「DOS入門」の版間の差分

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PC-9800シリーズ用コマンドリファレンスを作成とその他細部の加筆を行いました。
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== MS-DOS、PC DOSとは? ==
 
MS-DOS、PC DOSは、パーソナルコンピュータ(PC)において、グラフィカルユーザインターフェイス([[w:GUI|GUI]])が普及するまでかなり用いられたIntel 8086(x86)アーキテクチャ用キャラクタインターフェイス([[w:CUI]])オペレーティングシステムである。詳しくは、姉妹プロジェクトのウィキペディアの[[w:MS-DOS|MS-DOS]]を参照。
 
== MS-DOS、PC DOSの歴史 ==
 
IBMが初代IBM PC用のOSの開発を米国マイクロソフト本社に委託し、PC DOSが開発された。その後、PC DOSをベースにマイクロソフトが他社にOEM供給したものは、MS-DOSとされた。
また、Microsoftに許諾を取った上でIBM PC(後のPC/ATアーキテクチャ)以外の多くのアーキテクチャ向けに他社が移植を行っている。(PC-9800シリーズなど)
 
=== DOSの変遷 ===
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; [[w:DR-DOS|DR DOS]]
: バージョン3.31からバージョン7.03 (バージョン8.1は[[w:GNU General Public License|GPL]]違反により消滅)
 
 
バージョン6以降、MS-DOS、PC DOSの次世代CUI OSとしてMS OS/2,IBM OS/2が開発されたが、Windowsの登場によりあまり普及しなかった。
 
=== 現代のDOS ===
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MS-DOS、PC DOSは、オペレーティングシステムとしてはほとんど使われなくなったが、Microsoft Windowsのコマンドプロンプトとして、また、[[w:Microsoft Windows Vista|WindowsVista]]から([[w:Windows XP|WindowsXP]]からインストール可能)は、[[w:cmd.exe|コマンドプロンプト]]の他に[[w:Windows PowerShell|Windows PowerShell]]が標準に追加され、そのコマンド体系は残っている。
 
その他、有志によって「自由なDOS」を作る計画が始まってFreeDOSやDOSBOX等、MS-DOSの互換OSが生まれた。
 
== DOSの概念 ==
 
DOSは、'''D'''isk '''O'''perating '''S'''ystemの略称であることからもわかるように、基本的にフロッピーディスク・ハードディスク上で運用しその記憶媒体上のデータを操作することにより使用する。
 
=== ディスク・ファイル ===
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== コマンドリファレンス ==
 
MS-DOSのコマンドには、'''内部コマンド'''と'''外部コマンド'''が存在することは前述の通りである。
そのため、以下で外部コマンドとしたものについては、.COM/.EXEのファイルが無ければ使用できないので注意されたし。
以下内部コマンドにはnとつける。
 
=== 機種共通 ===
*ATTRIB
*:ファイル属性の変更。+R/-R(読みとり専用属性)、+H/-H(隠しファイル属性)、+S/-S(システムファイル属性)、+A/-A(アーカイブ属性)の内操作したい物を記述し、その後に対象のファイル名を指定する。
*CLS
*:画面に表示されている情報を消去する。 n
*COLOR
*:文字色・背景色を設定できる。
*COMMAND
*:COMMAND.COMを起動する。プロンプトから呼び出しても、意味がない。 n
*COPY
*:ファイルをコピーする。コピー元のファイルと、コピー先(別ドライブや別ディレクトリを指定したり、別の名前でコピーを作ったりできる)を指定する。2つ以上のファイルを結合しながらコピーすることもできる。 n
*DEL
*:ファイルの削除。削除対象のファイル名を指定する。 n
*DELTREE
*:指定のディレクトリ以下を全て削除する。
*EXIT
*:COMMAND.COMを終了する。ほかのソフトウェアから呼び出された場合、そのソフトウェアに戻るが、それ以外の場合は何も起こらない。 n
NEC PC9800PC-9800シリーズの場合はハードディスクのアクセスアームを元に戻す機能を備えているため、
実行(CTRL+C または STOP キー)して電源を落とさないとハードディスクのデータが破壊される可能性がある。
*FC
*:ファイル比較
*FDISK
*:パーティーションの管理を行う。下手に操作すると、データを失うので、慣れるまでパーティーションの編集はしない。Windows 95(MS-DOS 7)以降
*FORMAT
*:ディスクのフォーマットを行う。
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*:ドライブのボリュームラベルを変更する。ドライブを指定しその後に新しいボリュームラベルを指定するか、もしくはドライブ名だけ指定してコマンドが出すプロンプトで新しいボリュームラベルを指定する。
*MD(MKDIR)
*:ディレクトリを作成する。作成するディレクトリを指定する。 n
*MEM
*:メモリーの使用状況などを確認できる。
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*:プロンプト( '''C:\>''' など)を変更する。
*RD(RMDIR)
*:ディレクトリの削除。削除するディレクトリを指定するが、そのディレクトリは空でなければならない。 n
*REN
*:ファイル名の変更。変更したいファイルの場所と、新しい名前を指定する。 n
*SCANDISK
*:ディスクのエラーを検査する。バージョン6以降。それ以前ではCHKDSKを使用することで簡易に情報を見ることが出来る。
*SET
*:環境変数の設定。例えばSET TEMP=C:\TEMPなどとして設定し、その後COPY ''FILENAME'' %TEMP%と実行するとあたかもCOPY ''FILENAME'' C:\TEMPと実行したかのように振舞われる。 n
*SYS
*:DOSシステムの転送。IO.SYS, MSDOS.SYS, COMMAND.COMなどを指定ドライブへコピーするが、バージョンによって転送するファイルに若干の違いがある。
*TIME/DATE
*:マシンの日付及び時刻を設定する。 n
*TREE
*:ディレクトリ構造を表示する。
*TYPE
*:テキストファイルの中身を表示する。 n
*VER
*:DOSのバージョン番号を表示する。
*XCOPY
*:拡張されたCOPYコマンド。ファイルだけではなく、ディレクトリのコピーを行うことができる。
 
