「ニホンイシガメの飼育法」の版間の差分

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===水槽飼育1===
ニホンイシガメを室内で、水槽飼育するための方法を紹介します。まず留意することはイシガメは皮膚病にかかりやすいという事実です。皮膚病は水カビ病といわれ、別名でイシガメ病と呼ばれるくらいイシガメに多い病気です。悪化すれば死に至ることもしばしばです。

最大の対策は水深を浅くすることです。水量はイシガメが水を飲める程度、言い換えれば手足がつかる程度で十分です。そして水場以上に陸場を大きく取りまることも重要です。イシガメはもともと陸生が強い生き物なので、たっぷりと水をいれなくても構いません。(注 クサガメの場合、甲羅が隠れるだけの水を入れないと成長するにしたがって甲羅が曲がってしまいます。イシガメにはそのような心配はなく、クサガメとの大きな違いといえます)。

逆に水深を深くしすぎて1日中水につけっぱなしにするとあっという間に水カビが生えます。ペットショップでイシガメを売っていたらよく観察してみてください。水カビ病に感染している個体が意外と多いことに驚くはずです。これはペットショップがクサガメやミドリガメとイシガメを同じように扱い、水カビ病になってしまうため起きる現象です。特にベビーは水カビが生えやすい傾向が顕著です。「イシガメを飼う時には水深を浅くして陸場を多くする」。これを心がけましょう。
 
では具体的にどうするか。ひとつ提案したいのが、大きな水槽内にタッパを置いて、そこを水場とする方法です。陸場にはレンガやペットシーツなどを敷き詰めます。イシガメはのどが渇くとタッパに入って水を飲みます。こうするとなにより水換えが楽になります。水カビ病にもかかりにくくなりますし、お勧めです。ただしクサガメはこのような方法で飼育すると成長の過程で甲羅が曲がってしまうので、気をつけたほうがいいでしょう。
 
====水槽====
ニホンイシガメは、ベビーサイズから甲長10cm程度までは1年以内に成長します。最終的にメスの場合で20cm強、オスの場合で15cm程度になることから、成長にあわせて水槽サイズを大きくする必要があります。10cm以上のニホンイシガメを1匹飼うという前提ならば、最低でも60x30x36cm(60cm水槽として販売されている)を用意しましょう。大きなサイズになると、60x45x45cmないしは90x45x45cmの水槽を用意してもそれほど大きすぎると感じることはないでしょう。