「線型代数学/逆行列」の版間の差分

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ここから先は[[線型代数学/行列の基本変形#基本行列|行列の基本変形]]を理解しているものとして話を進める。
 
*逆行列であるための条件~証明~
 
 
==逆行列の求め方==
 
<math> \ A \in M(n;\bold K) </math> が正則であるとする。このとき、
:<math>\ PAQ = I_n </math>
 
をみたす基本行列の積 <math>\ P , \ Q \in M(n; \bold K) </math>が存在する。<math>\ P, \ Q </math>は正則だから
:<math>\ A = P^{-1}Q^{-1} , \ A^{-1} = QP </math>
が成り立つ。基本行列の逆行列は基本行列であるから、正則行列は基本行列の積で表わせることがわかる。
すなわち、正則行列は左基本変形だけ(もしくは、右基本変形だけ)で単位行列にすることができる。
 
以上のことから次の定理が成り立つ。
 
定理…<math>\ A \in \ M(n; \bold K) </math> が正則行列のとき、
:<math>\begin{pmatrix} \ A & \ I_n \\ \end{pmatrix} </math>
を左基本変形することで以下の行列を得たとする。
:<math>\begin{pmatrix} \ I_n & \ B \\ \end{pmatrix} </math> (<math> \ B \in \ M(n;\bold K)</math>)
このとき、<math> \ A^{-1} = B </math> である。