「デコヒーレンスの本」の版間の差分

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'''前書き'''
 
デコヒーレンスに関する事を、特に深く考えずに書いていきます。量子デコヒーレンス(the Quantum Decoherence)はシュレーディンガーの猫をはじめとする、量子力学の奇妙な問題に対する解答としての有力な候補であり、また量子コンピューターの実現に向けて乗り越えなくてはならない事と言われています。ネット上でも少しずつ、一般向けの解説がされたページが見受けられるようになりました。この本には、デコヒーレンスに関係した物事を集約できれば良いなと思っています。
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正確な記述というよりは、書き手のそれぞれがどのように考えているか、という事がわかるように書ければ面白いと思います。
 
''==古典力学と量子力学''==
 古典力学における最高位の原理である「最小作用原理」は、神学者であったモーペルテュイによって発見されました。そのために、この美しい原理こそが神の存在の証拠である、と彼は言ったとかいわないとかですが、この法則そのものは、量子力学においての、ファインマンによる経路積分の考え方を用いて理解されます。
 
19 行
 
 
''==排反事象''==
 お互いに排反である(矛盾している)事象A,Bの起こる確率に対して、単純な和の法則が成り立ちます。
<math>P(A)+P(B)=P(A \cup B)</math>
45 行
(つづく)
 
==数学的基礎==
''この項は書きかけです。''
 
ある瞬間t、ある場所xにおける、物体の「状態」を<math>\Phi (x,t)</math>と書く事にします。物体がはじめの時刻t0に位置x0にあったとしますと、<math>\Phi (x_0,t_0)</math>となるでしょうか。そうすると、物体の「状態」の変化を記述する方程式、すなわち運動方程式は次のように書けるかも知れません。
:<math>\Phi (x,t) = \hat{U} \Phi (x_0,t_0)</math>
ここで古典力学も含めて、全ての運動方程式、発展方程式がこのように書けるかどうかは判りませんが、
量子力学において(少なくとも短時間の変化なら)このように書けると思いましょう。その場合、発展演算子<math>\hat{U}</math>には「ユニタリ性」という条件がかかります。
:<math>\hat{U}^{\dagger}\hat{U}=1</math>
この関係をユニタリ性(unitarity)と呼びます。ここで<math>\dagger</math>(dagger)は「エルミート共役(Hermitian conjugate)」を表します。
 
一見、これらの式は単純すぎるように思えます。しかし経験的に、物理学の基本法則は単純であると考えられているため、多くの人々にユニタリ性が受け入れられています。もちろん、<math>\hat{U}</math>の具体的な形を色々考えたり、それ以外の付加的な項を与える事で、より実用的な式を作る事も可能です。
 
'''この項は書きかけです。'''