「高校化学 酸素を含む脂肪族化合物」の版間の差分
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== アルコール ==
炭化水素の水素をヒドロキシ基 -OHで置換した構造の化合物を'''アルコール'''(alcohol)という
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アルコールは分子中のヒドロキシ基の個数や結合の仕方による、いくつかの分類がある。
分子中にヒドロキシ基が1個のものを1価アルコールという。分子中にヒドロキシ基が2個のものを2価アルコールという。▼
▲アルコール分子中
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二クロム酸カリウム水溶液などの酸化剤により第一級アルコールと第二級アルコールは酸化され、それぞれアルデヒドおよびケトンを生じる。▼
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▲二クロム酸カリウム
=== アルコールの性質 ===
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また、アルコールは水に溶けても電離しないため中性である。
==== 融点
アルコールのOH基によって、水素結合が形成されるため、分子量が同程度の炭化水素と比べて、沸点や融点が高い。
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アルコールに金属ナトリウムNaを加えると、水素が発生し、ナトリウムアルコキシド R-ONa を生じる。
* <chem>2R-OH + 2Na -> 2R-ONa + H2 ^</chem>
▲: <chem>2C2H5OH + 2Na -> 2C2H5ONa + H2 ^</chem>
炭素数が多いほどナトリウムと穏やかに反応するようになる。この反応は有機化合物中のヒドロキシ基の有無を調べる一つの方法である。
ナトリウムアルコキシド(R-ONa)に水を加えると、加水分解して水酸化ナトリウムを生じるため塩基性を示す。
: <chem>R-ONa +
==== 酸化反応 ====
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具体的には、エタノールと濃硫酸とを混合し、約170℃に加熱するとエチレンを生じる。約130℃で加熱すると、分子間脱水が優先してジエチルエーテルを生じる。
なお、このジエチルエーテルの生成のように、2つの分子間から水などの小さな分子がとれて1つの分子になることを、縮合
=== メタノール ===
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=== エタノール ===
'''エタノール'''(C{{sub|2}}H{{sub|5}}OH)は無色透明の液体
:発酵: C{{sub|6}}H{{sub|12}}O{{sub|6}} → 2C{{sub|2}}H{{sub|5}}OH + 2CO{{sub|2}}
工業的にはエチレンに水分子を付加することにより合成される。
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濃硫酸には脱水作用があるため、エタノールと濃硫酸とを混合して加熱すると脱水反応がおこる。しかし、温度により異なった脱水反応がおこり、異なる物質が生成する。130℃程度で反応させるとエタノール2分子から水が取り除かれてジエチルエーテルを生じる
: 2C{{sub|2}}H{{sub|5}}OH → C{{sub|2}}H{{sub|5}}-O-C{{sub|2}}H{{sub|5}} + H{{sub|2}}O
一方、160℃程度で反応させるとエタノール1分子の中で水が取り除かれ、エチレンを生じる。
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