「高校化学 酸素を含む脂肪族化合物」の版間の差分
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乳酸は、糖類の発酵によって生じる。
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[[ファイル:Lactic-acid_enantiomer_jp.svg|サムネイル|500x500ピクセル|乳酸の光学異性体]]
乳酸(lactic acid)は、ヨーグルトなどの乳製品に含まれているヒドロキシ酸である
[[ファイル:Lactic_acid-stereocenter.svg|中央|300x300ピクセル|乳酸の不斉炭素原子]]
上図を見ると分かるように、*印をつけた炭素原子の周りに、それぞれ色分けされた4つの異なる置換基が結合しているのが分かる。この*印がついた炭素原子が不斉炭素原子である。
523 行
ここで上の構造式は平面上に書かれているが、現実にはこの分子は立体として存在する。不斉炭素原子を中心とした正四面体の各頂点に、結合軸が配置しているのである。すると、構造式が上のように同一であっても、立体的にはどう動かしても重ね合わせることのできないものが存在する。これらは、たがいに鏡に写した関係にある。
このように、
光学異性体の一方をL体といい、もう一方をD体という。▼
L体とD体との関係のたとえとして、よく、右手と左手との関係にたとえられる(検定教科書でも、そういう例えが多い)。▼
光学異性体は、L体とD体とで、融点や密度などほとんどの物理的性質は同じだし、化学反応に対する化学的性質も同じである。しかし、偏光に対する性質や、また、味や におい などの生理作用が異なる。 偏光については、L体とD体とで、偏光をする向きが逆方向である。▼
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=== 水溶液中の水素結合 ===
カルボン酸が比較的に水に溶けやすいものが多いのは、水素結合によると考えられている。
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:CH{{sub|2}}(OH)-CH(OH)-CH{{sub|2}}OH + 3HNO{{sub|3}} → CH{{sub|2}}(ONO{{sub|2}})-CH(ONO{{sub|2}})-CH{{sub|2}}ONO{{sub|2}}
:[[File:Nitroglycerin vzorec.png|center|thumb|ニトログリセリン]]
{| class="wikitable" align=right
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天然の油脂を構成する脂肪酸には、炭素数が16〜18の高級脂肪酸のものが多い。
== 油脂 ==
[[File:油脂の構造.svg|thumb|300px|油脂の構造]]
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脂肪酸とグリセリン <chem>C3H5(OH)3</chem> がエステル結合した化合物を'''油脂'''という。
脂肪は飽和脂肪酸により構成されているものが多く、脂肪油は不飽和脂肪酸により構成されているものが多い。
天然に存在する脂肪酸は常に分子中の炭素の個数が16か18のものが多い。
以下に、油脂を構成する主な脂肪酸の例を示す。
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