「解析学基礎/常微分方程式」の版間の差分

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斉次方程式色つけ
19 行
::<math>{{y'} \over {y}} = -f(x)</math>
:両辺を積分して
::<math>ln |y| = \int{ - f(x)dx + C_0}</math>   (i)
:両辺をeの肩に掛けて、
::<math>|y| = e^{\int{ - f(x) dx + C_0}}</math>
:右は常に正なので、e<sup>C_0</sup>=Cとして、
::<math>y = eCe^{\int{ - f(x)dx}}</math> (ii)
これは、斉次方程式の一般解と呼ばれていて、覚えるべき公式である。
 
例題
:<math>y' -4xy = 0</math>
:<math>y = Ce^{\int{ - ( -4x )dx }}= Ce^{2x^2}</math>
 
応用に於いては、<math>y(x_0)=y_0</math>となるときの特殊解yを求めなければならないときが出てくるだろう。
この問題は初期値問題と呼ばれていて、一般解を求める時((i)の時)に不定積分を行うところを定積分で行う方法と(ii)に直接代入してCを求める方法がある。
前者の方は、多少厄介だが、積分記号を外せないときにも解を求められ、後者はその逆である。
一様、公式を求めておこう。
 
:<math>y' + f(x)y = 0 </math><math> y(x_0)=y_0</math>
:積分する前に戻って、
::<math>{\int_{x_0}^{x} {{y'} \over {y}}\ dx} = {\int_{x_0}^{x} -f(x)\ dx}</math>   
::⇔<math>ln(y) - ln(y_0)= {{\int_{x_0}^{x} -f(x)\ dx}}</math>
::⇔<math>{{y} \over {y_0}} = e^{\int_{x_0}^{x} -f(x)\ dx}</math>
::⇔<math>y=y_0e^{\int_{x_0}^{x} -f(x)\ dx }</math>
 
気付いた読者なら分かると思うが、結局一般解(ii)に於けるCが<math>y_0</math>になっただけである。
 
例題
:<math>y + ysinx = 0</math><math>y(0) = {3 \over 2}</math>
:<math>y={3 \over 2}e^{-\int_{x}^{x_0} sint\ dt}</math>