「古典力学」の版間の差分

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古典力学とは、一般的に、[[相対性理論]]と[[量子論]]が登場する以前の物理学を指す。</br>
狭義にはニュートン力学を指すことが多い。ケプラーやガレオの研究をニュートンがまとめあげて完成させた。
 
==物体==
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気体や液体のように決まった形を持たず、流れる物体を流体という。流体については古典力学ではなく[[流体力学]]で扱う。
 
==力学における物理量==
力学における基本的な物理量は変位r、時間t、質量mの3つであり、他の物理量はこの3つから導くことができる。
 
力学のうち運動学は三次元のユークリッド幾何学に時間tを加えたものと考えることができる。
 
質量は物体が持つ正の定数であり、慣性質量と重力質量に分けられる。慣性質量は運動方程式<math>F=ma</math>における質量であり、力に対する速度の変化のしにくさを表す。重力質量は万有引力の法則<math>F=\frac{mM}{r^2}</math>における質量であり、力を発生させる能力の大きさを表す。つまりクーロンの法則<math>F=\frac{qQ}{r^2}</math>における電荷qと同様の働きを持つ。
 
変位rを時間tで微分したものを速度vという。<math>v=\frac{dr}{dt}</math>
 
速度vを時間tで微分したものを加速度aという。<math>a=\frac{dv}{dt}=\frac{d^2r}{dt^2}</math>
 
加速度aを時間tで微分したものをジャークjという。<math>j=\frac{da}{dt}=\frac{d^2v}{dt^2}=\frac{d^3r}{dt^3}</math>
 
運動量、角運動量、エネルギーについては保存則のところで扱う。
 
==運動の三法則==
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力には様々な種類が存在するが、遠隔力(場の力)と直接働く力の2つに大きく分けられる。
:万有引力 質量を持つ物体同士が引き合う力である。万有引力は万有引力の法則<math>F=G\frac{mM}{r^2}</math>によって表される。Gは万有引力定数と呼ばれる物理定数で、約<math>6.67\times 10^{-11} \frac{\rm{m}^3}{\rm{sec}^{2} \rm{kg}}</math>。距離の二乗に反比例することが重要な特徴である。これを逆二乗の法則と呼ぶ。
:重力 万有引力と自転の遠心力の合力である。重力は<math>''W''=''mg</math>''によって表される。gは重力加速度と呼ばれる物理定数である。
:クーロン力 電荷を持つ物体同士が引き合ったり押し合ったりする力である。クーロン力はクーロンの法則<math>F=\frac{qQ}{r^2}=qE</math>によって表される。ただし用いる単位系によっては<math>F=k\frac{qQ}{r^2}</math>となり、kの値に用いた単位系の性質が反映される。上のようにk=1となるのはガウス単位系と呼ばれるもの。とはいえ、力学ではkの値にはあまりこだわらない。それよりクーロン力もやはり逆二乗の法則が成り立つことが重要である。万有引力には引力しかないが、クーロン力には引力も斥力もあることも忘れてはならない。
:ローレンツ力 <math>F=q(v \times B)</math>