「線型代数学/行列概論」の版間の差分

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行列の演算続き説明全て
514 行
 
 
この証明は5章で。次の性質は用意容易に示される。
 
 (1)Aが正則ならば、A<sup>-1</sup>も正則。
521 行
 
 
この定理は、正則行列の集合が[[有限群論序論|群]]である事を示す。群の定義は次章この項目の続きと位置づける\[[行列式]]で。
 
定義(3.2.4)対称区分け
547 行
A_i(i=j)\\
O
\end{cases}</math>ならば、Aが正則である必要十分条件は、A<sub>i</sub>がすべて正則である事である」
 
その逆行列は、次のように与えられる。
559 行
 
<math>A^{-1}=\begin{pmatrix}
A_11A_{1,1}^{-1} & -A_11A_{1,1}^{-1}A_12AA_{1,2}A^{-1}_22_{2,2}\\
O & A_22A_{2,2}^{-1}
\end{pmatrix}</math>である。
 
===その他===
正方行列(a<sub>i,j</sub>
 
正方行列(a<sub>i,j</sub>)において、a<sub>i,i</sub>を対角成分と言う。また、対角成分意外が全て0である正方行列のことを''対角行列''と言う。対角行列が正則であるための、必要十分条件は、対角成分が全て0でないということである。4章で示される。対角行列の中でも更にスカラー行列と呼ばれるものがある。それはcE(c≠0)の事である。勿論Eはc=1の時のスカラー行列で、対角行列である。また、スカラー行列cEを任意行列Aに掛けると、CAとでる。対角行列が定義されたので、固有和が定義できる。
 
定義(3.2.6)固有和または跡
 
:正方行列(a<sub>i,j</sub>Aの固有和
 
:TrA
 
:とは、対角成分の総和である。
 
 
次のような性質がある
 
Tr(cA)=cTrA, Tr(A+B)=TrA+TrB
 
定義(3.2.7)行列の指数
 
:<math>A^a=\underbrace{AA...A}_a</math>
 
 
指数法則と呼べるような次の性質が成り立つ。ただし、<math>k,l\isin \mathbb{N}</math>であるが。
 
:A<sup>k</sup>A<sup>l</sup>=A<sup>k+l</sup>,  (A<sup>k</sup>)<sup>l</sup>=A<sup>kl</sup>
 
:AB=BA⇒(AB)<sup>k</sup>=A<sup>k</sup>,A<sup>l</sup>
 
Aが正則ならば、A<sup>0</sup>=E, A<sup>-k</sup>=(A<sup>-1</sup>)^kとして、<math>k,l\isin \mathbb{Z}</math>において定義可能である。
 
==線型写像==