=== NEC PC-9800シリーズ用 ===
以下は、NEC PC-9800シリーズ用MS-DOSに付属する外部コマンドである。特定バージョンにのみ付属するもの、同名でもバージョンにより大きく異なる動作をするものについてはその旨併記している。
スイッチ等をつけずに起動すると独自のウィザード・操作メニューが表示される事が多い。(以下mで表記)
 
* AVGDRV
*:拡張グラフィックドライバを組み込む。PC-9821シリーズの256色グラフィック機能に対応。そのままでは意味を持たない。
* AVSDRV
*:PC-9801-86相当のPCM・FM音源の拡張サウンドドライバを組み込む。そのままでは意味を持たない。
* BATKEY
*:バッチファイル用。メッセージを表示してキー入力を要求する。
* COPY2
*:ハードディスクとフロッピーディスクとの間でファイルをコピーする。
* COPYA
*: 補助入出力装置との間でデータファイルをコピーする。 m
* CUSTOM
*:CONFIG.SYS(環境設定ファイル)を作成・編集する。 m
* DICM
*:NECかな漢字変換の辞書ファイルのユーザー登録単語を登録・編集する。 m
* DISKCOPY
*:フロッピー・ハードディスクをコピー・照合する。 m
* DUMP
*:ファイルの内容を16進数と文字で表示する。
* FILECONV
*:N88-日本語BASIC(86)とMS-DOSとの間でファイルを交換する。 m
* FDNCOPY
*:フロッピーディスクを高速で全体コピーする。DISKCOPYより空きメモリが必要。m
* FORMAT
*:操作メニューに沿ってディスクのフォーマット・情報閲覧を行う。スイッチをつけると通常と同じように動作する。 m
* HDUTL
*:ハードディスクを診断、スキップセクタの代替処理、全体コピーを行う。 m
* INSTAP
*:アプリケーションをMS-DOS Shellに登録する。MS-DOS Shellを搭載したバージョン以降のみ。 m
* KEY
*:ファンクションキーや移動キーに機能を割り当てる。 m
* MAOIX
*:iスクリプトを使ってアプリケーションを登録する。 m
* MENU
*:メニュー選択方式でコマンドを実行できるコマンドメニューを起動する。 MS-DOS Shellが搭載されていないバージョンでは初期状態で起動時に表示される。 m
* MENUCONV
*:上記MENUコマンド用メニューファイル(*.MNU)に登録されているアプリケーションをMS-DOS Shellに登録する。 m
* MENUED
*:上記MENUコマンド用メニューファイル(*.MNU)を作成・編集する。 m
* NECAIKEY
*:日本語入力キーの割り当てを変更する。 m
* PATCH
*:ファイルの内容の一部を変更する。
* RENDIR
*:既存のディレクトリ名を変更する。
* SEDIT
*:スクリーンエディタ(メモ帳のようなソフト)を起動する。
* SETUP
*:SETUP.INIというアプリケーション登録用定義ファイルを使ってアプリケーションプログラムを登録する。 m
* SPEED
*:RS-232Cインターフェースのパラメータを設定する。 m
* SWITCH
*:メモリスイッチの設定を変更する。 m
* USKCGM
*:ユーザー定義文字を作成・編集する。 m
* VFDDRV
*:仮想FDドライブドライバ。CONFIG.SYSに組み込んで使用。
* VRAMD
*:仮想FDドライブ起動ディスクを作成する。仮想ディスクからの起動はPC-9821An/Ap2/As2/Bf/Bp/Bs/Be/Cs2/Ce2/Xn/Xp/Xs/Xe/Cb/Cx/Cf/Ap3/As3のみ使用可能。 m
 
<!-- == MS-DOS API == -->
 
== 参考文献・出典 ==
* 「MS-DOSってなんどすか?」 粟野邦夫著 (1987/01) ISBN 4-89369-014-0
* PC98固有のDOSコマンドについて http://radioc.web.fc2.com/column/pc98bas/pc98doscmd.htm 2022年7月25日15時09分(JST)取得
* NECパーソナルコンピュータ PC-9800シリーズ Software Library MS-DOS(R) 5.0A ステップアップマニュアル 日本電気株式会社(非売品、同社製 MS-DOS(R) 5.0A 標準機能セット(PS98-1003-32/UF1003-X1)付属品)
 
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