「高等学校生物/生物II/生物の進化」の版間の差分

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== 進化の証拠 ==
新課程・現過程「生物」の[[高等学校 生物/進化の証拠|進化の証拠]]を見てください。
 
=== 化石の示す事実と解釈 ===
{{コラム|ウマの進化|
[[ファイル:Horseevolution.svg|400px|thumb|ウマの進化]]
ウマの化石を年代順に並べていったところ、ウマの進化では、だんだん大型化していったことが分かった。また、指の数は、減少していったことが分かっている。これらの理由は、おそらく、生活環境が森林から草原へと変化していった結果だろうと考えられている。
 
ウマの祖先の進化は、ヒラコテリウム → メソヒップス → メリキップス → エクウス(ウマ)
と進化してきた。ヒラコテリウムの大きさは、現在のイヌほどの大きさだった。
}}
 
=== 発生における証拠 ===
[[画像:Baer embryos.png|thumb|250px|エルンスト・ヘッケル ([[:en:Ernst Heinrich Philipp August Haeckel|Ernst Haeckel]]) によるセキツイ動物の胚の比較。なお、図の初期胚には形態的な類似性が見られるが、今日ではマチガイだといわれている。左の4つは魚類、両生類、爬虫類、鳥類。右半分はホ乳類。右端がヒト。]]
* ヘッケルの発生反復説
脊椎動物は、発生の初期の胚の形が、似通ってる。このことから、脊椎動物は、共通の祖先を持つ可能性が推測できる。これをドイツの'''ヘッケル'''は「個体発生は系統発生を繰り返す。」と表現した。系統発生とは進化の歴史のこと。
 
== 進化のしくみ ==
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種分化に至らない小規模な進化を'''小進化'''(しょうしんか、micro evolution)という。一方、種分化にいたるほどの大きな進化を'''大進化'''(だいしんか、macro evolution)という。
 
=== 適応放散と収束進化 ===
ある1つの生物種が、さまざまな環境に適応した結果、いくつもの生物種に分かれて進化する現象を'''適応放散'''(てきおう ほうさん)という。恐竜が滅んだあとに、哺乳類が各地に広がったり、多様な進化をしたことなどが、適応放散の例である。
 
オーストラリアにいるカンガルーやコアラなど、おなかに袋を持って子育てする生物を有袋類(ゆうたいるい、marsupoalia)という。一方、ウシやウマなどのような他の大陸の一般の動物を真獣類(しんじゅうるい、eutheria)という。ヒトも真獣類である。真獣類は胎盤が発達している。
 
オーストラリアには、フクロモモンガという生物がいる。これは他の大陸のモモンガと形態が似ている。他にも、フクロオオカミがおり、これは他の大陸のオオカミと形態が似ている。オーストラリアにはフクロモグラがおり、他の大陸のモグラと行動が似ている。
 
このように、オーストラリアの動物では、他の大陸と似ている別種の生物がいる。そして、ある真獣類と似た環境で生活する有袋類は、その真獣類と似た形態を持つ。
 
この、オーストラリアの現象の原因は、まずオーストラリア固有の動物が共通の祖先を持つことと考えられている。そのオーストラリアの有袋類が、環境に応じて変化した結果だと考えれる。このオーストラリアの現象も、適応放散の例である。
 
また、フクロモモンガとモモンガのように、遺伝的には異なる生物が、似た自然選択を受けた結果、似たような形態に進化することを'''収束進化'''(しゅうそく しんか)という。
 
=== 工業暗化 ===