「学習方法/高校生物」の版間の差分

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== 教科書に書いてない話題は後回し ==
たとえば、1990年くらいの昔の高校では、[[w:ボルボックス]]とかユードリナとか細胞群体とか教えていました。その後、教育カリキュラムが変わり、そういうのが教えられなくなりました。(いちおう、第一学習社の検定教科書では、ボルボックスなどを紹介しているが、他社の教科書では説明が見られないのが普通。)
 
大学入試では、二次試験や私大入試で、そういう昔の高校範囲の話題も出るかもしれないし、参考書は他に紹介することなくページが余ってるので、参考書には、高校カリキュラムの範囲外になった話題も載ってたりします。
 
しかし、現代の高校生にとって、そういう、古典的カリキュラムな内容は後回しにすべきです。
 
 
文部科学省が、「それらの単元を教育する必要性が乏しい」と判断したから、それらの単元が高校カリキュラムから外れたのです。
 
1990年以降、急速にバイオテクノロジーや遺伝子工学が発達し、その結果、遺伝子工学などの知見にもとづいて高校カリキュラムを文部科学省が組みなおし、高校生物のカリキュラムが大幅に変わったのです。
 
そして、最新の知見を反映した現在のカリキュラムのほうが、過去の古典的カリキュラムより洗練されています。現在のカリキュラムのほうが、より短期間に多くのことを学べます。
 
 
なので高校生は、まず現在のカリキュラムを中心に勉強しましょう。
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== 生物基礎の教科書を保管しておく ==
普通高校の生物系の科目には、『生物基礎』と、専門科目の『生物』の2科目がありますが、生物基礎の教科書にしか書いてない話題がいくつかあります。
たとえば、ツベルクリン反応など、実社会と生物学との関係などの単元は、専門『生物』の教科書には、まったく書いてないのが通常です。
 
おそらく、生物系の科目の場合、紹介する内容が多いので、専門科目『生物』の教科書では説明しきれない話題もあるのでしょう。
 
なので読者は、受験勉強のさいの復習に『生物基礎』の教科書も必要になるので、(高校1年あたりで)生物基礎を習い終わっても、捨てないようにしましょう。
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また受験勉強の際には、生物系科目の単元の構成が、上述のような構成になっているので、受験勉強のさいには、けっして専門「生物」の教科書ばかりを勉強しないように気をつけてください。
 
 
== 高校生物の目的は「理解」だが、学習手段は「暗記」である。 ==
 
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どっちみち大学での生物学や医学・農学・薬学などでも、いつかは用語を暗記しないといけない。だったら、覚えきれるかどうかは置いといて、とりあえず用語などを暗記しようと勉強を始めてみて、覚えられそうな事があれば、そのまま覚えてしまおう。
 
== センター試験への共通テスト対策 ==
過去問や共通テスト対策の参考書を進めるといいだろう。
近年のセンター生物は形式的には教科書の範囲内となっていますが、形骸化しており、教科書ではまったく重視していない知識を問う、暗記科目になっています。
 
なので、受験生は、さっさと過去問集の解答を読んで、問題のパターンごと覚えてしまいましょう。たいてい、過去問集の解答のページに、解説も書いてあります(赤本で確認済み)。
 
なお、「理解すれば解ける問題もある」とか言われるかもしれませんし、過去問集ではそれっぽい理屈づけをするかもしれませんが、しかし本wikibooksでは「理屈と膏薬(こうやく)は、どこにでも着く」というコトワザでも紹介しておきましょう。だいたいね、もしそんなに優れた解説を出題者が知ってるのなら(果たして出題者が赤本にあるような解説までセンター試験前に知ってたかどうかは知らないが・・・)、出題者は最初から検定教科書にそれを書いておけばいいのであって、なのに、それが出来ない三流のバカ学者連中が、日本のセンター試験の出題者なわけです。
 
 
「ミトコンドリアの概観は光学顕微鏡で観察できるが、しかしミトコンドリアの内部構造は電子顕微鏡でないと観察できない」・・・的な内容の瑣末な知識を問う問題が、センター試験に出題されています。
 
このほか、多くの問題で、細かい知識を問う問題があります。
 
「ヌクレオチド」と「ヌクレオソーム」の違いを問うという、くだらねえ問題もセンターの過去問にあります。
 
アルコール発酵で、教科書が重視しているATPの合成を問うのではなく、二酸化炭素の生成を問う問題なんてのもあります。
 
ああ、くだらねえ。
 
センターの免疫についての問題で、検定教科書では免疫の説明をする前段階で、いちぶの教科書で皮膚の弱酸性について補足的に少しだけ記述していますが(免疫のほうを重点的に教えてもらいたいので、前段階では、あっさり目にしか、教えてない。)、しかしセンター試験ではそういう細かい補足知識にすぎない「皮膚の弱酸性」の話題を出題します。
 
このように、センター出題者は、文部科学省の検定教科書の審査官が、教科書での重要事項の説明のために、せっかく教科書から少なくした補足的な話題を、センター出題者は教科書審査官の意図を何も理解せず、教科書に書いてありさえすれば出題しても言いと考えています。しかも日本の大学入試の教育行政では、センター出題者のような浅知恵による出題が、それがマカり通っています。
 
どうやら日本の文科省はバカなようで、教育行政の身内どうしで、やってる事の方針がアベコベで、チグハグで、まったく連携が取れてません。
 
== 理学部・工学部への志望の場合 ==
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* 問題演習も、多く必要。
同様に、問題演習も、多く必要である。これも医療職などを想像すると必要性が分かるだろう。医療職では治療法などを「覚える」必要があるのだ。だから問題演習により、問題を確実に解く能力が必要である。また、医療職では国家試験がある。高校レベルの問題がスラスラと解けないと、国家試験の合格が難しい。
* 高校生物では、中学校卒業までと学習内容が大きく変わってくるので、問題集などで問題練習を多く解くことにより、学習方針を確認する必要がある。
 
