「中学数学3年 式の計算」の版間の差分

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126 行
2 3 5 7 11 13 17 19 23 29 31 37 41 43 47 53 59 61 67 71 73 79 83 89 97
 
残った数の中には、2と3と5と7で割り切れるものはない。そして、実は11や13や17や・・・で割り切れる数も、残っていない。なぜなら、さっきまでの消していく作業を自分でやったら気づいたかもしれないが、この時点でもし11で割り切れる数が残っているとしたら、その数は11×11=121より大きいものでなくてはならない(詳しい説明は下を見よ)。しかし、今は100以下の自然数で考えているので、11で割り切れる数は残っていない。だから、ここに残っている数は全部素数であり、また、100以下の素数はこれで全部である。
 
このようにして素数を見つける方法を、発見したギリシャの学者の名前を取って「エラトステネスのふるい」という。この方法を使えば理論上はどんなに大きな素数も見つけることができるが、数が大きくなればなるほど計算の手間は大きくなるので難しい。今知られている素数の中で最も大きいものは9808358けたの数で、もちろんこの数はこのようにして見つけられたわけではない。
 
*なぜ11で割り切れる数は残っていないか
==== 素数の判定(発展) ====
'''注意''':ここの範囲は「平方根」・「二次方程式」を既知であることを前提としている。
 
'''注意''':ここの範囲は「平方根」・「二次方程式」を既知であることを前提としている。
自然数Nが素数であるかどうかはNが2から(N-1)までの自然数で割り切れるかどうかを調べればよいが、これだとNが素数であるかどうかが分かるまでにかなり時間がかかる。
 
こういう場合、Nnが素数でないものとするとNnPpQ(q(どちらも自然数であり1<P≦Q<N)の1<p≦q<n)という約数を持つ。ち、
*:<math>Nn=Pp\times Qq</math>
と表される。また、p≦qより
*:<math>Nn=Pp \times Q</math>≧<math>Pq \geqq p\times Pp= Pp^2 </math>
なので、
故に
*<math> \sqrt{Nn} </math>≧<math>P\geqq p</math>
となる。
となり、2以上<math> \sqrt{N} </math>以下の約数がなければNは素数となる。
 
つまり、nが素数でないならば、その約数のうちの小さいほうは<math>\sqrt{n}</math>より小さい、ということである。よって、2以上<math> \sqrt{n} </math>以下の約数がないことがわかれば、nは素数とわかる。
 
先ほどの例でいえば、<math>\sqrt{100}=10</math>なので、11について調べる必要はもうないのである。
 
===因数分解===