「高等学校物理/物理I/波/音波と振動」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
Nermer314 (トーク | 投稿記録)
タグ: 2017年版ソースエディター
453 行
 
 
=== 音による音の打ち消しは可能か? ===
大音響でない限り、音は重ね合わせの理が成り立つので、消したい外界の逆の位相の音を加えればよい、音を打ち消すことができる
 
高級車の場合、エンジンの低周波音の逆位相の音をスピーカから出して、騒音を弱くす様にしている。
波長より遥かに狭い空間で位相反対の音を重ね合わせると、その空間ではできる。
大音響でない限り、音は重ね合わせの理が成り立つので、消したい音と逆の位相の音を加えればよい。
高級車の場合、エンジンの低周波音の逆位相の音をスピーカから出して、騒音を弱くす様にしている。
最近は良いドライブ感覚を得る為に逆に音を加えている車種も見受けられる。
車内の消音は高い周波数に関しては、空間が広い為無理だが、運転者だけと限定するなら3kHz程度まで可能。
ノイズキャンセリング・ヘッドホンは耳と言う小さな空間なので、比較的高い周波数まで、本来なら入ってくる外部ノイズを消して、音楽のみが聞こえるようにしている。
高速道路の車の騒音をその逆位相の音をスピーカから出し消そうとする試みもされているが、対象の空間が広いので、騒音を消すと言うより、騒音を増やすだけとなっている。、
 
 
 
:※ 啓林館の数学IIの検定教科書で、音どうしの打ち消し機械についての言及の存在を確認(※ 啓林館『詳説 数学II 改訂版』、平成29年月14日 検定版、150ページ)。
 
一般に、向きの異なる2つの正弦波が重なったとき、それぞれの正弦波には変位が正の場合もあれば負の場合もあるから、タイミングによっては音が打ち消しあう可能性もありうる、・・・と、科学などでは一般的には考えられている。
 
しかし、現実として、例えば読者が子供のころに小学校・中学校などの音楽の時間などに合唱をしたとき、クラスメイトどうしの声と声とが打ち消しあって音量が小さくなるなんて場面、遭遇したことがないだろう。
 
この一方で、音によって音を打ち消す研究なども既に1990年代には製造業などによって行われており、実際に実証実験なども公開されていた。(たとえば1990年代の科学番組の『ビートたけしの万物創世記』で、音によって音を打ち消す機械装置が、テレビ放映された事がある。)
 
2010年代後半(※ 2019年の本文を記述)の現代では、たとえば検定教科書の啓林館『詳説 数学II 改訂版』(150ページの三角関数の単元の章末コラム)では、音によって音を打ち消す機械が「開発」されていると書かれており、ヘッドホンの性能向上のために、周囲の雑音をひろって、その音と反対の位相の音を出すことで雑音を低減する技術があると、啓林館は報告している。この原理によるノイズキャンセリングヘッドホンが2000年にBOSEから発売され、今日では多くの製品が市販されている。
 
 
合唱による音量増大の事実のいっぽうで、音声打ち消し装置を製造できるという事実もあり、あたかも反する事実どうしが混在するかに見える。これは波のコヒーレンス(可干渉性)を正しく考慮する事で理解される。