「ゲームプログラミング/バランス調整」の版間の差分

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;手戻りを防ぐ
調整の際、手戻りが発生しないようにしないといけないでしょう。つまり、序盤のパラメータを一度調整したら、中盤以降は原則、そこもう序盤パラメータを大きくはイジらない、という事です。
 
このため、けっして数式などでは最終パラメータを決定せず、実際にプレイして確認する必要があります。
 
なので、たとえば推奨できないですが、もし仮に一次関数や二次関数などの数式などでパラメータを決定するプログラムを内蔵すると、たとえば中盤の調整でその関数の係数をイジった際、序盤のパラメータまで変更されてしまいます。
 
多くのスーファミ時代のRPGで、武器など装備品の強さなどのパラメータを調べると、たとえば中盤での武器のランクアップごとの上昇幅をおおむね一定値になっています(たとえば約10ポイント間隔の場合が多かったりする)。なので、なんとなく法則性がありそうです。
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しかし、だからといって最初からプログラミングで「ランクアップごとの攻撃力の上昇幅を10にする」などのプログラムは避けるべきです。
 
それをすると、もし中盤以降で「ランクアップごとの武器上昇幅を12にしたいな・・・」となったとき、せっかく以前に確認した序盤の装備品の強さまで変更されてしまうからです。そして序盤のパラメータが変更されるたびに、実プレイによる調整をやりなおしになります。
 
世界中のゲームには多種多様なゲームがあるので、もしかしたら装備品のランクアップごとの攻撃力の幅を1個の数式で計算するプログラムをしているRPG作品もあるかもしれません。
 
そういう作品の中にも面白い作品があるかもしれないので、そういう作品に出会ったら真似したくなるかと思います。ですがそれは調整が難しくなる、とだけ指摘しておきましょう。不可能ではないでしょうが、初心者には調整のハードルが高いと思います。
 
 
アルテリオス式の特徴として、ほんの些細なパラメータの違いにより、大幅に戦闘の難易度が変わることがあります。
 
極端な場合、防御力 80 の敵に対して、プレイヤー側の攻撃力の合計値 79 ならば攻撃ダメージがゼロになるので、絶対に敵に勝てません。
極端な場合、
 
防御力 80 の敵に対して、プレイヤー側の攻撃力の合計値 79 ならば攻撃ダメージがゼロになるので、絶対に敵に勝てません。
 
たとえば序盤のあるボス戦で、そのボス敵が防御力80 ,HP 5 なら、もし武器装備時の調整前のパラメータが攻撃力81なら、たった5ターンで勝てます。(81-80=1 でターンごとに1ダメージ与えるので。)
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このようにアルテリオス式では1~2ポイントの差で大きく戦闘バランスが変わることがあります。
 
このため、もし商業レベルの作品を作りたいなら、手戻りが発生するような調整をしてしまうと、絶対にプレイして確認しなおさなければならなくありまなるでしょう(実務経験ないので推測でが)。(なお推測ですが、市販の多くのゲームではこういう事例をなるべく避けるために、敵の防御力を低めに設定、丈夫な敵は防御力ではなくHPを高くする、または最低ダメージ保証(たとえば「原則、攻撃力の1割以上のダメージを必ず与える。メタル系などは別途プログラムを組む」とか)などのシステムを搭載したり)などの定石があるだろうと思います(推測)。
 
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