* 「ゾウリムシ」とか生物名とか「シロツメグサ」とか、小学・中学で学んだ生物名は、大学入試では出題されない。
小学校の理科では昆虫の名前を覚えたり、植物の名前を学んだりしただろう。小学高学年では中学では微生物のゾウリムシとかアオミドロとか学んだかもしれない。中学入試や高校入試に出る場合があるからだ。だが大学入試では初等的な生物名は、ほとんど出題されないのだ。
ひょっとしたら学校の高1の定期試験ぐらいには出るかもしれないが、入試には生物名は、まず出ない。
 
理由は、おそらく、・・・
:実用性が少ない。生物名が知りたければ、必要な場合に図鑑を調べればすむ。
:初等的である。小学生でも容易に学習できることを高校生に学ばせる必要はない。また、初等的なため、大学入学後の学習に役立ちづらい。
:博物学的な知識は時間がかかり、他の分野の学習に負担である。
 
などだろうか。
 
 
* 高校生物では、中学校卒業までと学習内容が大きく変わってくるので、問題集などで問題練習を多く解くことにより、学習方針を確認する必要がある。
 
=== 生物学科志望の場合、化学も必ず学んでおくこと ===
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べつに、教科書・参考書の「すべての語句」を暗記しろと言ってるのではなく、少なくとも重要語句は暗記しろと言ってるのである。教科書や参考書を読めば、重要語句は、太字などになってるはずである。高校生物の、そういった重要語句は、暗記する必要がある、と言ってるのだ。
 
 
=== 高校での物理IIの履修について ===
理想的には、できれば物理IIも履修したほうが良いのだが、しかし現実的には、学校の時間割などの時間的な理由などで、生物学科志望者には、物理IIと化学IIと生物IIの理科3科目を履修するのは難しいだろう。ただし、もし大学の理系学科に進学するなら、ほぼどんな学科でも高校の物理IIレベルの物理の知識は使う。そして、生物学科でも、大学2年以上で習う専門課程で、少なくとも物理IIレベルの知識は使う。
 
なので、たとえ生物系の学科志望でも、せめて物理IIの参考書を買っておいて通読しておいて、参考書とかの簡単な練習問題でいいから練習問題をするぐらいのことはしたほうが良いだろう。
 
 
=== 生体内の化学反応の、完全な理解はあきらめるべき。 ===
教科書や参考書にある、生物の体内で起こっている化学反応や物質名などは、最終的には覚えなければならない。名前を理解しようと思っても、無理である。生物でも用語や物質名や化学反応などを覚えないといけない。
 
もちろん、参考書に書いてある説明には目を通す必要があるが、最終的には物質名や反応などを覚えないと、入試では点が取れない。このような覚えることを要求する入試が出される理由は、やはり医療系などを考えると分かるだろう。医療系では骨の名前を覚えたり治療法などを覚えたりする必要があるからだ。だから高校生物の化学反応なども覚える必要がある。大学進学後も用語を覚える必要はある。
 
 
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また、実際に500〜1000ページもある分厚い本を読んでみると分かるのだが、「何が重要事項であり、また、何が補足事項なのか」も、分かりづらいのである。しかし高校生は、重要事項を優先的に学習する必要があるのだ。だから、分厚すぎる専門書は、高校生にとっては逆効果である。
 
しかも洋書の場合、洋書では大学生用の本でも日本の中学高校レベルのことから書いてあったりする。なぜならアメリカの大学入試の「SAT」(という統一試験がある)では理科をあつかわないので、だから日本から見ると洋書の各部には高校教科書レベルの記述も多く、ハッキリいって日本の大学受験では、洋書は使い勝手が悪い。
 
ハッキリ言うと、どうやらアメリカの大学の学部(大学院を除く、大学1〜4年のこと)の理科教育は、ちょっと混乱をしているようだ。現代は科学技術がドンドンと発達してる時代なのに、いっぽうでアメリカは高校卒業までの教育レベルがかなり低いようで(どうも日本の中学〜高校1年レベルのようだ)、そのせいで、アメリカでは大学の教科書が、日本の高校1年レベルの知識もない人に、日本の大学レベルの例外事項を教えるという、なんだかオカシな状態になってるようだ、アメリカでは。
 
なので、せっかく読者の日本人が、分厚い洋書を読んでも、そういうアメリカでの教育問題の混乱に巻き込まれるだけなので、日本人高校生は、洋書の生物学書は読まないほうがいい。
 
もし教育職の大人が洋書を読むのなら、そのような書物(高校1年レベルの原則と大学レベルの例外知識がゴチャゴチャになってる書物)にも、反面教師や比較対象として、使い道があるだろう。しかし、日本人高校生は、教育者ではない。
 
日本人高校生は、まず、日本の大学受験参考書の生物学参考書のように、原則や基本事項が精選されて紹介されていて、しかも平易な言葉でありながら深く分析した生物学書を、高校生は優先的に読み込むべきである。
 
そもそも、アメリカ科学教育への、よくある批判として、よく言われるのは、アメリカの優秀な研究者というのは、アジア圏出身で留学生出身だったり、あるいは白人アメリカ人でも高齢の研究者だったりする(アメリカの高校教育が低レベルになる前の時代に高校生だった人達)。
 
 
 
== 大学用の教科書は、高校生物には、まったく役立たない ==