「高校化学 金属と合金」の版間の差分

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[[File:Jug Egypt Louvre OA7436.jpg|thumb|200px|真鍮(黄銅)の水差し。この画像の水差しは14世紀のエジプトで用いられていた。]]
 
2種類以上の金属を溶融して混合したあとに凝固させるなどし金属材料ことを'''合金'''(alloy)という。合金には、元のそれぞれの金属の性質をもつものもある
 
一般に合金では、元の金属単体よりも硬さが増す。ここでいう「硬い」とは「やわらかくない」「変形しづらい」というような意味であり、必ずしも割れにくいとは限らないので注意。また一般に合金の電気抵抗は、もとの金属よりも合金の電気抵抗が上がる。その仕組みの説明として、合金元素によって結晶配列が乱れるから、というのが定説である。
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:組成:Fe=70%,Cr=20%,Ni=10%
 
:鉄にクロムとニッケルなどを混ぜたもの。錆びにくい
 
* ジュラルミン
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* はんだ
:鉛とスズの合金。融点が低い。鉛はんだともいう。鉛は人体に有害である。鉛はんだも同様に有害である。はんだは電気回路部品の接合などに用いられたが、鉛の有害性が指摘され、最近では無鉛はんだ用いられる。
* ニクロム
:ニッケル60%~80%とクロム20%の合金。ニッケルとクロムだからニクロムという。
:電気抵抗が大きい。電気抵抗材料に用いられるニクロム線」とは、この材料である。
 
== ブリキとトタン ==
[[ファイル:Fe corrosion.svg|サムネイル]]
鋼板にスズをメッキしたものを'''ブリキ'''、亜鉛をメッキしたものを'''トタン'''という。イオン化傾向が <chem>Zn > Fe > Sn</chem> のため、ブリキはスズが鉄の腐食を防いでいるが、メッキが傷つき鉄が露出した箇所があると鉄が腐食しやすい。トタンは、亜鉛が鉄より錆びやすいが、メッキが傷つき鉄が露出した箇所があっても亜鉛がイオン化するため、鉄の腐食を防いでいる。
酸素や水と接触した金属は表面で酸化還元反応を起こし、金属がイオン化し脱落する。この反応を腐食という。イオン化した金属が酸化物や水酸化物となって表面に堆積したものを錆という。
 
 
鋼板にスズをメッキしたものを'''ブリキ'''、亜鉛をメッキしたものを'''トタン'''という。イオン化傾向が <chem>Zn > Fe > Sn</chem> のため、ブリキはスズが鉄の腐食を防いでいる。しかし、メッキが傷つき鉄が露出した箇所に水あるつく、イオン傾向の大きい鉄がスズよりもイオン化しやすいため、鉄が腐食しやすい。トタンは、亜鉛が鉄より錆び腐食しやすいが、メッキが傷つき鉄が露出した箇所があってもイオン化傾向の大きい亜鉛が鉄よりイオン化しやため、内部の鉄の腐食いでいがれる。
 
つまり、傷がなく鉄が露出していない場合はブリキの方が錆びにくいが、傷がついた場合はトタンの方が錆びにくい。このため、ブリキは缶詰や金属玩具などに用いられ、トタンは屋根やバケツなどに用いられる。
 
== その他の合金 ==