクトースの一部が異性化し、ホルミル基を持つので還元性を示す。
 
フルクトースは、糖類の中で最も甘く、果実などに含まれることが多い。
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=== ニ糖類 ===
[[ファイル:Sucrose-inkscape.svg|thumb|200px|二糖類]]
二糖類の互いの構成成分の単糖類が、単独では持っていたヒドロキシル基は、二糖類中では縮合していてエーテル結合 -O- になっている。この二糖類を構成する単糖類の縮合したエーテル結合を'''グリコシド結合'''という。
主な二糖類の種類には、スクロース、マルトース、セビオース、ラクトースがある。
 
* 還元性
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[[File:Trehalose Haworth.svg|thumb|トレハロース]]
 
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:(※ 東京書籍、第一学習社、啓林館の教科書。およびチャート式などの参考書で紹介)
トレハロースの構造は、αグルコースが2分子からなり、αグルコースの1位の還元基どうしが結合した構造となっている。このことからもわかるように、トレハロースの水溶液は還元性を示さない。
 
(※ 範囲外? )自然界では、昆虫の体液、キノコやカビ、海藻などに含まれる。(※ チャート式で、キノコやカビに含まれてる事を紹介。昆虫や海藻についてはチャート式では紹介せず。)
 
=== 多糖類 ===
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もち米のデンプンは、アミロペクチンが100%である。ふつうの植物のデンプンには、アミロースが20%程度でアミロペクチンが80%程度ほど含まれている。
 
* アミロースとアミロペクチンの違い
*   アミロース
グルコースの1位と4位が結合して重合した構造になっている。
ヨウ素デンプン反応では、アミロースは青色。多くのヒドロキシル基を持ち、極性を持つ部分が多いため、熱湯には、比較的、溶けやすい。冷水には溶けにくい。
 
 
*   アミロペクチン
グルコースの1位と4位が結合して重合したほかに、1位と6位が結合した重合構造になっている。
1位と6位の結合のため、構造に枝分かれ上の分岐が起こる。
ヨウ素デンプン反応では、アミロペクチンは赤紫色。アミロースとの色の違いは、直鎖状の長さの違いによって、ヨウ素との結合力に違いが生じたからある。ヨウ素と反応することから分かるように、アミロペクチンもらせん構造を取る。枝分かれをするものの、分かれた枝の先がそれぞれらせん構造をとる。
熱湯には、溶けにくい。冷水にも溶けにくい。
 
 
==== グリコーゲン ====
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== タンパク質とアミノ酸 ==
=== アミノ酸 ===
==== アミノ酸 ====
[[File:Amino acid strucuture for highscool education.svg|thumb|300px|アミノ酸の一般的な構造。図中のRは、アミノ酸の種類によって、ことなる。]]
分子中にアミノ基( -NH<sub>2</sub> )とカルボキシル基( -COOH )をもつ化合物を'''アミノ酸'''(アミノさん、amino acid)という。アミノ酸のうち、同一の炭素C原子に、-NH<sub>2</sub>と-COOHが結合しているアミノ酸を'''αアミノ酸'''という。
 
アミノ酸の一般式は
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なお、R-の部分をアミノ酸の'''側鎖'''(そくさ)という。Rの違いによって、アミノ酸の種類が決まる。
 
:※ なお、生体のタンパク質は、約20種類のαアミノ酸が成分となって縮合してできる物である。生体に必要なアミノ酸のうち、ヒトの体内で合成されない・合成されにくいアミノ酸を'''必須アミノ酸'''(ひっすアミノさん、essencial(essencial amino acid)という。
 
 
==== 光学異性体 ====
[[File:アラニンの光学異性体.svg|thumb|400px|アラニンの光学異性体]]
グリシン以外のすべてのアミノ酸には'''光学異性体'''(こうがくいせいたい、optical(optical isomer)が存在する('''鏡像異性体''' enantiomer ともいう)。
天然のアミノ酸のほとんどは、L型の配置である。D型の配置のアミノ酸は、天然にはほとんどない。