「高等学校古文/漢詩/春望」の版間の差分

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==現代語訳==
*春の眺め
*国家は(戦乱で)ぼろぼろになったが、山河は(昔からの姿で、変わらずに)ある。
**この戦乱は、[[w:安史の乱|安史の乱]](755年~763年)。この詩の成立は575年頃、一度奪われた長安城を回復した当時のものとされる。「やぶれる」は「敗れる」ではなく、「あれはてる」こと。
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*時世を感じては、咲く花にすら、涙をこぼし、
*家族と別れて暮らすことを恨んでは、(朝に)鳥が鳴くのも(家族が戻ったのではないかと)そわそわしてしまう。
**「感時花濺涙、恨別鳥驚心」は、日中とも伝統的に「花」「鳥」は、杜甫が心を動かす対象とする。しかし、各々対象であれば、文法的には、「濺涙於花」など、動詞に後置するのが通常である。一部では、各々擬人化した表現として、「花は涙を濺ぎ」「鳥は心を驚かす」と解することもある。
*のろしの火は何ヶ月も続き、
**このときの「三月」は「何ヶ月も」の意。「一日三秋(日本では『一日千秋』)」、「白髪三千条」などの「三」の用法。
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==鑑賞==
[[盛唐]]期の詩人[[杜甫]]の[[五言律詩]]。
*押韻:「'''深'''」 「'''心'''」 「'''金'''」 「'''簪'''」
 
*対句形式
**第2聯
***('''感'''⇔'''恨'''):感情を表する動詞
***('''時'''⇔'''別'''):出来事を表す名詞
***('''花'''⇔'''鳥'''):鑑賞して楽しむ対象
***('''濺'''⇔'''驚'''):動詞
***('''涙'''⇔'''心'''):心情を表す名詞
**第3聯
***('''烽火'''⇔'''家書'''):名詞
***('''連'''⇔'''抵'''):動詞
***('''三'''⇔'''萬'''):数詞
***('''月'''⇔'''金'''):名詞(「光り輝くもの」で共通の範疇の意識があるか?)
 
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