「微分幾何学」の版間の差分

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M →‎ユークリッド空間の場合: S^2 の方程式の修正
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<math>p=(1/\sqrt{3},1/\sqrt{3},1/\sqrt{3}) \in S^2= \{(x,y,z)| x^2 +y^2 + z^2 = 1\}</math>における接平面を考える。無論f(x,y,z)=0という形で書くこともできるが、ここではその形で表すことは考えず、ベクトル方程式の形で表してみよう。先ほどと同様に計算してみる。
 
z>0なので、<math>z=\sqrt{1-x^2-zy^2}</math>と表せる。これをxについて偏微分すると、<math>\frac{\partial z}{\partial x}=\frac{-x}{\sqrt{1-x^2-y^2}}</math>となり、<math>(x,y,z)=(1/\sqrt{3},1/\sqrt{3},1/\sqrt{3})</math>を代入すると<math>\frac{\partial z}{\partial x}=-1</math>を得る。yについても同様の計算ができるので、合わせると接平面のベクトル方程式<math>(x,y,z) = (1/\sqrt{3},1/\sqrt{3},1/\sqrt{3}) + s(1,0,-1)+ t(0,1,-1)</math>を得る。
 
計算は上のとおりである。しかし、このようにして得られた接平面とは、ではいったい何なのだろうか。ここで、ベクトル方程式を考えたことに着目する。つまりこの平面は、pを基点とする、ある条件を満たすベクトルの全体、として表現されるものなのである。そしてそのある条件とは、平面の満たす方程式をpにおいて座標で微分したものであること、言い方を変えると、pを通るS<sup>2</sup>上の曲線を座標について微分したものであることである。この考え方が一般化の手がかりとなる。